時々自分がとてもひとりぼっちになったように感じる。
いなくなった父を恨む気持ちは微塵も無い。 だけど、あとほんの少し生き長らえてくれていたら、 変わっていたかも知れない来なかった未来を思うと ほんの少し哀しいだけなのだ。
私は、無条件で掌を頭に乗せてくれる父がとても好きだった。 他のどんな人に嫌われても、この手があれば大丈夫だと思った 頃もあった。…薄れて行く暖かい手のぬくもりが、 だんだん哀しい気持ちに変わって行く。落ち込む時はいつもこうだ。
いつかは離れてゆく恋心ではなくて、 次第に疎遠になる兄弟の縁でもなくて、 ゆっくりと媚びを売る母親からの執着でもなくて、
私の欲しいのは無条件の掌だけだ、と、思う日がある。
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