いばらに囲まれて眠ったフリを続ける女。とげの生えた手で男を抱く。頬に触れる。唇に触れる。傷だらけの男の肌から、真っ赤に、毒が吹き出る。彼女はこの世で一番、醜く、そして美しい。彼はこの世で一番悲しくて、幸せな顔で。とげのあるその手をそっとその手で包む。彼女はそれが一番悲しいと。涙も出ずにその手を千切る。二人の恋は、自分への愛と葛藤。