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抱擁 - 2001年11月19日(月)
思い出すのは 温かい腕の感触 優しく 遠慮がちに 身体にからみついた温かい腕 まぶたを閉じると 蘇る腕の感触 その温かさに 心をあずけた事を思い出しながら 優しく 温かく 遠慮がちなその腕は だけど 強く 確かに しっかりと 心を抱いてくれて 思い出すのは 温かい腕の感触 優しく 遠慮がちに 身体にからみついた温かい腕 今でも まぶたを閉じると 蘇る腕の感触
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雪 - 2001年11月16日(金)
はらはら 雪が舞う 静かに 綺麗に はかなげに 僕の手に 肩に まつげに 君の額に 鼻に 肩に 手の上で 溶けて 肩の上から 払われて まつげの上に 雫が残って 綺麗で はかない 額で 溶けて 鼻の上に 雫が残って 肩の上から 払われて きらきらしながら 飛び散って
綺麗で 綺麗で
はらはら 雪が舞う 静かに 綺麗に はかなげに 静かに 綺麗に はかなげに 静寂と白色で街中を抱いて 静寂と白色で僕と君を抱いて
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小石 - 2001年11月12日(月)
投げた小石は 波紋を作り 水面に 風に 空気に 二人の間に広がった 向こう岸で 木がそよぐ 向こう岸で 鳥がさえずる 風が 静かに流れていく こちらの岸は 痛いほど静か 静けさに潜む 言葉にならない言葉 小石を投げ込む手は 止まらずに 向こう岸でそよぐ木々は 止まらずに 向こう岸でさえずる鳥は 止まらずに 流れる風すら 止まらずに 止まっているのは こちら側の静けさ 君が立ち上がって 歩いていくのに 声すらかけずに 歩いていくのに 顔すら上げずに 止められもせずに ただただ 小石を投げ込み続けた 砂利を踏んでいく音が 静けさを破って そんなに小さな音だけが 静けさを破って ただただ 顔を上げることすら出来ずに 小石を水面に投げ込んでいた 秋晴れの午後
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日常 - 2001年11月06日(火)
あなたに会えた日。 嬉しくてたまらなくて、でも少し後ろめたくて。 あなたに会えない日。 淋しくてたまらなくて、でも少しほっとしていて。 あなたが笑ってくれる日。 幸せでたまらなくて、でも少し悔しくて。 あなたが怒っている日。 悲しくてたまらなくて、でも少し苛立って。
わがままを言った日。 ものすごく後悔して、でも少し甘えたくて。 怒った日。 ものすごく哀しくて、でも少しすっとして。 泣いた日。 ものすごく淋しくて、でも少しほっとして。 笑った日。 ものすごく幸せで、でも少し後ろめたくて。
私の心は忙しい。 ふりまわされてふりまわして。
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