もしあの人が「いいよ」って許してくれるのなら、
先ずはあの真っ白な眼球から頂くでしょう。 白子のような味かしら?牡蠣のようにミルキーかしら。 …ナイフとフォークを上手に使って、粘膜から切開いてあげよう。 きっととろりとしていて、香りも良いんでしょうね。
一番素敵な黒目の部分は、ゆっくりと、最後まで舌で舐ってあげる。 カリカリのブルスケッタに絡めて、最後の一滴まで、残さずたっぷり 食べてあげる。
耳なら、右の耳から食べるでしょう。そのまま歯を立てて、 肉から噛み千切って食べましょう。きっと、血や肉汁が傷から滲んで 甘味があるんでしょう。少しずつ、やわらかい所もコリコリした部分も 白ワインのつまみにしながら食べるでしょう。
勿論、実際にはそんな事はしないけれど、頭の中はそんな想像で 一杯になってしまう。…それが私。
あの人の指に唇で触れた時から、なんて美味しそうなんだろうと、 考えてしまった。指なら、関節を中心に、口の中で転がしていたいのに。 そんな事を、最近また考えてしまう。
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