オミズの花道
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『男の可愛さ・3』(完結編&ちと休む報告)
2003年07月27日(日)


さて、散々酔っ払いの習性や、飲み屋に来る・・・・もしくは勤める人間の不真面目さの確率を、世間一般の感で述べさせて戴いた所で、今日は私自身の事を少し書きたいと思う。


ご理解戴けるように順序立てて書いてきたつもりだが、2日分を乱暴に要約すると、実の所は2行で終わってしまう。
『飲み屋に頻繁に出入りして酒を飲む客は、精神が何処か荒廃して歪んでいるのが多い。』のだし、『オミズのオネエチャンはいい加減で都合の良い考え方の女が多い。』という2行だ。
これは良く世間で上滑りな言葉として使われ、飲み屋で飲んだ事も無い、また働いた事も無い人の心の底までも、言葉は変わったとしても似たようなイメージで刷り込まれているものであろう。

実の所は私も、この仕事を始めたばかりの頃などは、何かしらこういう考えにひと含み持っていた。
どんな世界に居ても自分さえしっかりしていれば清く在れる、という反発もあった。
さりとて仕事に意義を見出せず、いやさ意義を持つことが恥じられるような職種、そんなこの仕事への羞恥心も捨てきれず、お客様を疎ましく思い毎日を過ごす中で、自分がどこかしら少しずつ汚れていくような感覚を持っていた。

だが、何時ごろからか良く思い出せないのだが、私にはあるラインが見えて来た。
人は仕事に意義を見出すのではなく、仕事を通して自分が自分である事の意義を見出すのであるし、仕事というのは社会の一部で役割に過ぎないこと、そして、しなければならないのは自分に与えられた(選択した)その中でいかに己を伸ばし、懸命に真摯に事に当たるかである、というラインだ。
これは清い汚いの次元でモノを見てしまう自分の終結の時でもあった。

それが見えた時、自分の枠がぐんと広がったように思う。
相変わらず私生活に於いては恋愛ベタだったが(む、虚しいし関係ないぞ)、社会生活においては自分が望むように自分を築き、楽しく充実あるものに出来るようになった。

今も文筆業で苦しんではいるが、産みの苦しみを味わえる(味わいたくはねえんだけど)、誰かの目に産んだものを見てもらえる、何かの形で商業として世に出る、それなりの反響もある、・・・・それは苦しんだ甲斐のある『自分』そのもので、言葉には出来ない極上の喜びがある。

水商売の方もこれと似たような事が言えるのだ。
文筆業と違ってサイクルは凄く短いが、自分が接客においてどんな持て成しをするか考え、それを構築して行き、実践し、数字として叩き出し(お陰様で今月も1番みたい(自慢))、結果を帰り際に見る事が出来るのは、全然違う業種であっても『流れ』としては実は一緒だったりする。

つまり仕事が何であろうが、流れを作っていくのは自分だし、その中に『何か』を見出すのも自分自身でしか無いという事を、頭ではなく身体で学んだ時、私は自分へのひと含みを失くし、またお客様へのひと含みもいつの間にか失くして行った。
それからはどんなにみっともない酔っ払いでも、偏屈な人でも横柄な人でも、余裕を持って見れるようになったし、時には難儀なお客様であればあるほどそれを楽しんだ。そんな日々を重ねる事によって、今まであったひと含みの空白のその分、その場所にほこっと、今度は人としての包容力が入り込んで、心の肉として身に付いて行った様に思う。

そうなると不思議なことに、お客様に対して今まで見えなかったものが見えて来た。
いや、むしろお客様の方が変わって行ったのだと思う。私に対して心を晒してくれるようになったのだろう、他の店やホステスには言わないような大事な話をしてくれたり、しないような扱いをする様になってくれた。

考えてみるとごく当然の事なのかも知れない。人は誰しも自分を理解してくれる、いや、理解しようとしてくれているだけでもいい、そういう人間が好きだ。
解りたいと努力するその行為には、性別も年齢も関係なく、また社会的立場も必要ない。
それは私自身もそうで、自分を受け止めてくれる相手は好きになってしまうし、長く付き合いたい相手であればあるほど、こちらも礼儀を尽くし慎重に言葉を発し事に当たるようにする。
ひらたく言うと、自分が相手への対応を変えてみたら相手も変わったという、只それだけの事なのだが、若い間に身体で実感し実践して体得したのは、私にとってやはり大きな出来事だった。
そして、気が付いた。私達水商売の女性は、酒という誘導物質を介在して、人の心に触れやすい立場であるから、きっとどの職種よりもこの作業が容易であるのだ、と。

そして先日の記述に書いた『飲み屋に頻繁に出入りして酒を飲む客は、精神が何処か荒廃して歪んでいる。』、その簡素な言葉の裏に本当は何があるか?、が見えて来たのだ。
飲み屋に来る男は何かしら内に抱えた物を持っている。歪んでいるのは、人は皆等しく悲しいからなのだし、もっと掘り下げていくと、自分に足りない何かを埋めたいから、もしくはそれから眼を背けたいから、男は女を前にして飲むのだ。
だが何を以っても自分の憂さを晴らすすべを知らない人よりも、酒というものを使って歪みを現わせる分、ひょっとしたら酔っ払いの彼等の方がずっとずっと素直な人種なのかも知れないとも。

世の中に男性相手の仕事が多く、またそれが彼等の心や体の空白を埋めるものである時、私はこの世の半分、自分と違う性を持つ彼等を、何とも儚げで脆く危うい生き物なのか、と実感せずにはいられない。
欲望、という言葉で片付けるには余りにも悲しく、また女に於いての欲望という名のものを掘り下げた時に、男のそれを欲望と呼び並べるには、浅すぎるのではないかとも感じる。
皇帝ネロは残虐非道であったが、則天武后のそれにはやはり及ばない、の如くに。

男という生き物の悲哀が少し解りかけた時、またその人それぞれの『欲望の裏の渇き』を読み取って、至らないながらも対処出来た時、私は心の底から彼等男性という存在を、可愛いと思った。
そこには年齢も無く、立場も無く、地位も無く、目の前にはただただ、疲れた姿の子供が居るのだ。

誰しも。


さて、これから先の水上はと言えば、本業の方はお盆進行が入り、また店のほうでもイベントが入る。日記も当分書けそうに無く、書けたとしても生存報告の様なショボイ形になりそうだ。
いや、ライコスもインフォシークと統合とかで変わるとか何とか言ってるし、別に日記というものが生活において定義付けされていないイイ加減な私は、ひょっとしたらこのままバックレて日記を書かないかも知れない。書きたければ書くだろうが今は良く解らないなあ。逃避はしちゃうかもな。原稿あると雑文に走りたくなるしなあ・・・・。
ともあれそんな中で、まだまだ修行中の私が、水商売において少しだけ解った事を、今日は最後の方で述べさせて戴きたいと思う。バックレるかも・・・・の割にはショボイ置き土産だけれども、悲しいかな今の段階の私はこれが精一杯です。



お客様が最終的に私達ホステスに求めるのは、女ではなく『母親』なのです。
それはその人の実際の母親像とかではなく、母という言葉に象徴される全てのものです。
無条件に自分の心を受け止め、抱き締め、温めてくれる存在をお客様は欲しているのです。

彼等もそれに付随して、色が絡んだり、甘えが出たり、利害を計算したり、・・・・はするでしょう。ですが、それはうわっぺりに過ぎません。・・・・と言うより始末の悪い事に、遊んでいる彼等『こそ』が、この渇きに気が付いていなかったりします。この文面を読んでおられる男性諸氏も『俺はそんなマザコンじゃねえよ』と憤慨されておられるやも知れません。ですが、私が3日間を使って述べた中に、その解答に沿うものがある筈です。

普段の接客において、この『色』や『利害』で私達ホステスは、ひどく彼等に振り回されます。
だけど面白いもので、その付随を取り除きたいなら取り除きたいほど、私達は尚更母親にならねばならないのです。
勿論この道のりは厳しく棘も多いです。実際に子供の居る母ホステスならまだ母たるべきものが解る分、若干有利やも知れないでしょうが、若いお嬢さんには相手の自分の年齢に対する見方もありましょうし、父親よりも年上でありましょうし、それこそ苦難の道であるでしょうね。
私が良く『色や美なら簡単』と述べさせて戴く真意は、実は此処にあるのです。
母のように、よりは色や美で自分を磨く方が、自分的に楽で答えが出やすいですしね。

だけど、前述で述べたようにこれを体得するのは年齢など関係ありません。年端の行かない小娘でも、ひとたび男性の可愛さを引き出すすべを学べば、目の前に居る男性が70歳であろうがマスターヨーダであろうが、疲れた子供になるのです。
私生活ならこんな面倒くさい奴はお断りだし、とんでもないなと思うし、疲れますよね。
だけど、これをこなすのが実は『この仕事の理(ことわり)』であると私は思うのです。
お客様は私達の『この部分』を買いにいらしておられるのだと。

何度も言うようにただ飲みたいならば居酒屋でも良いのだし、傍に女が居ないと味気ないと言う理由だけなら、女房相手に家で飲めばいいのだし、異性の友人と飲めばいいのです。
だけど、ホステス相手に高いお金を捨てに来る。それはやはり、前述のようなものを彼等が(無意識であれ)求めている証拠なのではないでしょうか。
理としてそれを疎ましく思うなら、商売として金銭を貰う資格は無い・・・・までは言いませんが、私は良いお客様に恵まれない、愛情なんて持てない、と嘆く資格はホステス側にも無いと思うのです。

勿論、感情を出すなとは言いません。感情が無ければ手に持ったハンカチでお客様のグラスを拭くことも出来ません。
怒ってもいい、泣いてもいい、悲しんでもいい、羽目を外しても、甘えても、時には殴ってもいいんです。(こらこら)
だけど、母のような愛情が土台にある感情を、決して捨ててはならないように思うのです。

所詮は『オミズのオネエチャンはいい加減で都合の良い考え方の女が多い。』と言われる仕事です。
何を見出し、築くも自由。反して嫌気が差し、去るも自由。
1番してはならないことは、何も拾わないこと、残さないこと。
それが私には人としての理のように思えるのです。


全てのホステスさんが、どうか健やかな笑顔でいられますように願って、ひとまず筆を置きたく思います。
長いのに読んでくれてありがとう。



水上拝




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『男の可愛さ・2』(夜の世界の確率論)
2003年07月24日(木)


『健全な男性は飲み屋に頻繁に出入りしない。』
極論そうだが、少しだけ考えてみて欲しい。

1)家庭を大事にしていて、家族との時間が楽しい。
2)好きな趣味に時間を割く。
3)ちゃんと愚痴を聞いてくれる相手が居る。
4)日没とともに眠くなる健康な体質。

そんな環境に居る人は、飲み屋で飲むのはかえってうっとおしいと思う人が殆どだ。
接待などで飲まなければ『ならない』のは、彼等にとってはむしろ苦痛であろうと思う。


つまり飲み屋に頻繁に出入りする男性は、

1)家庭に帰って家族の顔を見てもつまらない。
2)時間を割くほどの好きな趣味もない。
3)誰も自分の愚痴を聞いてくれない。
4)体内時計が夜型。

という、余り健全とは言い難い人達だと言える。

ここで述べておかねばならないのは、健全だから良い、そうじゃないから悪いとかではなく、あくまでも飲み屋に出入りする男性の傾向や確率の話なのであるということだ。


この確率論は働く私達にも言える。

夜の仕事はスナックやラウンジの時給、クラブにおいてもバイトならば、昼間とそう年間収入は変わらない。
意外に思われるかも知れないが、昼間の仕事は賞与という物があり、健康保険の折半負担や、年金(どうなるかは解らんが)などもある。
また社会的にも保護されていて、勤務年数により様々な公的基金から融資を受ける事も可能だ。

つまり夜の仕事と昼間の仕事は拘束時間が違うだけで、収入にさしたる差は無い。
クラブで売り上げでハイリスクハイリターン、と言う雇用形態ならまだしも、出て行く金銭も含めたりすると、その実はそんなに美味しいものでは無かったりするのだ。


で、ここで生じる確率がある。

『夜の仕事で短い時間でそれなりの収入』
『昼間の仕事で拘束時間は長いけれど堅い仕事』

この両者のうち、どちらを選び仕事とするか、その選択の中にある確率が生まれてくるのだ。


言葉を濁さずにハッキリ言うと、
前述の意に於いて、水商売にはやはりいい加減な人種が集まりやすいと言える。
昼間キッチリと拘束され、真っ当に働いている女性に比べれば、我々水商売の女は都合の良い働き方を選択する、いい加減な種類の女に過ぎないのだ。

繰り返し述べるが、都合が良い方を選択するから悪い、堅いから良いの話をしているのではない。
それは感情の分野のコメントであって、確率を述べている今は関係ない問題である。

統合して述べると、夜の世界はそんな男と女の社交場であるから、昼間の世界には存在しないモノが沢山産まれてしまう。
お客様のサイドから『水商売の女は信用出来ない』とか、働くホステスサイドから『飲み屋で飲み歩く男なんかとは真剣に付き合えない』とかいう言葉が出るのは、こういう土壌が産んでしまうのであろう。
働く女性同士でも『この世界で友人なんか作るつもりは無い』という言葉も出てくる。そして大半のホステスはその言葉を発した相手に心の中で同調しているのだ。

実際の所、私も店で共に働く仲間とはいえ、友人関係にまで発展することは滅多に無い。
いい加減だからとかを感じたからではなく、最初からトラブルを起こしそうな者を避ける性分なのだ。
親の仕事で転校が多かった環境下で育っているからかも知れないが。


さて、ここからは感情の分野に入ってくる。
では何故、いい加減な世界だと知りつつ、世の男性は飲み屋に訪れるのか?
若いオネエチャンを引っ掛けたい、恋愛したい、それだけならば昼間の世界でも探せる筈なのに?


少し長くなって来たので、この続きは次回にて。



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『男の可愛さ・その1』(都会のお客様と地元のお客様の違いについて)
2003年07月22日(火)


男性の可愛さを述べる前に、まず反した『可愛くない話』を置いておかねばならない。

酒は魔物である。
何も飲み屋の世界だけではなく、昼間の一般の社会においても、
『社員旅行で飲みすぎて男女問わず入り乱れてうんたらかんたら』とか、
『飲み会で上司とデキちゃった』とか、『友達の彼氏彼女とデキちゃった』とか、
そういう酒の弾みで地雷を踏んで後悔なさった方は多いのではないだろうか。

この『酒』という物質が大脳皮質に浸透すると、社会的に正常な思考が奥に追いやられ、
本能の箍を外す役割を担う。ひらたく言うと、酔っ払いは本能に基づく欲望が出やすいのだ。

そしてアルコールが小脳や脳幹にまで達すると、意識を失ったり呼吸が出来なくなったりして、
命の危険さえある。(所謂アルコール中毒ってやつ。)

アルコール漬けの小脳。脳幹。う。いやはや怖いね。飲みすぎで死ねちゃうんだね、人間って。
でもこれって助かった時が凄く苦しいんでしょ。ああやだやだ。

感情ではなく行動において、『酒のせいにして逃げる』 と良く言うが、
人によって強弱のある合成物質が相手なので、私個人は酒で自爆した相手を問い詰めたり、
人格を疑ったり、それによって相手への行動を変えた事は今まで無い。

それはきっと若い時から酔っ払いを見て習性(と言っていいのかね)を熟知しているからだろうし、
酔わせて本音を覗きたいという、自分のいかがわしい好奇心の代価を支払う為に、
少々の事は目を瞑ろう、などと言う詭弁にも似た言い訳を用いているからかも知れない。
・・・・これはこれでヤな奴だな。

っていうか個人的な量の差はあれど、飲んだ限界を超えれば誰しも必ずそうなるのだから、
飲んだ行為を責める事は出来ても、酔っ払って取る行動や言動をまともに取ると馬鹿を見る。
酔っ払いは確かにみっともないが、酔っ払いに説教する人間はもっとみっともないのだ。
責めるだけ自分が虚しい。


私自身はと言うと、弱くもないので自分自身が酒においての地雷を踏んだ事は無い。
どこまで行っても自分のした事や言った事は覚えていて、自覚症状はある。

やや笑い方が変わったり、ちょっと涙もろくなったり、普段の感情の波が大きくはなるが、
外から見て余り大した変化は無いらしい。これはこれで飲まされがちなので損は損だ。
酔ったフリが出来れば良いのだが、そういう器用さは残念ながら持ち合わせていない。
一度で良いから記憶を失くすほど飲んでみたいものだ。(死ぬ?死ぬ?)

ところが世の中には酔うと自分の行動や言動を全く覚えていない幸せな人がたまに居る。
初期の頃は本当かどうか訝しく思っていたのだが、深酒をする、ペースが速い、
もしくは体調が悪いなどの傾向の持ち主は、翌日になるとスッカリ忘れてしまっている人が多い。
勿論これも『覚えていない』と言い張る人々の中のほんの一握りで、大半は嘘が多いのだが。

周りに全く覚えていないと言う人が居たら、一度実験してみることをお薦めする。
喧嘩を売るなり2〜3発シバくなり、何かしらしておいて翌日のリアクションを見てみよう。
割と高い確率で解答は得られる筈だ。


さて、『何も覚えていない。』この傾向はキタやミナミなど、都心に近ければ近いほど薄くなる。
皆『自宅まで帰らねばならない』という帰巣本能が働くのか、自分の行動に責任が持てない、
自覚症状が無い、までに酔うお客様は滅多にいらっしゃらない。

しごく当たり前の事なのだが、誰しも周防町に並ぶベンチの上で朝日を浴びたく無いのだろう。
取敢えず家路に、もしくは今日の宿に、と帰りの余力を確保しながら酒を楽しむ。
この辺りを捉えて『中心地の客層は地方より良い』という傾向になるのだと思う。

それに正比例した形で、ハチャメチャに酔うまで飲む酔っ払いの種類は地元の店に多い。
帰るのなんて何とかなるから、自分の行動にも責任を負うのが少なくなる。
そうなると都会で飲むより酒量が少々増し、やんちゃも増して行くのだ。
この辺りを捉えて『郊外の客層は悪い』という傾向になるのだろう。


が、これが議員センセだとか地元の名士だとか、・・・・そうでなくても、ある程度の年齢に達し、
地元で商売や事業を起こしている人になると話は別。地元では乱れない人が多い。

地元では人の目があるから一切飲み屋には顔を出さない、と言う方も多い。
そういう方は上記のように、帰巣本能のもと、都会にてそれなりに楽しまれるのだ。

お客様にレベルもランクも身分も年齢も職業も家柄も無いのだが、
ホステスから見てお客様の『お行儀』にのみ点数を付けるとしたら、
私にとっては地元の若造(私にとっては45歳以下が若造)が最低の点数だったりする。

地元での評判なんぞ気にしない、根っからの地元民ではない、引っ越せば済む、
こういうお客様は本当に怖いっす。やりたい事やって知らん振りなんだもの。
その厚顔無恥さには呆れるばかりで怒る気にもならないほどだ。可愛く無さ満開。

未必の故意で本能を『外そう』と飲むのは、私にとってもはや犯罪であると言って良い。
家でやってくれりゃいいのだが、外でやられると必ず巻き添えを食う人間が出てくるもん。

彼等も自分の柵のある場所ではそんな風に飲んだりしない。
周りや自分の立場や縄張りを考えながら飲むのが男というものなのです。
つくづく『社会性の生き物』なのですね、彼等は。



さて、長くなりそうなので今日はここまでにしたいと思います。
続きはまた次回に。



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2003/07/22

『ブラックカードの可愛い男』
2003年07月21日(月)


綿絽の浴衣はやはりどうしても生地の伸びがあるなあ。
糸が少し引き攣れて来たが、これくらいなら自分で直してしまおう。

一度絽の浴衣を着ると、普通の生地の物は暑くて息苦しくなる。
手元に残っている浴衣の殆どは絽浴衣か紬浴衣だ。
どれも好きだから大事に着ている。

でもやはり手入れは普通のほうが楽。
難儀なものだわい。


さて、ここ最近ちょっと鯨ちゃんと喧嘩をしていた。
どのような喧嘩の内容かを書くと、彼の身元がバレてしまうので書けないんだけど。
(特殊な人は制約が多いからキライ)

で、喧嘩の前に『なお、旅行(海外)に連れて行ってやる。』と言われてて、もうチケットまで用意してくれてたのよね。(どこだかも書けません。ええい、くそ。)

で、そこに前述のある喧嘩があって。これは完全に向こうの落ち度であったし、ましてや私に不利益を齎す内容だったので、私はブチ切れたのですよ。

鯨ちゃん、謝りもせず『旅行、楽しみにしておけ。』とのたまうんで、すかさず『行きません。何でここまでされて行かなきゃいけないの?ふざけんな。』とお答えしました。
一番青くなってたのは側近の方達でした。

と、その日はそれで終わったんですが、それからがもう大変で。
側近が私を説得しにかかるかかる。何とか私を旅行に連れ出そうとするんですね。
あの手この手で。
鯨ちゃんに不機嫌になられると困るのは彼等なんで無理も無いんですが、でもこれって逆効果なんだよね・・・・私みたいなタイプには特に。

こっちも意地になってきて、『もういい!!直に私が正式に断るから!!』・・・・って具合で。
で、そうなるとそれはそれでブロックが凄くて。
私の発言に晒さない様に鯨ちゃんを近づけないんですよ。

成績は別にいいもん。鯨ちゃんいなくったって何とかなったし。
顧客の業界がちょっと落ち着いて来たし、流れて来てたから。

で、この間。
ちょっとしたイベントが鯨ちゃんの周りでありまして。
どうしてもこれには、怒っている私と言えども顔を出さなくちゃいけなかったんですね。

その席の間中ず〜っと無視してたんですが、鯨ちゃんは私にどんどん間合いを詰めてくる。
私にもそれは解ってましたから、さりげなくかわしたりして。
かわされるとシュンとして、またちょっと引いたり、ちこちこと寄って来たり。

そんなこんなで時間は過ぎて行ったんですが、そのうち何だか可愛く思えて来てしまいまして。
だってさ、こんなに権力を持ってて皆が神経を使う人が、私如きに振り回されてるんだもの。
ああ、冷たい人間じゃないのね、偉くっても。・・・・そう思うと突き放せなくなってしまって。

もう、しょうがないなあ・・・・とかわさずに受け止めたら、鯨ちゃんたら・・・・にっこにこ。
後ろからぎゅっと抱き付いてきて、皆に聞こえないように『ごめんな。』ですと。
もう。可愛いんだから。

それからはもうベッタリ私にひっついて離れませんでした。
側近の方々のホッとした顔が、鯨ちゃんと私の共通の笑いになったりして鬼畜。
この辺りの方々から言わせると、今回はとんでもなく嫌なオンナですな私。

話題がブラックカード(センチュリオン)の事になった時、鯨ちゃんがブラックカードを取り出し、『お前って女はコレでも買われへんねんな・・・・。旅行には行かへんってお前が怒った時、銭金で済まへん女はこれやから難儀やと思ったけど、そんな奴ほど可愛いいて仕方ないわ。俺の周りは媚びる奴ばかりやからな・・・・。』
そう呟いたのです。

男ってのは上り詰めれば詰めるほど、孤独になってしまう悪い癖を持つ生き物らしい。
その孤独を垣間見た時、ふと包んであげたくなるのは女の悪い癖なんだろうけれど。

『愛情は愛情で無いと買えないもんねえ・・・・。』
私がそう言うと、鯨ちゃんは笑っていた。
そんな女ばっかりやったらおちおち遊びも出来へんわ、そう言ったような気がする。

私達は男の遊びを担う仕事だ。
それ故、汚い部分も見なければいけないし、自分が晒される事もある。
時には客が札束にしか見えない(札束としか見たくない)時期もある。
だがその中で己を律し、相手を札ではなく人間として見る事が、自分を人間に見てもらう、軽く扱われない唯一の方法でもあると思う。

ブラックカードを取り、私は言う。
『どうせ使わないんでしょ?いつも現金じゃん。捨てたら?こんなの。』
『そうやなあ・・・・カジノで1回使ったくらいやったかな。』
『使用料だけでも勿体無いって思うような庶民的な女ですからねえ、私は。』

甘えて来る。
頬に髭が当たる。
母親に怒られた後の子供のようだ。




こんな男は、本当に可愛いね。




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『新しいパソコンとスカウトの話』
2003年07月18日(金)


VAIO−Uを手離してB5のVAIO−TRを購入。
でか。やっぱ画面がちょっとでかいわ。当然だな。

おうちのデスクはもう収拾が付かないほどデータが満載で、買い換えるのも恐ろしい。
暇が出来たらいじろうかなと思うのだが放りっぱなし。
デスクをいじるのは実は大好きなんである。余り知識は無いのだけれどただ好き。

ノートのデータ保存は出来るだけ避けている。
落としたり盗られたりしたらどうしようもないから。


スカウト話が来てるのだが筋が一つ環境の悪い方へ行ってしまうので断念。
日給も上がるし、店も悪くないんだけど、ここらあたりの二本、
しかも周防町寄りの環境はちょっと動く気にはなれないのである。

久しぶりに宗右衛門町を歩いたが環境の低下にびっくり。
風俗、あんなに多かったかな・・・・。不景気は嫌なもんだ。

何でも良いがちょっと疲れた。
原稿も終わったし、少し眠りたい。

金曜日の夜に備えて。



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『77777の踏み踏み』
2003年07月15日(火)


もうすぐなんですね。77777。ありがとうございます嬉しいです。
自分で踏む設定にしてないんですね。
って事は他人様が踏んで下さってるのですね。
心から本当に嬉しいです。ありがとう。


さもしいんですよね、物書きは。

良い意味であろうが悪い意味であろうが踏み踏みが好きなんです。
そういう世界なんですよ。踏んでもらわなきゃ話にならないんで。

文章を生業にしたい人の気持ちが理解出来ない、と締め切り3日前くらいから思い詰めます。
男で手首は切りませんが、仕事では死ぬかも知れません。

その恐ろしさと来たら。
そりゃもう、筆舌のしようもございませんわね。

締め切りの度に8月31日の気持ち。
夏休みの宿題の山を抱えてぼーぜんと。・・・・ってのが近いでしょうか。
それが仕事の度に。毎回毎回。(同業者には多いです。このコメント)

でね、修正や直しやら来るともう人間じゃ無くなるんです。
そうなると狂暴になるんですね。
自分の手首どころか他人様相手に通り魔に変身しちゃいそうです。

つくづく趣味のまま置いておけば良かったなと。
泣きながら賞味期限切れの豆腐のような脳味噌を酷使するんですね。

『アテクシの血はコーヒーで出来ているの!』
のようなカフェイン漬けの私。美しくない。脈拍数増加、瞳孔拡大、四肢麻痺。
マゾっ気があるなら楽しめるのでしょうか?プレイなんでしょうか、これ。
とにかくもう、キー打つのやです。


なんでだろ、いつからこんな事になってんだ?
こんなつもり無かったですのに。銭か?銭なのか?

何を書いてるか解らなくなって来たな。
ええそう、締め切り過ぎてるんですよ。

金曜日だったんだよな。ごめんな、ホント。
逃避です逃避。逃げさせてくれい。豆腐なんだよ、今は。


77777踏んだらこっそり教えて下さいにぇ。



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『もしも水上が男だったなら』
2003年07月12日(土)


すいません水上です。
殺人的に忙しくて、生きてますが死んでます。

何にせよこの不景気に忙しいとは結構結構。
・・・・銭にならんのが考え物です。


ところで。浴衣、いいですね。
今年は調子に乗って自分で縫ってしまいました。
そういうのはマメなくせに日記は後回しです。

手作りは生地伸びによる糸の引きつりなどが少なくてやはり相当ナイスです。
市販のものは高いものでもこういうところは至らなく、クリーニングに出すと緩んでしまいます。
むしろ安値のミシン縫いの浴衣の方が、こういうトラブルは少ないのではないでしょうか。

手縫い作業を終えたら洗濯して糊付け。直線のものはアイロンがけも楽しく。
そして本番。ぱりっと糊の利いた浴衣に袖を通す瞬間は気持ちの良いものです。

帯の結び方のお気に入りは『櫻人』。
店の命令で29歳という事になっていますが、(昔からのお客様にはバレてるのに意味無し。
しかもなんだ、その微妙さは。)33歳ですので『花文庫』などは流石に躊躇されます。
『元禄』もいいですね。簡単な割には見栄えがしてさほど子供っぽくもない。

先日ニュースを見ていたら、浴衣のコツがお話で出ていました。
帯の締める位置で汗をかきにくくなるそうです。
今年実験しましたら本当にかきにくくなったような感じでして。暗示ですかな。

絽の着物も好きなのですが、細帯を締められる浴衣も好きです。
結び方のバリエーションが効いて楽しいですし、何より汚れを気にしなくていいですから。

ヘルプちゃんが着たいと言うので一着セットあげたんだけど、これがもう似合うったら。
連れて帰ろうかなと思っちゃったね。
ワタシ・・・・男に生まれてたら絶対若いオネエチャンを囲っちゃうタイプだろうな。
女の子を飾るのって楽しくって大好きだよ・・・・。困ったなあ。



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