昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2005年06月30日(木) 流れるのはアルカディア

 朝。外から聞こえる子どもの声がやかましく、なんか様子がおかしいなと、体をおこして時計を見たら午前8時前で、しばし呆然。小学生達が登校する時間まで寝てしまった。昨日、テニスを延々と観てたのが寝坊の原因かな。
 こうなったらもういいかと、開き直ってけっこうゆっくり支度して、仕事場へ。10分の遅刻。Nさんに、どっかで行き倒れてんのかと思った、と言われる。遅刻とは関係ないけど、午後からの会議にて別件でいろいろとつるし上げられ、この際もう、ホントにどっかで行き倒れてたほうがよかったかも、とちょっと思ったり。とにかく、地の果てまで落ち込む。傍から見れば、誰に何を言われても全然こたえてないかのように見えるそうで、それが私にとって一番の悲劇ではないかと、最近つくづく思う。

 まあ、終わったことはもういい。忘れる。

 午後7時半くらいまで残業。ほとほと疲れていたけど、タワーまでペコペコ歩いて、リトルテンポのCDを買いに行く。ついでに「バウンス」ももらう。読むとこ少ないけど。買うだけ買って、自転車にまたがりさっさと帰る。途中、保坂和志の新刊をチェックし忘れたことに気づく。が、戻るのが面倒で、やっぱりそのまま帰る。楽しみは明日にとっとこう。

 ごはん食べながら、テレビでやってた『未知との遭遇』を観る。またこの映画か…、他にやるもんないのかね。『宇宙戦争』が公開されたからかな、とTが言う。そして、アンタ『宇宙戦争』観に行ったらアカンで、絶対怒りまくってうるさいから、とクギをさされる。金をもらっても観に行くもんか、と言っておく。あ、でも、もらえる金額によるかもな。ポリシーなし。

 ああ、またズルズルと6月も終わっていく。上半期終了。なんだったんだ、この半年。
 夜は、おとなしく読書。『映像のポエジア』の続きを。午前0時頃就寝。寝苦しい。
 
・購入物:Little Tempo「SUPER DUB」(スピードスター)

・朝食:バナナ、牛乳
 昼食:弁当を作る時間なし。「鶏の照り焼き弁当」を路面のお弁当屋さんから買った。鶏のほかに、ポテトサラダ、春雨サラダ、レタス、トマト、ソーセージ、キュウリの漬物、ごはん、が入ってた。
 夕食:茄子のそぼろ炒め、モロヘイヤのゴマ和え、トマトとバジルのサラダ、茹でとうもろこし、冷やっこ、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月29日(水) 楽しいことだけ、知りたい

 どんより曇り。お昼前には、さらに黒い雲がひろがって、久しぶりに雨が降った。雨で視界がさえぎられるほどの時もあった。昼からは、降ったり止んだりを、夕方まで繰りかえす。温度が高いせいか、雨はぬるま湯のようだった。自転車を会社に置いて、バスにて帰宅。

 帰る前に、旭屋に寄って、「en-taxi」の最新号を買った。洲之内徹と高田渡と永井龍男。この号はとりあえず、くどくど文句を言わずに買っておこう。
 以前図書館で借りて読んだ洲之内の小説「棗の木の下」は、正直あんまり面白くなかったのだった。なあんかねえ、かったるかった。読んだ後、首をグルングルンまわしたくなるような、ダルさがあった。でも、この付録はすごく嬉しい。思えば、洲之内徹を読むようになったきっかけも、車谷長吉なのだった。この人にはホントに感謝の念を表明しなければならない。
 ツタヤに借りてたDVDを返しにいった。タルコフスキーの『鏡』を借りるつもりでいたけれど、レンタル中だった。また明日来てみよう。誰か知らないけど、早く返してくれ。

 ノロノロと帰宅。ユニバーサルミュージックより、ふにゃふにゃした大きな包が届く。こりゃ、何だろう。無意識のうちになにか注文してしまったんだろうか、としばし狼狽する。開けてみると、ボブ・マーリーのTシャツだった。CDについてたシールを貼って、応募してたのが当選したようだった。紺のTシャツで、左胸に小さく『island』レーベルのロゴがついている。『今後とも、ボブ・マーリーを愛していただけることを切にお願いいたします。』と書いた、手紙が入っていた。もちろんずっと愛していきますとも、と思う。Tシャツは、Tにあげた。喜んでいた。

 夜。『永遠のドストエフスキー』を読了。次は『悪霊』を読もう、と思うけれど、思っているだけかもしれない。自分の考えていることが、よくわからない。
 夜中、テレビでウィンブルドンを観る。フェデラーのテニスは実にクールでよい。巧い。第一セット終了まで見て、寝る。寝る前に、蚊と蛾を一匹ずつ殺した。

・購入物:「en-taxi」第10号(扶桑社)
     
・朝食:バケット、キュウリとツナのサラダ、ヨーグルト、バナナ、珈琲
 昼食:弁当(ほうれん草のゴマ和え、グリーンボールと豚肉の塩炒め、ゆで卵、ミニトマト、ごはん、梅干)
 夕食:イカのフライ、焼茄子(しょうがをかけて冷たくして食べる)、オクラのせ冷やっこ、冷しトマト、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月28日(火) たとえ、ありふれた言葉であっても

 午前5時起床。今日は早朝会議があるので、そうそうゆっくりもしていられない。朝刊に、阪神タイガース元4番、遠井吾郎氏の訃報あり。死んだおじいちゃんがファンで、遠井はエエ奴や、と口癖のように言っていたのを思い出したり。
 それにしても、暑い。

 夕刻、調べ物をしに自転車で図書館へ。日が沈むまで地下にこもる。資料を70枚あまりコピーする。コピー機の熱と、紙とインクの匂いで気分が悪くなる。作業終了後、閲覧席で少々休んで、棚を物色し、中村健之介『永遠のドストエフスキー』(中公新書)を借りる。図書館前の喫煙所に腰掛けて、煙草1本吸う。隣に座ってた、古田新太を福笑いでちょっとくずしたような顔の兄ちゃんに、これから難波へ『バットマン』観に行かへん?、と唐突に誘われる。断る。『バットマン』は悪くないが、アンタと観るのは気が進まない。兄ちゃんはあっさり引き下がって去って行った。変な人。暑さでやられたんだろうか。その場所で、『永遠のドストエフスキー』を一章だけ読んで帰る。

 帰宅。鯵とトマトとオクラと豆腐とビールで、野球を観つつ、井川の投球にブツクサ言いながら、一人で晩ごはん。こんなオッサンみたいな夜の過ごし方は、ほんとうにほんとうにほんとうに、もう止めよう。年を追うごとに、自分がおじいちゃんに似ていっているのがわかる。酒の飲み方も、野球の見方も。敬愛するおじいちゃんに似るのは、光栄ではあるのだけれども、これではいかん、という気持ちもどこかにある。
 
 夜中、昨日借りてきたヒチコックの『疑惑の影』を観る。なるほど、よく出来てるな。恋にも似た感情を抱いていた叔父さんが連続殺人犯だとわかっても、まだ叔父を憎みきれない、キライになりきれないヒロインを演ずる女優さん(名前失念)が、良かった。これが、清純無垢に見えるヒロインの心に潜む病巣かな。
 それから、ヒチコックの映画では、誰かが階段を上る時きっと何かが起こる、というどなたかの説は、確かにホントだわ。階段、という小道具は、なかなかスリリングだ。

 私はもう、なんにも期待なんかしない。

・購入物:なし

・朝食:冷しうどん(大根おろし、ねぎ、海苔、わさび)、レタスサラダ、ほうじ茶
 昼食:弁当(ウィンナー、ほうれん草のおひたし、きゅうりとじゃこの酢の物、ゆで卵、ごはん、梅干)
 夕食:鯵のフライ、冷しトマト、オクラのカツオ和え、冷やっこ、麦酒


2005年06月27日(月) 「ジョゼと虎と魚たち」

 地面からモワモワと熱風がふきあげてくる。しかし、今日はなんと暑い一日だったことでしょう。脳みそがとろけて目から出てきそう。
 昼からはずっと会議で、エアコンの冷風がまともにあたる場所に座っていたので、足腰が冷えて困った。暑かったり寒かったりで、身体の調子がやはりちょっとおかしい。

 リトルテンポのCDを買いにタワーに行くつもりだったのだが、会社を一歩出たら、人ごみに紛れるのが急に億劫になってしまった。取りやめて、TSUTAYAが半額レンタル中だというので、地元の店に寄って2本借りて帰る。ヒチコックの『疑惑の影』と『ジョゼと虎と魚たち』を。

 夕食後、『ジョゼと虎と魚たち』を観る。
 公開当時、佐内正史の撮ったスチールを見た時から、私はたぶんこの映画が好きになるだろうなあ、と思ってた。ジョゼが、本が好きで料理が得意な女の子であることも知ってたし、画面にあふれる陽光の感じもよかったし、ダメな映画なはずがないよな、と思ってた。でもここまでいいとは予想してなかった。けっこう痛いとこグリグリとツカれて、すっかりやられてしまった。
 積み上げていく時の喜びと、それが少しずつ少しづつずれて、壊れていくのをただ見ているしかない時の、あの取り返しのつかない感じ。あの時あの人は、フィッシュマンズの『チャンス』を私に聞かせて、これがオレの気持ちだ、とまで言ったのだ。それなのに、なんでダメになっていったのだろう。その時好きだと思った気持ちはホンモノなのに、それがだんだん裏返っていってしまうのは、なんでなんだろう。
 ラストの、「そして誰もいなくなった」シーンは小津の映画のようでもあり、よかった。昨日まであった誰かの視線は、今日はもうない。
 ジョゼのおばあさんをはじめ、関西ローカルな人々がたくさん出てたのも、楽しかった。良い映画でした。痛かったけど。

 メールを書いて、午前1時半頃就寝。

・購入物:なし

・朝食:ごはん、梅干、海苔佃煮、ワカメのみそ汁、トマト、キュウリもみ、ほうじ茶
 昼食:弁当(焼き鮭、卵焼き、塩コショウでい炒めたアスパラ、ごはん)
 夕食:もやしとピーマンのひき肉いため、冷しトマト、レタスとキュウリのサラダ、冷やっこ、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月26日(日) 忘られぬ日々、その2

 午前7時起床。朝っぱらからもう暑い。雨は全然降らない。カラカラだ。
 台所でボノボを聴く。ここ数日は、ボノボを集中して聴いている。時間が経って、ずっとずっと後になって、これらの唄をどこかで偶然耳にしたら、ここ何日かの出来事を、たぶん思い出すのだろうな、と思う。甲子園に行ったこととか、タルコフスキーを観たこととか、哀しい気持ちで京都の街を歩いたこととかを。その時、私はもしかしてちょっと泣くかもしれないな、と思う。

 9時頃、空家になった向かいのおばちゃんの家に不動産屋の女の人が来て、家の前に「売物件」のプレートをぶら下げた。それから不動産屋の人は、玄関の鍵を開けて中に入り、窓を開けたり閉めたり、引き戸の建てつけの具合を確かめたり、していた。私は2階のベランダに立って、煙草を吸いながらそれをずっと見ていた。ベランダにいると、朝の日差しでジリジリ背中が焼けてくるようだ。
 見飽きると、カバンに「タルコフスキー日記」を入れて、近所の喫茶店に行き、読みながら朝ごはんを食べた。1時間半くらい居座る。「タルコフスキー日記」はいくら読んでも飽きない。
 その後、スーパーで野菜を買う。とうもろこしと茄子。向かいの薬局で、トイレットペーパーも買う。ポイントカードをお作りしましょうか、と聞かれたので、要らない、と答えたら、えっどうしてですか、と聞き返されたのでビックリした。要らないから要らないの。

 昼から掃除。私の掃除の仕方が悪いと、Tより小言。掃除機をかける時に全然気合が入ってないんだって。掃除機なんかに気合をいれてたまるか。
 Tがポラロイドカメラのフィルムを買う、というので、天満橋までフラフラとついていく。フィルムの他に、野見山暁治の「いつも今日」という本も買っていた。確かに、ほんとに、「いつも今日」、だ。いいタイトルだ。日本経済新聞社より出た新刊。かねてより私が欲しい本もあるにはあったが、財布の中味薄く、あきらめた。さみしい。

 夜。野菜ばっかりの食卓。野菜ならいくらでも食べられるようになってきた。それからビールも、いくらだって飲める。
 寝るまで、「映像のポエジア」を読む。いつも開いたところから拾い読みをしていたけれど、一から順に読んでいくことにする。
 こうして、日曜日が終わる。
 
・購入物:なし

・朝食:家の近所の喫茶店にて。ツナサンドイッチ、珈琲
 昼食:リンゴ半分
 夕食:茹でとうもろこし、冷やっこ、焼茄子、キュウリもみ、枝豆、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月25日(土) 忘られぬ日々よ

 起きたら、喉ガラガラ。昨夜はまったく、いくらなんでもやりすぎた。アルプススタンドでのあの姿、あの暴言ぶりは、良識ある皆々様にはとてもとても見せられぬ。反省しきり。

 昼すぎに家を出て、ひとりでブラブラ京都に行った。すこし昔は、「京都に帰る」というのが自分のなかでは普通だったが、最近は「京都へ行く」というほうが、しっくりくるようになってしまった。そういうふうに思うのは、少しさみしい。
 
 懐かしいアバンティブックセンターへ。「DAYS JAPAN」に中川敬が何か書いている、という噂を聞いたので、それを立ち読み。それから、リュミエール叢書「成瀬巳喜男の世界へ」の、吉田喜重の文章のみ、これまた立ち読み。立ち読みばっかりでごめんなさい。今、ちょっと軍資金に乏しいもので。
 東寺をふらふら散策。五重塔を見上げたりなど。木陰で休んで、ミネラルウォーターを飲む。前を中学生らしき男の子達が通る。青白くて賢そうな顔をしてたから洛南の生徒かな。あー腰がダルイ、などという話をしている。まるでご老体だ。日なたでミミズが干からびているのを数匹見つける。なんだって、こんなカンカン照りのところに出てきたんだろう。かろうじて生きていそうなのを、日陰の土のところに移動させてやる。冷たい土の中で、たくましく生きてくれ。

 時間になったので、みなみ会館へ。タルコフスキー2本立てを観る。このために、クソ暑い京都まで来た。タルコフスキーの映画をスクリーンで観られるなら、私はどこへだって行く、という気持ちはいつもある。お金と時間がなかなかないけど。
 最初期の短編「殺し屋」と「ぼくの村は戦場だった」を観る。良かった。良くないはずないけど。自分の人生が最も美しく輝いていた時を思い出すこと、そして、もうそれは永遠に失われ、決して戻ることができないと、悟ること。

 映画の後、九条から京阪電車の七条駅まで、暮れなずみ、やがて暮れていく街を、いろんなシーンを思い起こしつつ、トボトボ歩く。雨が降ってくれたらいいのだが。タルコフスキーの映画を観た直後の今なら、ドボドボにぬれてもかまわないような気がする。
 電車で帰阪。夜は、「タルコフスキー日記」を読む。

・購入物:なし

・朝食:トマトとバジルの冷製パスタ、バナナ、ヨーグルト、珈琲
 昼食:ぬき
 夕食:映画の前にロビーで。ハムサンドイッチ、珈琲


2005年06月24日(金) thank you for the baseball!

 なんかいろいろとあって、悲しい。

 悲しくて、冴えない気持ちのまま、夕暮れの甲子園に行った。甲子園でプロ野球を観るのは、かなり久しぶりで、何年ぶりか思い出そうとしてみたけれど、わからなかった。以前来たときは、新庄も亀山も関川もオマリーも、それに真弓までいた。だから、やっぱりずいぶん前だ。5位、6位、5位、6位、をくり返していた頃だ。今日、私が歌えた選手の応援歌は、桧山のものだけだった。桧山の歌は、5位、6位をうろうろしてた時からよく聞いていた。切なくて、いい歌だった。

 腐ってもG戦だから、ほとんど満席状態。3塁側のアルプスで、観た。席についたのは2回の表で、3対0で阪神が勝っていた。隣に座ったおじさんに、どうやって点が入ったのか聞く。おじさんは苦々しい顔つきで、金本が打ちよったんや、と言った。どうやらおじさんは、タイガースのメガホンを持ってタイガースの法被まで着ているにもかかわらず、巨人ファンらしかった。タイガースグッズは目くらましなのだ。なんと複雑な応援形態なのだろう。分裂している。
 
 甲子園は、何にも変わってなかった。からまる蔦も、焼き鳥やカレーの匂いも、メガホンを打ちならす音も、カクテル光線も、浜風も、オレンジとイエローのシートも、売り子の声も、野次も、風船も、芝生の緑も、つややかな土も、昔そのままだった。甲子園は変わらずここにあったのだ。そして、これからも存在し続けるのだ。たぶん、今日の試合を観た私たちが、みんな消えてしまった後でも。
 この世界に、甲子園があって、よかった。
 
 自分の感情をコントロールすることができなくて、今日はずっと悲しい気持ちが抜けなかったけれど、試合を見ている時は、なんかそういうこと全部忘れてた。考えなければならないこと、憂鬱なこと、心配なこと、気がかりなこと、そんなのはどこかに飛んでた。野球以外のことはどうでもよかった。打球が外野にクーンと抜けていくのを祈りつつ見つめること、それが全てだった。
 野球が好きでよかったなあ、と思うのは、こういう時だ。

 延長戦の末、今岡の犠牲フライで阪神のサヨナラ勝ち。ビールをしこたま飲んだ上、声を限りに叫び続けていたため、喉がガラガラ。すっかりハスキーボイス。周りと握手して喜びを分かち合い、帰途についた。空は、朧月夜。

・購入物:なし

・朝食:トースト、ヨーグルト、珈琲
 昼食:弁当(ピーマンのカツオ和え、人参とじゃこのきんぴら、卵焼き、ごはん)
 夕食:麦酒5杯くらい、焼き鳥、おにぎり、ひじきの煮物、オクラとしめじの和え物。麦酒以外はすべて試合前に阪神百貨店で調達。

 といっても、食欲のないのは変わらず。 
 


2005年06月23日(木) ハレルヤ

 朝方にシトシトと雨。出かける時間には止む。終日くもり。

 やけに蒸し暑かった、木曜日のできごと。
 
 朝、でかけに実家より宅急便届く。母の手作りシソジュースが1リットル入りのペットボトルに4本、入っている。速やかに冷蔵庫に入れるように!、と添え書きあり。他には、インスタント食品やチョコレートや頂き物らしいクッキー、缶ビールなども詰めてあった。
 
 夜、母にお礼の電話を入れる。せっかく電話をしたのに、あーはいはい今ちょっと忙しいからもう切っていい?、とつれない対応をされる。何してんの?と聞くと、ちょっと人には言いにくいことやってんの、と言われて早々に切られる。一体何をやっとるんだろうか。想像すると、コワイような。
 
 会社帰りに、旭屋で「本」と「遊歩人」をもらう。前々から欲しいと思ってた本を探しに、人文書のある4階に行ってみるが、在庫なし。ジュンクまで足をのばす元気なく、トボトボ帰る。
 
 スーパーで、帆立とトマトと卵を買う。値段は忘れた。食欲低下は相変わらずで、はっきり言って、特に何にも口にしたくないくらい。スーパーを三周くらい歩き回っても、自分が何を食べたいのかわからない。こんなにたくさん食べ物があるのに、食べたいものがないなんて、まったく悲劇である。

 22時頃から、アンゲロプロスの『ユリシーズの瞳』をDVDで観る。この映画に関する文章を読む機会があって、いろいろ思うところがあったため、見直してみることにした。上映終了が午前1時頃。疲れた。この映画を観ると、様々な感情が次々と湧いてきて、いつもくったりと疲れる。

 1時頃から、辞表問題に悩む友人にメールを書く。言葉をどう並べたら人を励ますことができるのか、悩んで迷って書いては消し書いては消しして、気がついたら2時。結局、通り一遍のことしか書けず。頼りない友達ですんません。
 
 「逃亡くそたわけ」を半分読んで寝る。就寝時間不明。間延びした一日。
 
・購入物:なし

・朝食:バタートースト、ヨーグルト、珈琲
 昼食:弁当(鶏のしょうゆ煮、鶏と一緒に煮た煮卵、小松菜とじゃこの胡麻油いため、ごはん、梅干し)
 夕食:帆立のバター焼き、冷ややっこ、レタスとキュウリの胡麻もみ、ひじきと人参の煮物、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月22日(水) 昼の光、夜の闇

 昨夜、夜中に激しい雨。蒸し暑くて、まるで熱帯みたい。
 最近眠りが浅く、雨音とか猫の鳴き声とかバイクの音とかに反応して、すぐ目を覚ましてしまう。いったん目が開いてしまうとなかなか寝つけない。今日も3時前に雨に気づいてからとうとう寝られず、結局そのまま起きてしまった。
 それに加えて、なんと驚くべきことに、食欲がない。普段は食欲のかたまりのような人間であるだけに、落差にとまどう。身体に変調があるわけでなくただ、自分が何を食べたいのか、わからないのだ。食べたいものがないのだ。これはどうしたことだろう。とにかく冷蔵庫にあるものを適当に調理して、それを機械的に口にいれるだけ。
 なんとなく、どこかおかしい。

 夜は、OS劇場に「エレニの旅」を観に行った。試写会についで2度目。好きな絵画を見るようにして、スクリーンを見つめた。

 帰りは、MDでフィッシュマンズを聴きつつ、自転車で帰る。ちょうど右手に大阪城の見える銀橋に差し掛かったとき、耳に『walking in the rhythm』が流れてきて、あやうく泣きそうになった。自転車で、ナイトクルージング。

 23時頃帰宅。入浴後、そうそうに寝る。
 
・購入物:なし

・朝食:バタートースト、ゆで卵、トマト、珈琲、冷たい牛乳とバナナ
 昼食:弁当(ほうれん草とハムのソテー、小松菜のおひたし、ジャガイモサラダ、ごはん、梅干、海苔佃煮)
 夕食:映画の前に。ヴィド・フランスで買ったベーコンエッグマフィンと珈琲


2005年06月21日(火) 街のざわめきだって楽隊みたいなもんさ

 bonobosの『thank you for the music』はいい唄だ、とつくづく思う今日この頃。今はこの曲が、私のヘビーローテーションだ。

 火曜日のこと。
 ろくにものも言わずにただひたすらに働く。コツコツやってたらそのうちいいことあるかな、と少し楽天的感覚が戻ってきつつある。
 午後遅く、Mさんが来社。しばし雑談。Mさんの、オレ26歳まで童貞やってん、とかいう気の毒な話をフンフンと聞いてさしあげたりなどする。こんなバカな話を聞いている場合なんだろうか、私。周囲の環境改善が必要なのかも。

 帰り、地元の本屋さんに寄る。「フリースタイル」という雑誌が創刊してた。ふーん、と手にとったら執筆者のところに山田宏一の名前があり、いてもたってもいられず購入。ラスト12ページの「山田宏一の『映画教室』」という連載は読む価値大ありだ。あとは知らない。それにしても山田宏一の新しい本は一体いつ出るのか。今か今かと待っているのだが。
 「本の窓」と「青春と読書」をもらう。PR誌のこと書いたの、久しぶりだな。なにかもらい忘れているようで不安だ。

 夜。阪神中日戦。井川が投げている。どうもピリッとしない。井川が復活した、とかいう説を私はまだ認めていない。チェンジの時、ベンチまでダラダラダラダラと歩いていくのが気になる。もっとさっさと歩けんもんだろうか。矢野と鳥谷のお陰で阪神の勝ち。まあいいとするか。

 読書いろいろ。午前1時頃、就寝。

・購入物:「フリースタイル」創刊号(フリースタイル)

・朝食:ロールパン、レタスとキュウリ、珈琲、ヨーグルト
 昼食:弁当(ほうれん草のゴマ和え、ミートボール、卵焼き、ミニトマト、ごはん、梅干)
 夕食:海老シュウマイ、モロヘイヤのおひたし、冷やっこ、大根と人参のみそ汁、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月20日(月) 明日に頼らず暮らしたい

 今日も晴れ。ちっとも雨が降らんなあ。梅雨とは何ぞや。

 仕事。もうだめかもしれない、なんて、弱音を吐いてみる。今まで涼しい顔をして、出来もしないのに出来るふりを、力がありもしないのにあるふりを、金もないのにあるふりを、精一杯いい格好してやってきたが、もう限界かもしれない、なんて思ってみる。それほど、今日はいろいろときつかった。
 午後、急にでかけることになって、開通したJRを使って宝塚まで行った。これも精神的にしんどいことで、あとからもずっといろいろ考えて、考えながら頭の中が真っ白になった。

 夕方、友人から呼び出し。会社近くのドトールへ。会社に辞表を出してしまった、と言って、泣く。辞表を出して何故泣くのだろう、泣くくらいなら出さなければいいのに。でも、事態はそれほど単純ではないのだった。世の常だ。
 それらしい顔をして、それらしいことを言ってみるが、アドバイスできるようなことは、本当は何にもない。私は何も解決することができない。
 ふたりで落ち込んで、飲みに行くにも資金不足で、仕事を残してきたこともあって、私は会社へ帰り、友人はミュールを買いにいった。ミュールを選ぶ元気があるなら大丈夫だろう。

 帰り、本屋で「ミュージックマガジン」を立ち読み。立ち読みですいません。中村とうようが、ドラマ「エンジン」は傑作だ、今までのキムタクのドラマの中では一番の出来、というようなことを書いていて(「タイガー&ドラゴン」のことはかっていないようであったが)、ふーん、と思い、今月は他に書くネタがなかったんかしら、とも思ったが、まあそれなら一度観てみるとするか、と、帰って絵に描いたような粗食を作りつつテレビを眺めたのだけれど、私はやっぱり木村拓哉という人を生理的に受けつけることが出来ず、約2分でやめてしまった。クールなふりして中味はめちゃめちゃ熱い人、というのはどうも苦手だ。

 メールをしたためて寝る。午前0時半くらい。

・購入物:なし

・朝食:蕎麦(大根おろし、ねぎ、大葉、わさび)、冷やっこ、ヨーグルト
 昼食:弁当(牛肉とネギのしぐれ煮、卵焼き、キュウリとじゃこの酢の物、ごはん、梅干)
 夕食:うるめいわし、オクラのカツオ和え、冷しトマト、ほうれん草のゴマ和え、じゃこおろし、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月19日(日) 虫の声が雨音にかわる時

 Tが、田植えに行く、というので5時に起きて弁当を作る。友達に田んぼを持っている人がいるのだとか。世の中にはいろんな人がいる。
 おにぎりを握る。鮭と梅干。竹の皮に包んでくれ、とTが言う。竹の皮なんかないよ、と言うと、ここにある、とカバンから一枚ズラズラと出してきたのには、へえー、とビックリした。職場の誰々さんにもらったのだとか。竹の皮をあげようというような人がよくあったもんだ。やっぱり、世の中にはいろんな人がいる。
 竹の皮につつんだオムスビを持って、Tはトロトロとでかけて行った。田んぼの傍で食べるオムスビはさぞ美味しかろう。
 私は、朝6時から福知山線の運転再開のニュウスを見て、新聞を読んでから、暑さに耐え切れず10時半頃に目覚めるまで、コンコンと眠った。

 起きて、朝食ののち、ダラダラ脈略とメリハリのない掃除に明け暮れる。玄関も拭く。向かいのおばちゃんの家はカーテンも簾もポストも全部取り払われて、ガスメーターのところに、ガスの供給を止めたしるしのシールがペタリと貼られていた。なんだか、ここで暮らしていくのが急に寂しくなってきた。

 昼から、図書館を回って買物。図書館では予約していた本を受け取る。絲山秋子「逃亡くそたわけ」と「海の仙人」。いつ読めるかわからぬが、一応借りる。
 そして、自転車を修理に持っていく。やっぱりパンクしてたのだ。ガックリだ。前輪のタイヤ交換とチェーンの整備その他諸々で、「ハイッ、全部で2500万円ねっ」と店の兄ちゃん。この自転車屋は全く、自転車だけじゃなくてギャグも磨いとけ、という感じなのだが、私ももっと自転車を大事にしようとつくづく思ったようなことでした。

 その他。「新・日曜美術館」を観る。特集は与謝蕪村。ゲストは吉増剛造だった。「ワールドミュージックタイム」も忘れずに聴く。それからカエターノの「シルクラドー」を2回聴く。ああー、死ぬまでにもう一度カエターノに会いたい。

 夜、「タルコフスキー日記」を読む。何かに思い迷ったら、とりあえずこれを読む。

・購入物:なし

・朝食:チーズフランスパン、バナナ、ヨーグルト、珈琲
 昼食:ニラ焼きそば、麦酒
 夕食:コロッケ、ポテトフライ、トマトとキュウリの胡麻サラダ、冷やっこ、枝豆、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月18日(土) 午後3時、テラスでミックスジュースを飲む

 日々、想定外のことばかりおこる。

 土曜日。晴れ。カンカン照り。「ウイークエンドサンシャイン」を聴きつつ、身支度と簡単な家事仕事。今日はヴァン・モリソンの新譜から2曲ほどかかったのが収穫だった。ラジオのあとは、10時まで「トンコリ」を聴く。最近はこればっかり。すっかり病みつき。

 絵本の会をさぼって、ひとりで天王寺へ遊びに行く。ちょっと風邪ひいちゃってゴホゴホ、なあんて、Iさんに白々しい嘘電話をした。何となく行きたくなかったから。そういう時もある。たぶん。
 
 日傘クルクルまわして、天王寺公園へ。公園入り口には、将棋をさしているおじさんが3組ほどいる。取り囲んで勝負を見守るおじさんも各所10名ほどいる。だいたいの人が腕組みをしている。みな真剣そのもので、身なりはお世辞にもきれいとは言えないけれど、盤を見つめる眼差しは哲学者のよう。
 あちこちうろうろしてるけど、こういう光景って天王寺でしか見たことない。阪田三吉は偉大だ。

 天王寺公園に入る。夏の花が数々。バラはすっかり枯れていた。サルビア、マリーゴールド、それから…、えーと…、花オンチなので花の名前がよくわからない。
 サルビアは、ひとつひとつをよく見るとなんか汚いが、20数本固めて植えてあると遠目に美しい。若い女の子の、ひとりひとりの顔を仔細に眺めるとどれも大したことはないのに、数人固まると途端に華やかになって「それなり」に見えるようになるのと似ている。美しさにも数が要る。

 「フェルメールの小径」(どこがフェルメールなのだろう。ただの緑の道だけど)をぬけて、大阪市立美術館へ。ここで「興福寺国宝展」を観る。
 仏像、仏像、仏像がいっぱい。仏像のことはよく分からないし、名前と姿がなかなか一致しないけど、眺めるのはけっこう好き。特に、四天王が踏みつけにしてる悪鬼(というのか?)が、良い。もう降参、と観念しているのもいれば、まだまだあきらめるものか、とあがいているのもいて、追いつめられた人間の縮図だなあ、と思う。
 それから、薬師如来像頭部の柔和な微笑みも良い。後頭部がバッカーンと割れてるけど、それでも笑い続けている、というところがいかにも仏様らしく懐が深い。世親菩薩立像のつぶらな瞳もステキだ。
 
 1時間ほど仏像を楽しんで、ごはんを食べて、喫茶店でひとしきり本を読んでから、近鉄百貨店のドンクで、チーズのパリパリパンとブールを二つ買う。谷町線で天満橋まで帰る。
 ジュンクでいろいろと立ち読み。今日のところは購入にいたらず。しかし、4階でブルーストライプ入りのコットンスカートを買ってしまう。8500円(消費税別)。ふう。デリスタで、中辛塩鮭ときゅうり3本(100円)、油揚げを買う。駅前に置いていた自転車に乗って帰る。前輪に不快感あり。やばい。なんとかごまかして家までたどり着く。

 夜。お肌の手入れ。日傘をさしていたのに、どうも日焼けしているような気がしてならない。屈辱なり。
 本を数冊読了ののち、午前0時すぎ就寝。

・購入物:なし

・朝食:バタートースト、りんごジャム、レタスとトマト、ヨーグルト、珈琲
 昼食:店名忘れた。近鉄百貨店内の海鮮蒸し料理の店。穴子丼と冷やしぶっかけうどん。ほうれん草の胡麻和えとサラダ、ワラビ餅がついてきた。
 夕食:牛肉のガーリック焼き、田楽(大根)、レタスとキュウリの胡麻もみ、冷やしトマト、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月17日(金) おばちゃんの引越し

 向かいのおばちゃんが突然引っ越した。朝から家の前を引越センターの人がうろうろしていて、出勤するため家を出たら、おばちゃんの家の玄関ドアがバーンと開け放たれていて、タンスやら冷蔵庫やらが運び出されているところだったので、たいへん驚いた。
 表に立っていろいろ指示をしているおばちゃんに、どこへ引っ越されるんですか、と聞いてみる。「娘のとこ。田舎やけどな、びや湖の近くや」とのこと。「びや湖」の近くとはまた遠いところへ…。「結婚してから、ここも長いこと住んだけど、ひとりではもう広すぎてなあ…」ということらしい。
 私たちが引っ越してきた頃、おばちゃんは旦那さんとふたり暮らしだった。旦那さんは植木いじりと子どもが好きな面白い人で、髪とヒゲは真っ白なのに眉毛だけはまっ黒で、笑うとマーチン・スコセッシにそっくりだったから、私たちは「マーチン」と読んでいた。マーチンは数年前に亡くなった。会社から帰ってきたら、おばちゃんの家の前に「忌」という貼り紙がしてあって、背筋がスーッとした。思い返せば、あれも突然のことだった。
 もう明日から、おばちゃんの毎朝のお経が聞けなくなるのかあ、と思ってみる。案の定、それはけっこうきついことだった。アーアーアーっていう、あの前衛お経。どの神仏を信じておられるのか知らないが、あれはマーチンのためだったんだ、と思う。マーチンが最後を迎えた家を後にするのは、どんな気持ちがするのだろう。
 別れ際おばちゃんに、お元気で、と挨拶したら、一言「じゃあな」と言って、手を振ってくれた。

 
 終日、いろんなことに追われてバタバタ。残業して、帰りは完全に日が沈む頃になった。ずっと会社にこもっていたから天気の実感もあまりない。晴れていたような気もする。
 八百屋で、モロヘイヤ130円、えのき40円、トマト2個160円を買う。夜はテレビで「インビジブル」を観る。ケビン・ベーコンが透明人間になって気まで狂う映画。ポール・バーホーベンが撮る映画は、どうも趣味が悪くて閉口する。

・購入物:なし

・朝食:ごはん、オクラの梅カツオ和え、海苔佃煮、大根の味噌汁
 昼食:弁当(辛いソーセージ、じゃこ入り卵焼き、ピーマンと人参のバター炒め、ミニトマト、ごはん)
 夕食:豚肉のエノキダケ巻きレタス包み、冷やしトマト、モロヘイヤの胡麻和え、冷ややっこ、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月16日(木) 午後7時半、オレンジマンゴーソフトクリームをなめる

 雨。朝のうち、ペチョペチョと降る。空が暗黒。
 
 地下鉄で出勤。図書館で借りている本、7冊ほどを抱えて家を出る。返却日はとっくの昔に過ぎているのでもういい加減に返さないと、また引きつり目のコワーイ司書さんに叱責されてしまう。地下鉄に乗る前に図書館によっていく。図書館は新しくなったばかりでまだ勝手がわからず、返却ポストがなかなか見つけられない。うろうろしているうち、間違って職員通用口にフラフラと入って行ってしまい警備員に、ちょっと!アナタは誰ですか?、と呼び止められてハッとした。私は一体誰なんでしょう。
 警備員にポストの場所を教えてもらって、事なきをえる。

 日暮れ時、ハービスエント内のカフェで打ち合わせ。ハービスエントは来るたびに店内の客数が減っているように思うが、大丈夫なのか。もう秒読み段階に入ったんではないだろうか。
 打ち合わせは、私にとってはあまりうまく運ばず、クサクサした気分が長いこと消えなかった。午後遅くなって雨はすっかり上がりカラリと晴れてきた。
 阪神百貨店でオクラを2パック買って、ソフトクリームを食べてバスで帰宅。平日夕方の阪神百貨店のKIHACHIでは、仕事帰りっぽい疲れた風情の女の人がひとりでフラフラやって来て食券を買い、店の前で佇んで目の前の一点を見つめたまま、ソフトクリームを下から上へ下から上へ、一心不乱になめ上げている姿が多く見られ、それはそれはたいへん哀愁が漂っている。私もその中のひとり。

 夜。手抜き夕食。夕刊読み。野茂が日米通算200勝をあげたとのこと、心で拍手。そのあと、「旅芸人の記録」のディスク2を観る。午前0時就寝。

・購入物:なし

・朝食:バタートースト、トマト、ヨーグルト、珈琲
 昼食:弁当(ニラと豚肉のピリ辛炒め、ゆで卵、大根菜のおひたし、ミニトマト、ごはんふりかけつき、梅干し)
 夕食:山かけそば、塩ゆで枝豆、きゅうりもみ、麦酒


2005年06月15日(水) デザートに、ティラミスチョコレートを2粒食べる

 雨上がりの朝。天気は上々、公園の雨にぬれた紫陽花がいかにも6月という感じ。湿気で空気がくもっているみたいだ。だんだん梅雨らしくなってきて、まあこれもまたよし。今年こそ梅を漬けてみようかなあ、と思うけれど、ちょっと自信がない。例年どおり、梅酒だけで終わるかも。

 ダメでもともと、という気持ちで、帰りにまたジュンクへ詣でて、ダブって買った本を交換してもらえないかと頼んでみる。苦い顔をした店員さんが出てきて、「まあ、今回かぎりということで」と言って、取り替えてくれた。面倒くさいイヤな客でえらいすんませんなあ、と思う。差額を払って無事、「石原吉郎詩文集」が手に入った。よかった。
 
 帰宅して、ごはんの用意をしつつ、京都放送でやってた「酔いどれ博士」を観る。三隅研次監督、1966年の大映映画。傷害事件で医師免許を剥奪された医者(勝新太郎)が主人公。名前はギョロ松。すごい名だ。乱暴者だが気は優しくて頭も良くて腕も立つ。流れ着いたドヤ街で難病難事件を次々に解決し、貧しい人々の心の支えになっていく、だがやがて別れの時は来て…、という人情物語。とにかく勝新がめちゃめちゃエエ人、まるで神様みたいに描かれてて、こんな医者がおるもんかい、と思いはするけれども、まあカッコいい。
 大好きな殿山泰司も出ている。泰チャンは滑舌が悪いのか、何を喋っているんだかセリフが聞き取れない部分が時折あるが、出てくると画面がグッとしまるのが不思議だ。あと、ミヤコ蝶々、藤岡琢也、東野英治郎も出演、さすが皆上手い。そして若い。
 全体的に、ていねいに撮られてて好感がもてる。車中のシーンなんかは思いっきりハメコミだけど、見直してみるとハメコミもけっこういいもんだ。ハメコミってけっこうイケてるな、と再認識させてくれたのはやっぱりタランティーノかな、と思ったり。まあ、映画のトーンにもよるけど。

 映画を楽しんだ後は「きょうの料理」を見て、夜はスポーツニュウスなど。赤星が怪我をしたとか。ギャーッ!、心配だ。

・購入物:石原吉郎「石原吉郎詩文集」(講談社文芸文庫)

・朝食:バタートースト、りんごジャム、トマト、バナナ、ヨーグルト、珈琲 
 昼食:弁当(ほうれん草とベーコンのバターいため、ジャコ入り卵焼き、ジャガイモの塩茹で、ごはんふりかけつき)
 夕食:グリーンボールとニラとエリンギのガーリックいため、トマトの胡麻サラダ、冷やっこ、大根と油揚げのみそ汁、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月14日(火) お風呂あがりに、冷たいレモン水を飲む

 5時30分起床。うすぐもり。朝刊を開けば倉橋由美子の訃報あり。悪いニュウスは大抵新聞から知るので、開くのがこわいように思うときがある。倉橋由美子の作品では「ヴァージニア」に収録されている短編が好きだったなあ、と思い出す。あの本もきっと実家の本棚に残っているはず、今度さがしてみよう。

 仕事。特に問題なく、穏やかにすぎる。今は凪の時。午後、Mさんがカップに入ったかき氷を手土産にブラリとやって来る。誰もいないのをいいことにNさんと3人で、木の薄っぺらいスプーンで氷をガキガキかきだして食べながら雑談。私はイチゴ味のをいただいた。後で鏡をみたら、舌が真っ赤に染まっていた。
 
 帰りにジュンク堂大阪本店に寄って、山田稔の「八十二歳のガールフレンド」をとうとう見つけた。週末に行った難波や天満橋の店にはまだ入ってなかったので、やっとめぐり会えたという感じだ。ジム・トンプスンの「おれの中の殺し屋」も一緒に買う。これはトンプスンの代表作「内なる殺人者」の新訳。
 文芸文庫の新刊は3冊とも気になるが、いやいや欲望のままに行動してはならぬ、ここはグッと我慢して、迷いに迷って「東京小説」を選ぶ。しかし、Tが同じ「東京小説」を買って帰ってきたのには地にめり込むほどに衝撃を受けた。そうと知ってたら、私は石原吉郎を買ったのに!ああショック。気になる本やCDが出た時はダブって買わないよう事前にきちんと打ち合わせておくのだが、今月の文芸文庫にかぎってはノーマークであった。油断大敵だ。悔しくて、夜も眠れず。って、嘘だけど。蚊取り線香をたいてグーグーと寝た。

 その他、今日の買物。天牛書店で多和田葉子の「変身のためのオピウム」を。400円。帯のところがよれてくたびれていたけれど、帯なので全くかまわない。八百屋で、エリンギ(100円)とニラ(80円)とトマト3つ(200円)。文房具屋で日記帳も。5年分書ける5年日記。20歳のころから同じ日記帳を使っている。これには、その日の天気と買ったものこれから買いたいものとその予定、作った料理の覚書、それに人の悪口を実名入りでツーラツラと書いている。

 夜、「うさぎのミミリー」読了。次は「グロテスクな教養」を読む。夜中に雨ザアザア。

・購入物:山田稔「八十二歳のガールフレンド」(編集工房ノア)
     野坂昭如「東京小説」(講談社文芸文庫)
     ジム・トンプスン「おれの中の殺し屋」(扶桑社ミステリー文庫)
     多和田葉子「変身のためのオピウム」(講談社) これのみ古本

・朝食:コーンパン、リンゴジャム、ゆで卵、トマト、バナナ、珈琲
 昼食:弁当(ごはんふりかけつき、梅干、豚のピカタ、シシトウ焼、蒸したジャガイモ)
 夕食:ニラともやしの春巻きにチリソースをかけて、大根と油揚げのみそ汁、レタスとキュウリの胡麻もみ、冷やっこ、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月13日(月) 夕方、胡麻バタークッキーを2枚食べる

 梅雨の晴れ間の月曜日。というか、梅雨入り宣言があってから、ろくに雨が降っていないのはどういうわけか。終日晴れだということで、シーツをザブザブと洗って干していく。

 本日の、朝の読書。土曜日に実家から持ち帰ってきた本をパラパラめくる。パトリシア・ハイスミスやチャンドラーなど。新潮文庫の「悪霊」も、上下巻引き上げてきた。下巻がサラッピンだ。開いた形跡ほとんどなし。
 月曜から「悪霊」というのもどうも重苦しいので、迷った結果結局、庄野潤三「うさぎのミミリー」を読み始める。長年使いつづけてお役御免になった冷蔵庫や、植え替えることになった庭の椎の木を、新しいものと入れかえに運び出す時、古いものにお酒をふりかけて見送ってあげるところがいい。そこには決まって、『よく働いてくれた、今までありがとう』、というような言葉が書いてある。心は万物に宿る。

 夕食後、宅配野菜の整理。ほうれん草と大根の葉は茹でて冷凍に、大葉と生姜は小分けにしてこれまた冷凍に、別に注文した豚肉と和牛コロッケは使いやすいようにラップにくるんでまたまた冷凍に、ネギは薬味にできるよう刻んでおき、大根の皮はキンピラに、余った大根の葉はジャコとふりかけにする。なんだかんだで、夜はほとんど台所にいた。作業中、ソウルセットを聴く。

 現存するヒチコックの映画を全て観る、というのがこの夏の目標、なんだけど、できるかな。

・購入物:なし

・朝食:ダッチブール、トマト、チーズ、バナナ、珈琲
 昼食:弁当(ごはん、梅干、鶏つくね団子、卵焼き、ピーマンのキンピラ、ミニトマト)
 夕食:焼鯖、大根とベーコンのサラダ、オクラのカツオ和え、冷やっこ、大根の皮のキンピラ、キュウリのぬか漬け、麦酒、ちょっとだけごはん


2005年06月12日(日) 夜10時頃、「ぼうしパン」を半分食べた

 午前8時起床。くもりがちながら、雨は降らず。おそるおそる布団を干してみたけれど、湿気過多でいまいちすっきりしないのですぐ引っ込める。玄関や風呂、床掃除はTに押し付けて、髪を切りに美容院に行った。
 
 ショートカットだった時のシャルロット・ゲンズブールみたいにして、と言ってみる。美容師はアハハハ、と高らかに笑って、できません、と即答する。そう言わずにさあ、となだめて無理矢理切ってもらう。ただのショートカットになった。店内に流れているFMがつまらない曲ばかりかけるので嫌になって、BGMを変えたらどうかと店員に進言してみる。例えば、長唄や浪曲をかけてみるとか。そんなのがトウトウと流れている美容室はなかなか斬新ではないだろうか。そんなん変な店やと思われますやん、と、取り合ってくれなかった。最近の若者はチャレンジ精神がなくていかん。

 帰宅して、家でダラダラ。「トンコリ」を聴いてボウとしたりする。「トンコリ」は、聴いていると遠くはるか彼方にトリップできるような素晴らしいアルバムだ。
 昼下がりより、食料調達を兼ねて天満橋に行く。途中、ブックオフなどに寄って、古本調達。渡辺一夫のちくま文学全集が300円で買えたのは、かなりうれしい収穫であった。それから、ずーっと読みそびれていたマリオ・Aの新書を。
 天満橋ジュンクで、金曜日に買い忘れていた本を手に入れて、窓辺の椅子で雑誌や写真集など、いろいろと気になるものを座り読み。4階で雑貨なども見て、モール地下で食料品のお買物をして帰宅。パンと厚揚げ、豆腐とトマト、シュウマイを買った。

 夜。ごはんを食べながら「新・日曜美術館」を観る。特集は安井曽太郎。野見山暁治がゲスト。番組終了後、あとかたづけ。今夜は「ワールドミュージックタイム」を聴き逃した。ギリシャの音楽特集だったのに無念なり。再放送はないのか。ないだろうな。
 二階にこもって読書。下のリビングでTがDVDで見ている「旅芸人の記録」の音が聞こえてきて気が散った。ディスク1だけ観たらしい。「旅芸人の記録」でアガメムノンが列車の中で行う長い独白が「エレニの旅」の原型のような気がする、というようなことをTが横で熱弁するのを、聞きながら寝る。

・購入物:高田里恵子「グロテスクな教養」(ちくま新書)
     ルネ・デカルト「方法叙説」(白水uブックス)
     「ちくま日本文学全集・渡辺一夫」(筑摩書房)ここから2冊古書
     マリオ・A「カメラの前のモノローグ・埴谷雄高・猪熊弦一郎・武満徹」(集英社新書)

・朝食:そば(大根おろし、ネギ、わさび、海苔)、トマト、オレンジヨーグルトドリンク
 昼食:メロンパン、珈琲
 夕食:小かぶと厚揚げの煮物、焼鰯、冷やっこ、シュウマイ、キュウリぬか漬けに生姜醤油をかけたやつ、焼酎、ちょっとだけごはん


2005年06月11日(土) 夏が来れば思い出す

 とうとう梅雨入り。雨が夕方まで降り続く。
 午前中は家の中をこまごまと片付ける。押入れから扇風機も出して、すみずみまで拭く。ちゃんと掃除した上でしまってあるのに、なんとなく埃っぽいのは何故だろう。簾を窓にかけて、蚊取り線香やウチワを使いやすいところに出しておく。部屋が夏になった。今年は、できる限りエアコンをつけずに過ごしたい。

 ラジオで「米朝よもやま噺」を聞いてから、実家へ帰る。「米朝よもやま噺」は、先週から引き続き永六輔がゲスト。よく喋る。ほとんど一人で喋っている。口がおそろしい速さで回転しているところが目に浮かぶ。桂ざこばの朝丸時代のエピソード、林家三平襲名をめぐる話など、ちょっと泣かせる小話みたいなのが巧い。永六輔は、「歩くちょっといい話」みたいな人だ。

 実家へ。父の日のプレゼントとして、焼酎とジャージを渡す。ジャージは本人のリクエスト。父は、さっそく今度綱引きの審判をやる時に着る、と言ってよろこぶ。そして、綱引きの審判のやり方を教えてくれた。大声で掛け声をかけるのと、ホイッスルを思い切り吹くところが楽しそう。
 童謡の練習に行っていた母帰宅。童謡や唱歌を合唱するサークルみたいなのに入っていて、来月どこかの老人ホームで歌うのだとか。「夏が来れば思い出す〜」というやつを目の前でワンコーラス歌ってくれる。じっと微動だにせず聴き、終わったら父とふたりで一心不乱に拍手する。上手いね、と言っておく。ソプラノやで、と母。ソプラノの意味わかってんだろうか。

 すき焼きをご馳走になり、大阪へ。行き帰りの車内では、「ヒッチコック『裏窓』ミステリの映画学」をほとんど読んでしまう。ジェームズ・スチュワートが目撃したとされる裏のアパートでの殺人は、実際には起こってなかった、というか、起こったという確証は映画のどこにもなかった、という冒頭のくだりからして目から鱗。えっ、あれ殺人事件じゃなかったの!?、と、純粋バカな私はもうびっくり、あとは一気に読んでしまった。ヒッチコック恐るべし。

・購入物:なし

・朝食:ごはん、アスパラベーコン巻き、卵焼き、とろろ昆布汁、梅干、海苔佃煮
 昼食:バナナヨーグルト
 夕食:実家にて。すき焼き、オクラと長芋のネバネバサラダ(これは母のネーミング。私がつけた料理名ではありません、念のため)、枝豆、麦酒


2005年06月10日(金) 眠ってるキミが一番好きだから

 金曜日。くもり時々晴れ。湿度高く、夕方急ぎの資料を届けに自転車を飛ばして心斎橋へ行ったら、暑くて暑くて汗をかいた。夜になって、本格的にくもりはじめる。そろそろ梅雨になるのかもしれない。

 週末になって給料が出たら本屋さんとCD屋に行って、アレやコレやいろいろ手に入れよう、とずっと夢に見ていたので、本町でごはんを食べて腹ごしらえしてから、テロテロと南へ歩いて難波のジュンク堂に行った。
 みすず書房から出た新シリーズ「理想の教室」より、2冊購入。どちらも読むのを楽しみに待っていた本。それから、何か料理の本が買いたくて何冊か立ち読みした結果、ひさかたぶりに「栄養と料理」を買う。もっともっとおいしい料理が作りたい!、と、料理熱がメラメラと燃える。
 
 MUJIcafeでマンゴージュースを飲みつつ、「『悪霊』神になりたかった男」を読みはじめる。ドストエフスキーの「悪霊」は、高校生の時カンニングがばれて登校謹慎という処分を受けた時、途中まで読んで止めてしまった記憶がある。何故止めてしまったのだろう。思い出せない。
 ちなみに登校謹慎というのは停学よりも軽い罰で、登校は許されるのだが休み時間になるとひとり資料室(私の場合はカンニングした教科が地理だったので社会科資料室)にこもり、反省文を書いたり勉強をしたりしなければならない、というもの。資料室には3日間くらい通った。反省文を書くのは全く苦にならず、タラタラタラタラと原稿用紙に力作を何枚も書いた。反省文はすぐに書けたが勉強するのは気が進まなかったので、そのかわりにずっと本を読んでいた。中島敦を熱心に読んでいた覚えがあるし、「悪霊」の記憶は何となく、社会科資料室の暗くてカビ臭い匂いといまも結びついている。

 難波タワーに寄って、「トンコリ」とソウルセットの新譜を買って帰る。家に帰りついたら足がだるくて頭も痛くて、なんか疲れてヘトヘトで、洗濯物を取りこんで弁当箱を洗うくらいが精一杯、倒れるように寝てしまった。 

・購入物:亀山郁夫「『悪霊』神になりたかった男」(みすず書房)
     加藤幹郎「ヒッチコック『裏窓』ミステリの映画学」(みすず書房)
     「栄養と料理」7月号(女子栄養大学出版部)
     OKI「トンコリ」(チカルスタジオ)
     TOKYO NO.1 SOUL SET「OUTSET」(VICTOR ENTERTAINMENT)

・朝食:フランスパン、目玉焼き、レタス、珈琲、オレンジヨーグルトドリンク(「飲むヨーグルト」に果汁100%のオレンジジュースをいれて、かき混ぜるだけ。旨。)
 昼食:弁当(塩鮭焼き、ピーマンのきんぴら、エリンギのガーリック炒め、ミニトマト、ごはん)
 夕食:頑固にて。盛り合わせチキンカツ(梅シソ、チーズ、など)、キャベツ、味噌汁、お漬物、ごはん。キャベツをおかわりする。


2005年06月09日(木) 眠ってるキミを思い出すんだ

 最高気温が30度をこえた。ふう。家では、まだ扇風機も出してないというのに。
 昨日あたりから、ほうじ茶をわかして冷蔵庫でつめたくして飲んでいる。水筒に冷茶をいれてもっていこうと準備していたのに、台所のテーブルに置いたまま忘れて出てきてしまった。失敗。

 残業してから、日傘と涼しげなスカートをさがしてしばし梅田周辺をうろうろ。しかし、運命の出会い果たせず断念。天満橋通りに面したところ、関西テレビ近くに、古本屋さんを見つける。比較的新しい店のようだが、前からあったのだろうか。映画関係の本が比較的多い。岩波文庫で「チェーホフの恋」を見つけるが、800円という高値のため、これまた断念。買えない日は徹底して何も買えない。

 夜。テレビ大阪でやってた、ガス・ヴァン・サントの「サイコ」を観る。ヒッチコック「サイコ」のリメイク。完全に倣っているかというとそうでもなく、シャワールームでの殺害シーンは、カット割などずいぶん違っていたように思う。フラッシュバックの使い方など、いかにもガス・ヴァン・サントの映画、という感じもする。でも、探偵(ウィリアム・H・メイシー!)が刺されて階段から転げ落ちていくところはオリジナルそのままで思わず、いっしょやいっしょや(出典はダイマルラケットです、念のため)、と言ってしまった。
 
 10時半ころ、Tが帰宅。「エレニの旅」を観てきたとのこと、その話でひとしきり盛り上がり、0時頃力尽きて寝る。

・購入物:なし

・朝食:蕎麦(大根おろし、ネギ、わさび、大葉)、トマト、ヨーグルト
 昼食:弁当(鶏モモの塩焼、蒸しジャガイモ、トマト、ゆで卵、ごはん)
 夕食:小松菜とシメジの焼そば、トマト、キュウリもみ、麦酒
 3食ともトマトを食べた。1日で大きめのを3個。トマトはオヤツがわりだ。小松菜もひとりで1把、すっかりペロリとたいらげた。キュウリは2本。このキュウリは八百屋さんで5本100円だった。野菜ほど安くておいしいものはない。


2005年06月08日(水) everyday,everynight

 一難さってまた一難、ということで、今日も仕事でトラブルに見舞われる。変化に富んだ毎日でまことにけっこうであるが、客に怒られるのがあんまり気分よろしくない。なだめたりすかしたり、右往左往して、あっという間に夕方。

 あとはなるようになるだろう、というか、逃げるが勝ち、というか、いい加減なとこで放っておいて、夜は映画を観に行った。十三まで自転車をこいでいく。雲行きあやしく少々不安を覚えるが、結局雨は降らなかった。

 フェルナンド・ペレス監督『永遠のハバナ』を観る。キューバ映画。ハバナに暮らす人々の「とある一日」を丁寧にスケッチしたドキュメンタリー。いかにも私の好みそうな映画だ。小品、という印象は拭いがたいけれど、良かったと思う。
 それぞれの夜の過ごし方。
 10歳の少年。水で乾杯してから、少年は父と夕食をとる。片付けのあと、一緒に屋根に登って月を見る。それからベッドで影絵をして遊ぶ。遊びつかれて眠る。少年が寝ついても、父はその寝姿をじっと見守る。少年は早くに母を亡くし、少し障害がある。少年と少しでも長い時間を過ごせるように、父は仕事を変えたのだという。
 ピーナツ売りの老婆。夜になると明日の商売のタネになるピーナツを煎り、紙に包んでいく。ひとつひとつ、丁寧に。ピーナツを売って得られるお金は、生活の大切な維持費だ。老婆はこの映画の出演料で、中古の冷蔵庫を買ったという。でもその冷蔵庫はいくらも使わないうちに壊れてしまった。共に暮らす年老いた夫は、早くにベッドに入って眠りにつく。老婆はその寝姿を煙草を吸いながら見守る。
 元美術教師の女性。夜になると、キャンパスに向かう。描いているのは風景画か。質素なパレットに色とりどりの絵の具。傍らには、夫とみられる老人が眠っている。
 たいていの人は、本職以外になにかしら趣味を持っている。鉄道修理工はクラリネット、病院職員はステージダンサー、靴職人はダンスクラブ通い、医者は大道芸のピエロになる。そこでは普段の自分とは違う、もう一人の自分を生きているようだ。仕事から帰って、風呂に入ってヒゲをそって支度を整えて、スイッチをパチンと切り替える。そういう人生に、私は少し憧れる。演奏を終え、踊り終え、ステージを終え、自宅に帰ってくる。暗い部屋ではそれぞれの家族が眠っている。音を立てないように部屋に入り、静かに椅子にすわり、その寝姿を見守る。
 それから、ジョン・レノンの像をイタズラから守るため、像の前に陣取って見守る、交代制のボランティアの人々がいる。朝から晩まで、照る日も雨の日も、途切れることなく、欠かすことなく、ずっと。
 これは、見守る映画だ。誰かが誰かを見守る。その姿は、ちょっともの哀しい。
 セリフもナレーションもないなかで、街にあふれる音や人々のたてる生活音が音楽のように聞こえるところも良い。まわる燈台の光と打ち寄せる波のシーンも、心に残って、忘れ難い。
 ラストで、簡単な登場人物の紹介があり、それぞれの名前と職業、それから今現在、抱いている夢が示される。マルクス研究者だったという老人の夢が、私には最もグッときた。老人の夢。『生き続けるために、健康でいること』。

 八百屋で、トマトを買って帰宅。このところ毎日、トマトと豆腐を食べている。

・購入物:なし

・朝食:ごはん、山芋とろろ、海苔佃煮、梅干、大根の煮物(昨夜の残り)
 昼食:弁当(牛肉とネギの甘辛煮、ゆで卵、ほうれん草と春菊のゴマ和え、ミニトマト、ごはん)
 夕食:映画の前に、サンマルクカフェのあんぱんと珈琲 
    帰宅後、冷やっことトマトとピーナツと麦酒


2005年06月07日(火) 重いまぶたにのっかって

 午前5時45分起床。昨日、朝食用のパンを調達するのを忘れていたので、近所のパン屋の6時半の開店を待ち、サンダルを履いて、ポコポコ歩いてパンを買いに行った。朝の散歩。涼しくていい心持だ。青い空がまぶしく、今日も快晴になりそうな気配。見知らぬ家の庭に、アジサイがきれいに咲いているのをいくつか発見する。アジサイは太陽より雨が似合うな。

 行きたくないけど会社に行く。でも、結果的に行ってよかった。
 うまくいくかどうかとても不安に思っていたことが、案外スムーズに事が運び、なんとか形をつけることが出来て、気持ちがグッと楽になった。安心する、ということは、人間にとってものすごく大事なことだと思う。良いことばかりじゃないけど、悪いことばかりでもない日々。

 安心を得られたので調子にのって夕方からは、文楽劇場に電話して夏休み公演のチケットをおさえたり、Mさんが買ってきてくれたラパンのシュークリームを食べたり、Nさんと「ミリオンダラー・ベイビー」の話をしたりして、会社で遊んだ。けっこう気楽である。

 ふらりと帰宅。晩ごはんに大根を煮る。宅配野菜に大根がたくさん入るようになってきて、冷蔵庫で飽和状態のためたくさん煮る。煮ながら、巨人ロッテ戦を観る。ローズの緩慢プレーに唖然。清原は三振してヘラヘラ笑ってるし、ジャイアンツは全体的に弛緩しているように見受けられる。ナベツネショックだろうか。上原が気の毒であった。

 夜。国木田独歩を読む。良い。ストーリーにさして斬新なものがあるわけではないが、じっと腰をすえた観察の人、というのが独歩の印象で、自然や人物の描写に迫力を感じる。

・購入物:なし

・朝食:バタートースト、目玉焼き、ウィンナーソテー、アロエヨーグルト、珈琲
 昼食:弁当(さやえんどうのおひたし、レタスとジャコの和え物、ちくわのネギ焼、ごはん)
 夕食:大根と豚肉の煮物、冷しトマト、冷やっこ、ほうれん草と春菊のゴマ和え、麦酒、ごはん


2005年06月06日(月) 忘れちゃうひととき

 青い空ひろがる月曜日。朝5時半の空気は澄んでさわやかだったが、太陽が高くなるにつれて蒸し暑くなった。土曜日に届いたビールを忘れないように冷蔵庫に入れて出かける。ビールなしではごはんが食べられない季節が、またやってきた。

 業務煩雑で、余裕なし。負けず嫌いなので平気な顔をしてはいるが、実のところはいっぱいいっぱいなのだ。誰かたすけてー、と叫びたいが、絶対に叫べないこのかわいくない性格をなんとかしたい。ジッと耐えて、自己解決の道を探るのみ。 

 残業ついでにフラフラとタワーへ。OKIの新作「トンコリ」をチェックしに行く。財布薄っぺらのため、今日は試聴だけ。力作だと感じる。給料日に買おう。今日はフリーペーパーの「MPB」をもらうにとどめる。
 閉店間際の近所の八百屋で、トマトを3個と、さやえんどうを200g買う。合計350円。出血大サービス、と言って、おじさんが甘夏みかんを1つおまけにくれた。毎回おまけつきなわけじゃないけど、店に行くといつもおじさんは、おかえりー、とか、お疲れさん、とか、ご苦労さんやったなー、とか、声をかけてくれる。それを聞くと、なんか時々泣きたくなる。

 夜10時頃、珈琲をいれて本を読んでいたら、どこからか焦げ臭いような匂いがしてきて、外に出てみる。プラスチックが燃えているような、鼻につくいやな匂い。周辺を歩き回ってみるが、変わった様子はない。向かいのおばちゃんもパジャマ姿で家から出てきて、鼻をクンクンさせ、これ毒ガスちゃうか、と言う。さらに大きく息を吸い込んだり吐き出したりして、やっぱり毒ガスやで!、と目を見開いて確信したように言う。毒ガスって焦げ臭いもんなんですか、と聞いてみる。そうやなあ、とおばちゃんは思案して、嗅いだことないからわからんけどそうちゃうか、とけっこういいかげんな感じだった。
 そうこうして近所をうろうろしているうちに、匂いはどこかに拡散されて消えてしまった。原因はわからずじまい。少なくとも、毒ガスじゃなかったことは確かかな。

 その後、「監督・小津安二郎」の続きを読む。蒸し暑くて、なかなか寝つけず。
 
・購入物:なし

・朝食:ごはん、梅干とネギとカツオを醤油でガツガツと和えたもの、とろろ昆布汁、海苔佃煮、ほうじ茶、グレープフルーツ
 昼食:弁当(焼き鮭、卵焼き、スナックエンドウの胡麻和え、ミニトマト、ごはん)
 夕食:焼鯖、オクラのせ冷やっこ、冷しトマト、ほうれん草の辛子和え、麦酒、ごはん


2005年06月05日(日) クリント・イーストウッドに罪はない

 日曜日なのに、午前6時に起床。エライ。偉人である。異人かな?
 昨日は気分がのらなくて思うように出来なかったので、張り切って掃除洗濯など。掃除機をガーガーとかけて、朝の静寂を乱す。台所も磨く。ついでに豆も煮る。「日曜美術館」を見てから、自転車で出かける。

 月初めの週末にある、かっぱ横丁の店頭ワゴンセールに行く。朝早く乗り込んだわりには、収穫は一冊のみ。昭和30年に出た、吉田健一「酒に呑まれた頭」。新書サイズで、表紙は飲み屋の暖簾の絵。300円。
 それから、梅田ブルクで「ミリオンダラー・ベイビー」を観た。

 よく練れてるなあ、と思う。役者の配し方、音楽の入れ方、光の使い方、脚本の組立て方も、演技も演出も完成されてる。全てがっちりかみ合ってて、隙がない。戸田奈津子の過剰な字幕も手伝って、エピソードにひとつの無駄もなかった。ブラック・ジャックが怒り出すようなラストの展開も、無理なくきれいにすとんと落ちた。ほとんど完璧だった。それはわかるのに、何故心が動かなかったんだろう。私が観たいのは、こういう盤石な映画じゃないのかもしれない、たぶん。
 全体が破綻しててもいい。辻褄もあわなくてかまわない。本筋に全く関係ないシーンやセリフがあってもいい。本当に言いたいことがなんなのか、すぐわからなくてもいい。わけわからなくても、意味不明でも、ごちゃごちゃでも、とるに足らないテーマでもいい。音楽でもセリフでも食べ物でも風景でも裸でも乱闘でも男でも女でもいいから、何度も何度もここだけ繰り返して観たい!、この場面を切り取って胸に焼きつけておきたい!、と思える1シークエンスでもあれば、もうそれだけでいいのだが。心をふくらませて家路につけるのに。今日観たこの映画には、それが1シーンたりともなかった。前半には多少あったかもしれない。でもそれが後半への布石だと思うと気持ちが萎える。あんなに完璧だったのに。巧い、と思うことと、好きだ、と感じることは違う。難しいな。
 それから、病院ものが苦手だというのも、このモヤモヤ気分の一因かもしれない。要するに趣味の問題だ。

 早めに帰宅して、ごろ寝。「ワールドミュージックタイム」を聞きつつ、晩ご飯を食べた。夜はホツホツと、国木田独歩を読む。   

・購入物:吉田健一「随筆・酒に呑まれた頭」(新潮社) 古書

・朝食:ビーフカレーライス、キノコスープ(いずれも昨夜の残りもの)、ヨーグルト、バナナ
 昼食:映画の前に、ハムサンドイッチ、珈琲
 夕食:めざし、トマトとスナックエンドウのサラダ、大根サラダ、豆と昆布の煮物、ちぎりレタス、麦酒


2005年06月04日(土) 他人の夢でもみていたい

 晴れ。午後5時前くらいに、ザアッと夕立ち。日に熱せられたアスファルトが、急激な雨でぬれる時に立ち上る匂いが、もうすでに夏だ。打ち水のようだ。雨が降ったら急に気温が下がって、涼しくなった。

 金曜日に急に舞いこんだ、面倒くさくてやりがいのない仕事のため、休日出勤。イヤである。
 午前中は会社で資料作成、弁当を食べて、昼からは神戸に行った。行きの車内では「ちくま」の6月号を隅から隅まで読んだ。三宮から久しぶりにポートライナーに乗る。ポートライナーはちいさくておもちゃの電車みたい。昔、就職活動の真似事みたいなことをしていた時によく利用した。車窓から神戸の港をながめる。高いところからだと、大きめの船もタグボートみたいに見えた。
 お勤め終了後、元町の古書店で国木田独歩の文庫を2冊買った。それぞれ100円。私の好きな「忘れえぬ人々」もちゃんと収録されている。国木田独歩の本を買うのはこれが初めて。

 帰宅して、カレーを作る。サラダにはスイートチリソースをかけて食べた。
 宅配便で、実家より米とビールが届く。感謝の気持ちを述べるため母に電話するが留守。友達と環境問題についての講演会だかシンポジウムだか、そんなようなものを聞きに行った、と父が出てきて言う。えらい高尚なものを聞きにいったものだ。そんなもん聞いとるかいな、今頃グーグーと寝とるやろ、と父は決めつけていたがどうなのか。ワシは今からカラオケや、と言って電話を切られた。この家族は、どうも気楽すぎやしないだろうか。

 夜、本棚の整理。処分する本、20冊ほど抜き出す。

・購入物:国木田独歩「武蔵野」「運命」(岩波文庫)古書

・朝食:「青い麦」のダッチブール、茹でアスパラ、目玉焼き、ヨーグルト、バナナ、珈琲
 昼食:弁当(鮭とカツオのおにぎり、トマト、アスパラ)
 夕食:ビーフカレーライス、レタスと大葉のサラダ、キノコスープ、麦酒


2005年06月03日(金) 明日はなにがあるのかね?

 午前6時少し前、起床。天気はくもり。洗濯はやめる。朝風呂に入る。
 朝ごはんは、昨日阪神百貨店のヘンゼルで買った、ぶどうパン。それに、ちぎったレタスと切っただけのトマト。レタスを手でちぎりながらマシマシと食べていたらTが、『ひらり』の石倉三郎みたいだね、と言う。『ひらり』というテレビドラマの中で石倉三郎が、キャベツを切らずに丸のままテーブルに置き、むしりながら食べて酒のつまみにしていたのだとか。ふーん。私も今までにいろいろなものに例えられてきたが、石倉三郎みたい、と言われたのは初めてだ。

 「博物誌」があるかどうか確かめるため、帰りに少し遠回りしてブックオフに寄ってみる。どうあっても古本で見つけたいようだ。しかし、見当たらない。かわりにまたまた探してもいない本を買ってしまった。こんなことが毎日続くようでは「博物誌」にたどり着く前に破産してしまう。
 今日買った古本は、萩原朔太郎の「虚妄の正義」。詩ではなくて、アフォリズム集だ。萩原朔太郎は思索の人だな。とくに一夫一婦制に反対しているところなど、熱が入りまくっていて、なかなか面白い。『一夫一婦制度は偽善であり、人生を不潔にする有毒の制度なるかな!』などと書いてある。こういうこと言う人、私はけっこう好きだ。

 古本はもうあきらめた。天満橋のジュンクに行って、新刊で「博物誌」を買った。ボナールの挿し絵があり、岸田国士訳の新潮文庫版を選んだ。それから児童書コーナーで偶然見つけた「飛ぶ教室」も購入。「飛ぶ教室」が復刊していたなんて!全然知らなかった。高橋順子、平出隆の詩、江國香織、蜂飼耳の短篇、北村薫、石田千のエッセイなど、収録。まだ手探り状態、という感じだけど、児童文学好きとしては、この復刊は喜ばしいことだと思う。
 それから、「ちくま」と「月刊百科」をもらう。「ちくま」で新しくはじまった連載がどれも面白そうなので(茂木健一郎、中野翠「小津ごのみ」、斉藤貴男)、うれしい。(ちょっと庄野潤三ふう)

 夜中まで寝転がって読書。「飛ぶ教室」に掲載されてた、佐藤多佳子の「デュエット」という短篇がよくできてて、素直に感動。江國香織も良い。江國香織のエッセイや小説は正直言ってよくわからないんだけれど、子供向けに書かれたものは、どれも巧くて感心する。
 サッカーを見るかどうするか迷って、結局0時頃寝ついてしまった。
 
・購入物:ルナアル「博物誌」(新潮文庫)
     「飛ぶ教室」復刊特別号・春(光村図書)
     萩原朔太郎「虚妄の正義」(講談社文芸文庫) これだけ古書

・朝食:ぶどうパン、レタスとトマト、ヨーグルト、コーヒー
 昼食:弁当(豚肉の塩焼き、卵焼き、蒸しジャガイモ、キュウリとじゃこの酢の物、ごはん)
 夕食:ブリの照り焼き、小松菜のおひたし、冷ややっこ、大根と揚げの味噌汁、ごはん、麦酒


2005年06月02日(木) 君が消えてなけりゃいいな

 雨。黒い雲がはりだして、暗い朝。いつもは日がふりそそぐので朝は滅多につけない、台所の電灯をつける。電灯をつけると、余計に外が暗いように感じるのは、なんだかさみしい。

 地下鉄で出勤する。地下鉄の出口付近で偶然Wさんと出会って、話しながら歩く。Wさんが昨夜見たという悪夢の話。海から巨大な蟹が現れて、ハサミで体をつまみあげられ振り回されたとか。これがホントの蟹バサミだ。悪夢というよりも、なんだか愉快みたいだ。何があったっていいじゃないか、どうせ夢なんだから。どんなに苦しくて辛くておそろしくても、それはただの夢だ。
 別の話の中で、Wさんは、私が文学部出身じゃないと知ってビックリしてた。何故だろう。

 帰りに、ちょいと今気になっている本を探しに行こう、と古本屋さんをいくつかまわってみた。が、「博物誌」も「自然と人生」も見当たらず、全然見当違いの文庫を105円で2冊買った。どちらも対談集。安部公房の本を買うのは久しぶりだ。高校生の頃はチョコチョコ読んだのだが、最近はとんとご無沙汰。高校の時の現代文の先生が安部公房に似ていて、アベちゃんアベちゃん、と呼んでいたのを思い出した。アベちゃんは、中島敦の面白さを私に教えてくれたいい先生だった。アベちゃんは今も元気でいるだろうか。

 帰宅して、地味な晩ごはん。今日はビールを飲まず。何故ならば、飲み尽くしてしまってストックがなかったから。くー、寂しい。
 食後、朝刊に載ってた、宮沢和史による、カエターノ・ヴェローゾライブ評を読み、切り抜いておく。
 寝る前に、Tがもらってきてくれた「未来」の6月号を読む。

・購入物:安部公房、ドナルド・キーン「反劇的人間」(中公文庫)
     開高健「ああ好食大論争」(潮文庫)いずれも古書

・朝食:ごはん、わかめみそ汁、梅干、塩昆布、海苔佃煮
 昼食:お弁当(ピリカラケチャップをからめたソーセージ、レタスのおひたし、じゃこ入り卵焼き、ごはん)
 夕食:焼き魚(鯵)、冷やっこ、小松菜と厚揚げの煮物、ワカメみそ汁(朝の残り)、キュウリとじゃこの酢の物、ごはん 


2005年06月01日(水) うたうように歩きたい

 6月になった。日がすぎるのは早いもんですな。

 水曜日の風景。

 午前5時30分起床。朝方、足の裏を蚊にかまれた。腹が立つ。足の裏や手の指先などををかまれると、殊のほかカユイような気がする。
 今日を逃すとしばらく太陽の拝める日がなさそうなことを天気予報で言ってたので、洗濯をしておく。ベランダにスズメの姿あり。
 出かけるまで時間があったので、岩波文庫の目録をチェックする。「鉄塔家族」を読み終えて、いよいよルナアルの「博物誌」が俄然気になりだしたため、品切れになっていないか確かめた。それから徳富蘆花の「自然と人生」や尾崎喜八の「山の絵本」というあたりも。この辺りの本は、おばあさんになってから縁側にでも座って読むものだろうかと思っていたが、どうも今その時期が到来したようだ。それとも、もう私は既におばあさんなのだろうか。
 昼間、梅田新道のところでジョギングしているジミー大西を見た。クソ暑い昼間にご苦労様なことだ。
 夕方、旭屋で「一冊の本」と「図書」をもらう。時間がないので今日のところはもらうだけ。映画館のロビーで金井美恵子の「目白雑録」の、石原慎太郎と立松和平に言及する部分を読んで、もう少しで声に出して笑ってしまうところだった。危ない危ない。
 映画館でチラシを山のようにもらう。次から次へと見たい映画が出てくるが、時間とお金がついていくだろうか、と少し心配しながらもうれしい。

 というわけで、ガーデンシネマでウェス・アンダーソン監督「ライフ・アクアティック」を観た。セウ・ジョルジをひとめこの目で、という一心で。セウ・ジョルジが出演してなかったら、たぶん観には行かなかったと思う。
 どのシーンでも目がセウ・ジョルジばかりを追ってしまって、すっかりミーハーなのだが、いやあ、やっぱりカッコいい…。ボーッとしてて朴訥で茫洋としているのに、どこか色気もあるところがもうたまらん。曲のアレンジも好き。エンドクレジットで弾き語りをしてくれた時は、ああこのために残業を途中で放り投げて遠路はるばるガーデンシネマまで来てよかった、としみじみ感じいってしまった。もう全編セウ・ジョルジだけでいいのに。
 映画自体はというと、この監督の前作「ロイヤルテネンバウムス」を観た時と同じで、あふれる才気はビシビシ感じられるんだけど、どうもテンポが私の感覚とあわなくて、気持ちがのれそうでのりきれず、良さがわかりそうでわかりきれないまま、気がついたら終わってしまってた、という感じだった。ちょっとマヌケでバカな登場人物の造型や、親子の絆や夫婦の結びつきのような深刻なテーマを、ベタになる前にスルッとかわす演出のセンスのよさは、決してキライではないんだけれど。
 海洋チームのユニフォーム等はかわいくて良い。特に帽子とスニーカーが○。それからイルカがキュートだ。でももっともキュートなのはセウ・ジョルジなんだけど。しつこいけどそうなのだ。
 帰宅してのち、かねてより購入してあったサントラを聴く。 

・購入物:なし

・朝食:バケット、バナナ、ヨーグルト、珈琲
 昼食:弁当(ごはん、ちくわとネギの甘辛炒め、ほうれん草とじゃこの和え物、卵焼き、レタス、梅干)
 夕食:スカイビルの地下「きじ」にて。お好み焼き(いなか)、麦酒


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