2001年02月28日(水)
神様、あなたは

すれ違いながら
生きていくなんて
本当は願っていないのに
どうして
こんなにもすれ違うの?

たった一言が言えなくて
また広がった距離

もしも神様がいるのなら
少しだけ話を聞いてください

あなたがいたずら好きなのはわかるけれど
なぜ私ばかり苦しくさせるのですか?
すれ違って苦しむ私を
あなたはいつもどんな目で見ているのですか?


笑いながら見ていらっしゃるのなら
私はあなたを許しません



2001年02月27日(火)
整頓

引越しが近づくにつれ
すこしずつ
整頓されていく
僕の部屋

どこからともなく出てきた
想い出の品々が
僕の作業を邪魔する

片付けなきゃ
片付けなきゃ

心に言い聞かすのは
見つけた写真に刻まれた悲しみの記憶に
さよならを告げたいから?

片付けなきゃ
片付けなきゃ

心に言い聞かすのは
そうやっていろんなものを引きずったままで
新しい生活を始めるのが嫌だから?

部屋の整頓が終わっても
僕の心の整頓には
まだ少し時間がかかりそうです



2001年02月26日(月)
大好きな人

横に並んで歩くことが
当たり前になってしまったなら
たまには二人で
縦に並んで歩いてみるのも
楽しいかもしれないね

あたしはあなたの肩に手を置くよ
なんだか冒険してるみたいだね

たとえば森の中とか
たとえば知らない町とか

いっぱい馬鹿なことやって
いっぱいくだらないこと言って

どこにいても楽しいよ
なにをしても楽しいね

大好きな人
笑いあえる二人だから



2001年02月25日(日)
自由へ

車を走らせる
見たこともない風景

電車に乗っていた
決まった時刻の決まった電車
敷かれたレールの上を走ることに
もう耐えられなくなって

地図も持たずに
旅立つことにした
あの日の決断と
新しい世界への期待

南南西の風
傾きかけた太陽

次はどっちに曲がろうか?




2001年02月24日(土)
冬の足音

今日降った雨は
もう春のにおい
冬の遠ざかる足音が
確かに聞こえた

あたたかい雨が
冬の足あとを
きれいに洗い流していく
冬がそこにあったことさえ
否定するかのように

今日聞こえた冬の足音は
なぜか早足だった
もうここにはいられないって
逃げ出したかのようで

またひとつ季節が変わってしまうよって
空を見上げてつぶやいた



2001年02月23日(金)
虹の橋

虹の橋のはじまりを
探し求めて
一生懸命走ってみても
それはどんどん遠くに逃げて

離れてみてみると
そこにあったはずのものが
近くに行って探してみても
その痕跡はなにも見つかない

遠くから見なければ
なにもわからないものもあるって
やっとわかったよ

僕は間違っていたね
いつもいつも
君の近くで君の気持ちを探してた


遠く離れて
やっとわかったよ



2001年02月22日(木)
ミツバチ少年

しとしとと
雨が降り出した

それは春の雨

交差点に咲く
色とりどりの傘の花

傘を持たない少年は
せわしなく家路を急ぐ

あの傘が一面の花畑だとしたら
あの少年はさしずめミツバチ?

こんなくだらない妄想
五階から見た街の風景



2001年02月21日(水)
さくらひとひら

春風が

水面ちかくを

あそぶころ


かすかにとどく

さくらひとひら


+++++

たまにはこんな短歌も。
でもなんか手をぬいたように見えるなぁ…。
へたくそでごめんなさい。m(._.)m



2001年02月20日(火)
友達

あたしは
あなたと友達になった

友達っていう立場
それ以上でもなく
それ以下でもない

あなたと笑いあえる距離
でも見つめあえる距離じゃない

友達と名づけられた関係
残酷だね
あたしはここから動けないよ


叶わない恋はもうやめよう



2001年02月19日(月)
魚と僕とこの水槽

魚が泳ぐのを見てる
水槽の中

そこは彼にとって
世界のすべてだった

閉じ込められていることすら
気付かないままで
その生涯を生き抜くの?

僕はやだよ
そんなのやだよ

もっといろんなこと知りたいよ
いろんなところへ行きたいよ

この殻をやぶって
もっともっと遠くへ



2001年02月18日(日)
静かな午後に吹く風に

毎日の風の色が
すこしずつ違うと知ったのが
ちょうど1年前だった

今日の色は淡水色

春を手前にした
おだやかなパステルカラー

車の音のしない
静かな午後に吹く風に
忘れてた時間をとりもどした

またあわただしい世界に戻る
風の色を忘れてしまう場所へ

帰路につく僕を
優しく包んでくれたね

ありがとう

またここに

帰ってくるよ



2001年02月17日(土)

目の前にあらわれた壁に
ゆっくりと手をかけて
登り始める

頂上は見えないけれど
登りきったその場所に
新しい世界があると信じて
僕は登る

ゆっくりと
でもすこしずつ
上へ
上へ

まだ見ぬ世界が
呼んでいるような気がする

まだ見ぬ世界へ
旅立とうとする僕がいる



2001年02月16日(金)
同じ空の下で

心のそらに
ひとすじの雲

蒼に浮かぶ真白

その白が蒼に溶ける
ぎりぎりの境目で

永遠の誓いを交わす

まだ見ぬ場所が
果てしなく遠くても

次第に消えていく不安

ほら
同じ空の下で二人





2001年02月15日(木)
点と線

ここに見えているのは
細い直線

でも実は
これは点が集まってできたもの

恋愛もこれとおなじなんじゃないのかなぁ

一瞬“いいな”って思うことが
どんどんどんどん集まっていって
“好きだ”っていう一つの想いに
変わるんじゃないのかなぁ

なんて
そんなむずかしいこと考えても


好きなんだから仕方がないね



2001年02月14日(水)
St.Valentine

“ついでだからあげるね”

そんな言葉とともに
あなたがくれたチョコは
とても小さくて
なんかテキトーだったけど
僕にとって
かけがえのないものとなった

大切なのは大きさじゃない
大切なのは包装じゃない

あなたがくれたという事実

あなたの心に僕がいたという事実

ありがとう
たとえ“ついで”だとしても
僕はうれしいんだ



2001年02月13日(火)
トゲトゲ

忘れた数式
忘れた歴史
忘れた単語
忘れた約束

みんな僕の心から
するりと消えていったよ

でもね
なんでだろう

あなたとの想い出だけが
僕の心の入り口で引っかかって
消えてくれないんだ

あまりにも大きすぎて
そしてあまりにもトゲトゲで

消そうとするといつも心が痛むんだ



2001年02月12日(月)

ばれるとわかっていながら
嘘をついた

すぐ目の前のことしか見えなくて
目の前のことですら把握できてなくて

いつからか
人を傷つけないようにと
自分にいいわけして
嘘をつくようになった

「ついていい嘘なんてないんだよ…」

あなたの言葉が
僕の心に突き刺さる


自分の弱さをみとめます



2001年02月11日(日)
はやくはやく

遠吠えが
静寂をやぶり

おぼろ月

雲に消える


強く吹き荒れて
あたりをつつむ闇

上空遥かその先の
流れる雲に願いを乞う

はやくはやく
その雲を吹き飛ばして

はやくはやく
この世界に光を与えて



2001年02月10日(土)
弱い心

知らず知らずのうちに
心は弱ってしまうから
またちょっとしたことで
肩を落としてる

とりあえず顔を上げて
空を見てみよう

ほら
そこにはなにがある?

ちっぽけかもしんないけど
ちゃんと生きてるんだ

ちっぽけな心なんて
弱くて当然なんだ



2001年02月09日(金)
満月の夜

こんな満月の夜には
外に出てダンスを踊ろう

もう人もいない
静かな川原

月明かりにできた影は
おどろくほど黒い


あの流れる雲がお月様を隠したなら

僕等はそっと

キスをする



2001年02月08日(木)
僕の庭

君はときどき
僕の庭で迷子になってる

僕の庭が広いわけじゃない
君がすぐに自分の気持ちを見失うだけ

迷子になるたびに
わぁわぁ泣いて
僕を困らせて

僕は君を探しに出かける
そして君を見つける

優しく抱きしめてあげる
君が落ち着くまで

僕の庭にいる限り
僕はどこにでも探しに行くよ



2001年02月07日(水)
耳をすまして

カメラを手にして
ゆっくりと街を歩く

どこかに
僕を待ってるものはないかと
注意を払いながら

耳をすまさないと聞こえない
そんな小さな声があります

あの鳥が
あの花が
あの空が

声の聞こえるほうへ
僕はレンズを向ける

そこには必ず
こっちを見て微笑むなにかがあるのです



2001年02月06日(火)
手のひら

あなたの手のひらから
さらさらとこぼれ落ちる砂粒を
となりで見ていた

すべて落ちてしまったら
そのまま時がとまってしまいそうだったから
私はあなたの手のひらを
そっと包み込んだ

手のひらに残っている砂粒を
私がすこしずつ落としていく

時がとまらないようにと
細心の注意を払いながら

あなたとの時が消えてしまわないようにと
つよく願いながら

きつくあなたが抱きしめてくれるまで
私はきっと泣いていた


+++++

( ̄□ ̄;)!!
また暗いぞぅ。なんとかせねば…。



2001年02月05日(月)
夢見る天使

幻を追いかけて
夢を見る天使

その白き羽が
この街に舞うとき
少女が恋に落ちる

幻はいつも
私達のそばにあって
誘惑を繰り返す

そして真実を忘れた時
知らず知らず追いかける

幻を追いかけて
夢を見る天使

恋をした少女と
そこにある偶像



2001年02月04日(日)

星空を眺めながら
川原を歩いた

頬を刺すような冷たさの中で
ただ空を見上げて

遠い昔にあこがれた
宙(ソラ)への想いは
こんなふうにして
時々よみがえってくる

こんな汚れた街で
ほんの少ししか見えない星で
今にも
消えてしまいそうだけど

あまりに幼すぎたあこがれが
胸にかえってくるたび
僕は
苦笑いを繰り返すのです



2001年02月03日(土)
時流

何もしなくても
時は過ぎていくけれど

何もしなければ
あとから振り返っても
そこには何も存在しないだろう

流れていく時間に
記憶を刻みつけながら
前進する

今の僕は
ただがむしゃらに
生きているだけだ

刻みつける記憶さえも
見つけることができなくて



2001年02月02日(金)
いちごの恋

この恋は
ただつらいだけで
いちごのようにはなれないの

すっぱくて甘い
そんな恋を期待してた

でも
なんでこんなに苦しいの?
心がキュッてなって
言葉がうまくでてこなくて

いちごの恋
あまくてすっぱい恋
いったい誰の妄想?

助けてよ、ねぇ
こんなにあなたのこと見てるのよ?

恋はいちごになれなくて
あたしのカラダはもうぼろぼろで



2001年02月01日(木)
とりまくすべては

模様替えしたい
自分をとりまくすべてを
一度に全部

定着してしまった風景
いつもどうりの会話
ありきたりのものに感じる
どうしようもない不満



ありきたりのものに幸せを感じない
自分に対しての不満

雲の流れも
風の吹く向きも
昨日と同じものなど
どこにもないはずなのに



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