心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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2009年07月27日(月) 非定型うつ病についての素人考え(その4)

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晴れのち曇り、夕方から雨。
54.8Kg, 10.4%
曇りのち雨。

非定型うつ病の話も今回でお終いにしたいと思います。

従来のうつ病と、非定型うつ病をあえて分ける必要があるのかどうか。
そもそも、この二つを明確に分けられるとも限りません。もともと非定型のうつ病を持っていた人が、内因性のうつ病を患う可能性もあります。ひょっとすると、大きなうつ病というジャンルの中で、従来型から非定型までグラデーションが広がっているのかもしれません。だとするなら、うつ病患者は、定型的な症状と非定型的な症状を合わせ持っている可能性もあります。

例えば内科の病気であれば、肝臓の病気と腎臓の病気の間には明確な線が引けます。しかし、精神科の病気ではそうとも限りません。

一回目に書いたように、現在うつと診断されている人の中には別の病気の人が混じっていると思われます。昔だったら神経症のカテゴリに入った人、実は分裂(統合失調)なのだが告知されてない人、非定型精神病の人、詐病の人、などなど。様々な病気の人が、意欲や集中力の減退という前景症状を入り口にして治療に入り、うつという病名が仮に与えられたとしても、治療は枝分かれしていきます。だから、病名を厳密に分類しなくても構わないわけです。

けれど素人は「うつは心の風邪」とか「ともかく休養」という言葉に踊らされて、画一的な対応をしようとする。それが問題なのだと思います。

さて、非定型うつ病は病気のぶり返しが多い病気です。休職が明けて仕事に復帰してもまた具合が悪くなり休職というパターンの繰り返し。休むことが治療になっていないのですから、当たり前のと言えば当たり前です。

前回、器質因という話を書きました。
アルコール依存症も器質因の病気ですが、脳のダメージは断酒後の時間とともに回復していきます。けれど回復を時間任せにするよりも、積極的にリハビリをするべきだと思います。手足の骨折後にリハビリが必要なように、脳だってリハビリが必要でしょう。サボれば機能回復しない部分ができても不思議じゃありません。
人間関係のトラブルが起こるのなら、それを回避せずに人間関係の中に身を置いて対処法を学んでいくのがリハビリに相当するでしょう。仕事や自助グループは「相手を選べない」(回避できない)点で利点があります。友人関係やネットはそこがヌルくなってリハビリになりません。

非定型うつ病も器質因が主体であれば、同じことが言えると思います。決まった時間に決まった場所に集まる人間関係が益になるのではないかと。
無論、そこでの人間関係の辛さを安定剤で乗り切っているようでは何にもならないのですけど。

この病気、回避癖がキーワードという気がするのです。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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