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me note diary

2004年01月11日(日) 贖罪

許されたいと思った。
赦されたいと思った。
今、目の前で横たわる君の、その赤い唇が色を失わないうちに。
君に、許されたい。
君に、赦されたい。
贖罪。
何だってしよう。君のために。
赦してくれ。

「愛玩して、哀願して。」
猫のように縋りつく君に、ぼくが与え続けたのは、君の望むものは何ひとつなかった、気がする。

餌を、与え続ければ、それでいいと、思っていた。

「愛玩して、哀願して。」
君の大きな瞳。
愛玩するぼくは、マスター。
哀願するぼくは、バスター。

ぼくは君の、何なのだろう。

「マスター」で、在り続けたかった。本心。

「愛玩して、哀願して。」
ぼくは、愛玩するのが好きで、
(哀願するのも悪くない。)
そう、思えていたならば。

「愛玩して、哀願して。」
君の、願い。

   ―――贖罪―――

「愛玩しよう、哀願するよ。」
贖うために・・・・・・愛したから。






鏡が、割れる音がする。


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管理人:サキ
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