駆け出した夕日の背中
空はまだ真っ赤に染まって
まだ間に合いそうな気がして
君の声に
一日幾度も君の町を目にして
自分をそこへ置いてみたり
もう二度と会うことはなくても
じっとしてはいられなくて
駆け出す背中
心だけ いつか行った場所へ
髪揺らす秋の風に 少し震える帰り道
暮れゆく空に名前を呼んだ
ありがとう ありがとう
あなたに会えてよかった あなたがいてくれてよかった
ありがとう ありがとう
心に やさしい夕日を映してくれたあなた
ずっと忘れない
長いかげぼうし もう踏まないように歩くからね
2004年10月21日(木) |
Time to Say Goodbye |
一緒に居た時間はほんの少しだったけど 夢みたいに幸せな時間 あんなに まっすぐにひたむきにひとりの人を
ないたり
わらったり
心配したり
安心したり
一日も 思わない日はなかった
お酒が好きで
美味しい物が好きで
だらけているのに きちんとしていて
ちょっと体が弱くて
かわいい娘と暮らしていて
暗い夜の中 綺麗な夜景の街 灯る明かりの一つがあのひとだと思うと それだけで そばにいるような気がしていた
綺麗な言葉を使う人で 優しい文字をつづる人で あのひとの書いたものを 何度も何度も読んでは
感心したり
感動したり
涙をこぼしたりしていた
言葉を交わすうち あのひとと 心の深いところでつながってると感じてた それがうぬぼれじゃないことを祈りながら
ほんのすこしの心の支えになりたかった 気晴らしのようなものでもよかった 負担にだけはなりたくなかった
そうなったらそれが さよならを言う時だと
いつのまにか 自分の気持ちしか見えなくなってた そのタイミングさえ気づかず
あのひとに言われるまで
まだ 勇気がなくて
言わなきゃいけないのに
こわい こわいの
長い間一緒に過ごしてた そんな気がしてた ほんの少しのなにか 何かが変われば 簡単に消えてしまうもの 握り締めた砂が 手からこぼれていくように 簡単に 簡単に 消えてしまうものがある 何も なくなってしまう 何もかも わかってるから
わたし
目を閉じている
この恋は きっと
寒すぎて 冬を越せないだろうと思ってた
浮き足立つ気持ちは 春を追い越せないと思ってた
眩しい日差しに目が眩んで 夏を渡れないと思ってた
舞い散る落ち葉と一緒に 秋に吹かれてしまうと思ってた
なのになぜ
全ての季節 ずっと あなたを想って
いつもいつもいつも
あなたと過ごしてしまったから
怖くてたまらないの
あなたがいなくなって
春も 夏も 秋も 冬も
朝も昼も夜も きっと
あなたと一緒に居た頃を思い出す私を あなたを想って幸せだった頃を思い出す私を いつもひとり泣いていた頃を思い出す私を
季節が巡るたび
あなたを思い出す私を
そして私を きっと忘れてしまうあなたを
誰もが寝静まった真夜中に
伝えたい思いは届くのかと
小さな賭け
通り過ぎるたくさんの人と
関わり続けられるほど器用でもなく
その場限りの虚しさに
耐えられる自分でもない
偶然に見つけた
夏の終わりの砂浜の きれいな貝殻を
失くさないよう
そっと
胸の奥に忍ばせてるだけの
そんな恋
何か願いが一つだけ叶うのなら
思いは一つ。
それが許されることならば
もし許されないのなら
覚悟は一つ。
邪魔もしない 重荷にもならない そんなワタシでありたいと
誰にとっても いてもいなくても そういう存在でいたいと
思うのに
唯一のかけがえのないものに
また憧れ 叶わぬ夢を見る
いつかきっと
あなたは
私を忘れてしまう
いつかきっと
記憶の片隅にさえ居場所をなくして
いつかきっと
あなたの中の私は
消えてしまう
わかっているの 仕方のないことだと 逃れようのないことだという事も
そのいつかを嘆くのは いつだってできる
いつかきっと 私はたくさんたくさん泣く
でもそれは今日じゃない
でもそれは今じゃない
まだ遠くの まだ見えないいつかのこと
会えない日々が 長すぎて
少し 寂しい
秋風が 髪を揺らすたび
高くなった秋の空に 雲を見つけるたび
心だけ飛んでく
慌ただしい毎日の 信号待ちで
背筋を伸ばし 空を見上げてあなたを思う
ほんの一休み カップを手に7階の窓から 紅茶色に色づく山々を見てあなたを思う
会いたいと思う時
あなたも同じ気持ちなら
それだけでいい 同じ気持ちなら
それだけで 心の隙間満たされる
私の欲しかったもの
愛しい 思い
あなたを愛しく思う 時
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