地面から - 2003年10月21日(火) 夫の母から生前もらった高価な陶器がいくつかある。その陶器が、 家の前の道路に雑然と並んでいる。何枚か重なっているものもあ る。私はそれを見て、(あんなところに出して・・・)と思った。 と、重なっているものが、ゴトゴトと動く。何かしたから押し上 げているものがいるようである。 私は(なんだろう、どうしてだろう)としげしげと見てると、そ の下から猫のトムが出てきた。 「あ」と思い、近づく。トムはヨロヨロとふらつき、私の方をふ りかえって、私の顔を見上げた。私は胸がいっぱいになって、ト ムを抱き上げようとした。 が、私がトムにさわる前に、目が覚めた。 目覚めた時、もう八時になっていて、私はすぐに起き上がった。 この時、(あぁ、あれはトムではなくて、森のシャムだ・・・) と思った。トムは今年病気で死んだ。森のシャムは、父の看病に 通うのに大変な思いをしていた六月から行方がわからなくなって いて、私はずうっとシャムのことを心配している。 そのシャムが私に何かを知らせようとしてると思えた。 どんなに心をかけても、こうした悲しみがつきまとう。 -
|
|