こんな晴れた日
2人だけのおひさま
指で作ったファインダーのぞいて
ほら 今
何か飛んでったよ
わたしのこと 覚えていますか もう消し去ってしまいましたか
わたしは
覚えています とてもとても よく
あなたのやさしさも あなたの迷いも
涙も
忘れるわけなど ないでしょう
あなたは覚えていなくても
何もなかったかのように 昔からの友人のように
軽く言えれば
それで次の言葉
あなたのこと 好きだったなんて 風に吹かれて飛ばされて
何もなかったかのように
なんて きっと できない
どこへ行ったらいいの 迷うことなどなかったのに
今は
どこへ行ったらいいの 私はどこで私になれるの
どこへ行っても ここではないと ここでもないと
いつまでさまようの どこまで行けばいいの
どうしたら会えるの
本当の私に
何でも知っているようなそぶり 私の心を見透かしているような
それは
例えば私の返事であったり 私のため息であったり
例えば 指先で遊ぶ仕草の意味であったり
あなたは誰?
ごまかさないで私
私 知ってる
抜けるような青空は
今は少し重すぎて
すこしだけ雲をちょうだい
私の影
引きずられそうだから
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