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diary
2004年02月13日(金) 飴
チュッパチャップスを舐めながら、誰かを思い出す。
そう、あれは、あの場所。
地下室。
コンクリート。
フルヴォリューム・ミュージック。
サイレントナイト。
無心。
あなた。
袋いっぱいのコンパクトディスク。
山盛りの灰皿。
アッシュ。
空っぽの灰皿。
カフェラテ。
ビア缶。
ジントニック。
ライムシロップ。
コロガルイシ。
不眠街。
手渡されたのは、チェリー。
甘酸っぱい、大好きな味。
あの人はオレンジを口に含み、その唇は、如何にも甘そうで。
いちごみるく
コーラ
グリーンアップル
……
手元の灰皿に積み上げられた、甘いビニールパッケージ。
「虫歯になんぞ。」
「手遅れかもー。」
にこにこ笑って、ご機嫌で。
あぁ、色つき眼鏡の奥の眼は、こんなにも優しげで。
大きな手。
憧れだった。
憧れてる。
焦がれてる。
……届かない。
ふと見たら、HIDETAKAさんが、ギターかき殴って、うたってた。
なによりも、この瞬間を、愛していると、思った。
オレンジの飴玉は、口の中に溶けて、十分後、あなたがキスしたときにきっと、
「甘い」
と笑うだろう。
日常を裏付けるものなど、知らなくていい。
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サキ
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