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■ ヤンママ
妊娠後期に切迫早産で入院していた。全く動けないし、赤ちゃんは今にも出てきちゃいそうだし、ホントに参った。
しかし入院生活自体はケッコウ面白いもんだった。
6人部屋でみんな妊婦さん、私と同じように切迫早産や、胎盤の異常、双子なので管理入院しているとか。でもみんな子供が生まれれば健康に戻るので悲壮感もなく、ただただ女子寮といったところの按配だった。
入院してその夜、みなの年齢がわかった。28歳のママが二人、後は21歳、20歳、19歳、そして一番の姉さんなのは34歳の私であった。おお、これが噂のヤンママ!!彼女らの話に耳を傾ける(盗み聞きとも言う)。
「21歳で3人目の子供なのー、結婚してからほとんど妊娠してるのー」 「だんなも同い年の20歳。仕事?アルバイトでパチンコ屋。金がないから彼の親と同居!むかつくのよねッ!」
このあたりの話は、まあ、ほほえましいというか、ふむふむって感じだったんだけど、19歳のKちゃんの話には仰天した。
「私は19歳。私のママは34歳なの」
ほ??ほえええ〜〜〜〜???ママの15歳の時の子供???私とママが同い年だよっ!
いやーびっくりした!
よくよく聴くとね、Kちゃんのママは、フィリピ―ナだったのでした。フィリピンではこのぐらいの年で子供を産むんだって。
しかもこのKちゃんはどんなとこで育ってきたのか、今度は”前のお父さん”の話を始めた。 前のお父さんの家に行ったら、いきなり犬にがっぷり噛み付かれたんだって。で泣いてたら家に入れといわれ、遊んでいたらご飯の時間になったそうだ。で、素敵な焼肉が出た。
「お父さん、このお肉おいしいね」
Kちゃんが言うと、お父さんが
「うん、そうだろう。それはおまえにさっき噛み付いた犬だからな」
と言ったそうだ。Kちゃんは自分に噛み付いた犬を食ったそうだ。どんなお父さんなんだ。わからん。
しかもこのKちゃん、ものすごくかわいくて痩せているのに、旦那さんはデブでさえないけど優しそうな人だった。
産み月もKちゃんと近くてKちゃんのほうが先に退院していった。そのとき、Kちゃん産んだばかりなのにお腹がぺっちゃんこ。普通は体重やたるんだ腹は半年ぐらいかけてやっとこさ戻すのに、Kちゃんはお見事、ピチピチのスリムジーンズをお履きになっていた。みんながたまげた。
「やっぱ、若いうちに何にも考えないで産んじゃうのって体型戻るのも早いし、いいのかもしれない」
そうみんなで言い合った。あ、Kちゃんの赤ちゃんは男の子で、クオーター顔っていうの?凛々しくとてもかっこよかったんだよ。ま、旦那さんにはあんまり似てなかったね。しかしこの19,20,21歳のヤンママたちの話にはすっかりおばちゃんになってしまった私でした。
2003年06月22日(日)
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