ヒトリゴト

2004年10月30日(土) 君の住む町へ

駆け出した夕日の背中

空はまだ真っ赤に染まって

まだ間に合いそうな気がして

君の声に

一日幾度も君の町を目にして

自分をそこへ置いてみたり

もう二度と会うことはなくても

じっとしてはいられなくて

駆け出す背中

心だけ いつか行った場所へ





2004年10月26日(火) 秋風の中で

髪揺らす秋の風に
少し震える帰り道

暮れゆく空に名前を呼んだ

ありがとう
ありがとう

あなたに会えてよかった
あなたがいてくれてよかった

ありがとう
ありがとう

心に
やさしい夕日を映してくれたあなた

ずっと忘れない

長いかげぼうし
もう踏まないように歩くからね





2004年10月21日(木) Time to Say Goodbye

一緒に居た時間はほんの少しだったけど
夢みたいに幸せな時間
あんなに
まっすぐにひたむきにひとりの人を

ないたり

わらったり

心配したり

安心したり

一日も 思わない日はなかった

お酒が好きで

美味しい物が好きで

だらけているのに
きちんとしていて

ちょっと体が弱くて

かわいい娘と暮らしていて

暗い夜の中
綺麗な夜景の街
灯る明かりの一つがあのひとだと思うと
それだけで
そばにいるような気がしていた

綺麗な言葉を使う人で
優しい文字をつづる人で
あのひとの書いたものを
何度も何度も読んでは

感心したり

感動したり

涙をこぼしたりしていた

言葉を交わすうち
あのひとと
心の深いところでつながってると感じてた
それがうぬぼれじゃないことを祈りながら

ほんのすこしの心の支えになりたかった
気晴らしのようなものでもよかった
負担にだけはなりたくなかった

そうなったらそれが さよならを言う時だと

いつのまにか
自分の気持ちしか見えなくなってた
そのタイミングさえ気づかず

あのひとに言われるまで


まだ
勇気がなくて

言わなきゃいけないのに

こわい
こわいの



2004年10月20日(水) 時が過ぎていくのを

長い間一緒に過ごしてた 
そんな気がしてた 
ほんの少しのなにか 
何かが変われば 
簡単に消えてしまうもの 
 
握り締めた砂が 
手からこぼれていくように 
 
簡単に 
簡単に 
消えてしまうものがある 
 
何も 
なくなってしまう 
何もかも 
 
わかってるから 


わたし 

目を閉じている 






2004年10月17日(日) 季節が巡るたび







この恋は きっと

寒すぎて
冬を越せないだろうと思ってた

浮き足立つ気持ちは
春を追い越せないと思ってた

眩しい日差しに目が眩んで
夏を渡れないと思ってた

舞い散る落ち葉と一緒に
秋に吹かれてしまうと思ってた


なのになぜ


全ての季節 ずっと
あなたを想って

いつもいつもいつも

あなたと過ごしてしまったから


怖くてたまらないの


あなたがいなくなって

春も
夏も
秋も
冬も

朝も昼も夜も きっと

あなたと一緒に居た頃を思い出す私を
あなたを想って幸せだった頃を思い出す私を
いつもひとり泣いていた頃を思い出す私を


季節が巡るたび

あなたを思い出す私を


そして私を
きっと忘れてしまうあなたを












2004年10月10日(日) たとえるなら

誰もが寝静まった真夜中に

伝えたい思いは届くのかと

小さな賭け


通り過ぎるたくさんの人と

関わり続けられるほど器用でもなく

その場限りの虚しさに

耐えられる自分でもない


偶然に見つけた

夏の終わりの砂浜の
きれいな貝殻を

失くさないよう

そっと

胸の奥に忍ばせてるだけの

そんな恋








2004年10月07日(木) 許されるなら

何か願いが一つだけ叶うのなら


思いは一つ。


それが許されることならば


もし許されないのなら


覚悟は一つ。



邪魔もしない
重荷にもならない
そんなワタシでありたいと

誰にとっても
いてもいなくても
そういう存在でいたいと

思うのに


唯一のかけがえのないものに


また憧れ
叶わぬ夢を見る



2004年10月04日(月) いつかきっと

いつかきっと

あなたは

私を忘れてしまう

いつかきっと

記憶の片隅にさえ居場所をなくして

いつかきっと

あなたの中の私は

消えてしまう


わかっているの
仕方のないことだと
逃れようのないことだという事も


そのいつかを嘆くのは
いつだってできる

いつかきっと
私はたくさんたくさん泣く


でもそれは今日じゃない

でもそれは今じゃない


まだ遠くの
まだ見えないいつかのこと








2004年10月02日(土) 至福の時



会えない日々が
長すぎて

少し 寂しい

秋風が
髪を揺らすたび

高くなった秋の空に
雲を見つけるたび


心だけ飛んでく


慌ただしい毎日の
信号待ちで

背筋を伸ばし
空を見上げてあなたを思う

ほんの一休み
カップを手に7階の窓から
紅茶色に色づく山々を見てあなたを思う


会いたいと思う時

あなたも同じ気持ちなら

それだけでいい
同じ気持ちなら

それだけで
心の隙間満たされる


私の欲しかったもの



愛しい 思い

あなたを愛しく思う 時




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purisira [MAIL]

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