彩られた街を幸せな二人をなるべく見ないように歩いたクリスマスソングもさっき耳にした話も何一つ聞こえない振りをしたそしてあなたに背を向けた清しこの夜?聖なる夜?そんなものあなたの声と 煙草の匂いだけが残ったただ汚れた夜の終わり
空気が澄みきって 世界は白く染まる。でもボクは苛立ちを 濁った気持ちを笑って誤魔化して そのぶん内から黒くなる。雪が土に混じって汚いように、色んなものを押し込んだ ボクの中は綺麗なものまで 綺麗じゃなくなっていて雪が溶けるときのように、ボク自身が 暗闇に足を呑まれたならほんの少しの朝陽にすら 溶かされ消えるだろう。きっと、いっそ、一層、空気が澄みきって 世界は白く染まるだろう。
ともに暮らす家族は 他人おしゃべりな友人は 薄情身体を求める貴方は ―誰だっけ終電過ぎの街はまた 暗闇足音なく歩く自分は 死にたがりそしてただ ただ 無口な 世界が回る
何を聞いても 嘘にしか思えないトモダチの言葉すら こんなデジタルの時代温もり一つ伝わらないなぁ
なんて ぼやきつつ本当のところ自分自身が冷たくなってしまっただけなのかもしれない。