Onry Me
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2002年01月13日(日) |
生きたくても生きれない人。死にたくても死ねない人。 |
私のいとこ(16歳)の両親は5年以上前から、 夫婦仲が悪くなり、現在別居状態にあります。
いとこは現在、いとこの母(私の母の妹) と共に祖母に世話になりながら暮らしています。
その、いとこの元に先日、遺書が送られて来ました。 それは現在別居している、いとこの父から送られた ものでした。
いとこの父は2年近く前に新たに仕事を 始めたものの上手くいかず多額の借金を 抱えてしまいました。
それ以来、叔父は借金が払えず、うつ病に なってしまいました。
今現在、当時に作った借金は叔父の実家 の土地を売って払ったものの、その後も 叔父のうつ病は治らず、今も一切仕事を していない為、生活費や以前に購入した 自宅のローンが払えずに再び消費者金融 からお金を借りてるそうです。
いとこの父は自分が死ねば数千万円の保険金 が入るから、それで借金を返済しようと 考えているようです。
・・・実は叔父が遺書を送りつけたことは 今回が初めてではありません。
前にも何回か遺書を、いとこに宛てて 送っています。
うつ病は良い時と悪い時との波があるようで それは数ヶ月おきに起きています。
その度に、いとこは青ざめた顔をして 父の元へと駆けつけています。
今まで、叔父は睡眠薬を大量に服用したり 手首を切ったりと、何度も自殺未遂を繰り 返していますが、死にきれずに今も廃人の ような生活を送っています。
・・・いとこは現在、高校一年生。
本来なら、今が学生生活の中で一番楽しい 時期のはずなのに、いとこは両親の別居、 父のうつ病と、毎日とても辛い思いをし てるみたいです。
今年の正月も父が一人では危ないからと ずっと、叔父の看病をしに行ってました。 いとこは暇を見つけては父の看病をしています。
今の叔父にとって一人息子である、いとこの 存在は物凄く心の支えになっているようです。
いとこにしてみても父がどんな状態になろうとも かけがえのない存在であることに変わりはないようです。
でも私自身は、この叔父のことが許せません。
息子にこれだけ心配をかけといて、遺書まで 送りつける叔父がうつ病とは言え私は許せない。
叔父に対して家族や親戚は皆、病院に入院して ちゃんと治療するようにと、再三に渡って忠告 しているにも関わらず、叔父は世間体が悪いから なのか精神病で入院する事に抵抗があるのか、 入院をしようとしないのです。
仕事の出来なくなった叔父の事を心配して 叔父のお兄さんが、お金を出してやるから、 自宅を取り壊してアパートでも建ててその 収入で暮らせばどうか?と言ってるそうだが、 その話すら一切聞こうとしないのだ。
叔父は兄弟に迷惑をかける事はしたくない らしいのだが新たな叔父の借金の利息は 現在も確実に毎月増え続けています。
とにかくもう、今の叔父は死んでお金を返す 事しか頭に無くて、そんな叔父を見てると 私は無性に腹が立ってくる。
「だったら早く死ねよ!!!」
いっそのこと、叔父の目の前で吐き捨てて やりたい衝動に駆られる事があります。
死ぬ勇気もないくせに、死にたい、死にたいと 言う人ほど、見ていて腹の立つ事はない。
確かに叔父はうつ病で苦しい思いをしてるかも しれないし辛いかもしれないが、本当に死ぬ気が あったら、とっくの昔に自殺してる筈なんです。
それに、わざわざ息子の元に遺書なんかを 送り付けなくても自殺する時に、自分の足元 にでも置いておけばそれで済む事なんです。
それを、わざわざ息子や親戚に遺書を 送りつけて来るって事は、叔父は本当 に自殺する気は無いんだと思う。
恐らく、誰かに自殺を止めてほしくて・・・、 助けてもらいたくて、遺書を送りつけ て来るんだと思うんです。
でも、だからこそ私は、 余計に腹が立つんです。
身勝手な叔父の一連の行動で、 どれだけ周りの人たちが 心配をしているか・・・、 いとこがどれだけ精神的に 傷ついているか・・・、
叔父は一切分かってません。
叔父には悪いけど、このまま、病院にも入院せず 身内の忠告も聞かないのなら、いっそのこと早い とこ死んでくれた方が、いとこにとって良いんじゃ ないかとすら思えてきます。
生前私の父は叔父と同じように一時期、 事業が上手くいかず、かなりの額の借金 を抱えていました。
でも、叔父のように死にたいなんて、一言も・・・、 一回も口にした事はありませんでした。
どんなに借金を抱えようとも、 父は絶対に仕事を成功させてやると、 いつも明るく前向きに毎日を過ごして いました。
ときには銀行から借金の返済についての 電話がかかって来る事もありました。 その度に父は 「無い物は払えない!!」 と銀行員と電話口で大喧嘩してることもありました。
どんな状況になろうとも、父は前向きで 意欲的に仕事に取り組んでいました。
そんな父を私は尊敬していました。
父と、叔父。 同じような状況の2人なのにどうし こうも違うのでしょうか?
私自身、男だから父や叔父のように 自分の力で何か大きな夢を実現したい って気持ちは痛いほど良く分かります。
それに、ギャンブル等で作った借金ならいざ知らず、 仕事で失敗して作った借金だったら他人がどう言おうが 私は全然恥じることはないと思うんです。
だから、父にしても叔父にしても借金を作った ことに関しては、全然責める気はないんです。
ただ叔父の自殺して保険金で借金を払うっていう 態度に腹が立つんです。
すぐ、簡単に死にたいだとか、死ぬだとか 言う奴を見ると私は無性に腹が立つ。
それは、志半ばで無念な思いで死んでしまった 父の最後を目の当たりにしたからだと思う。
生きたくても生きる事が出来なかった父と 死にたくても死ねない叔父。
世の中、上手くいかないものです。 神様はホントに不公平です。
いっその事そんなに死にたいんなら、叔父が父の 身代わりに死んでくれたら良かったのになんて 不謹慎なことを本気で考えたりしてしまいます が、それは私の偽らざる心境です。
少年時代。 祖父と父と叔父がテーブルを囲んで和やかに お酒を酌み交わしていた頃の事を思い出すこと があります。
あの頃は、本当に幸せそうな笑顔で三人で 巨人戦のナイター中継なんかを見ながら、 お酒を飲んでいました。
でももう、祖父も父もこの世にはいません。
家族や身内、知り合いがこの世からいなく なるのは本当に寂しいです。
だから「死んでくれ」なんて酷いことを 言ってますが叔父に対しては、いとこの 為にも一日も早く元気になって欲しいと 願っています。
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