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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年08月02日(土) 怖かった AAの第4章76ページには「私たちが抱えている人生の問題」というのが、生計が立てられないとか、人間関係の問題とか、落ち込みの餌食などなどがリストアップされているのですが、その中に「他の人が助けを必要とする時に助けになれない」というのがあります。
僕が助けてもらったと思って感謝していることの一つを挙げますと・・・。
離婚したときの僕は、一見元気そうに見えても、さすがに心の中はメゲてしました。そんな時に、「貯金も家族も失ったけれど、借金はないし仕事もある」と言ってくれた人がいました。それだけ恵まれているのだから、投げやりになってはいけないと、前向きになれたのは、その一言のおかげでした。
人間の言葉は、そのように人の心を変える力を持っています。それは過剰な褒め言葉である必要はないと学んだ機会でした。
でも、その人がたまたまトラブルがいくつか重なって、体も心もお疲れである時に、話を聞き終わった後に僕がしたことは、すこしでも元気づけられる言葉を差し出すのではなく、逆に足を引っ張る行動であったわけです。よりによって、こんな時に。なんてこった。
「10年AAでステップやって、そんなもんですか。それなら元がよほどひどかったに違いない」とか、「(言うことと行動が違う)二重生活を続けていること自体が問題なのです」とか、「普段自分は頭がいいと思って人を(特に女をか?)見下しているから、そうなるんです」と言われても、本当のことなので反論のしようがありません。
十分手加減してもらったのはわかってるんですが、正面切ってそう言われると、さすがにメゲメゲにめげるのであります。だいたい、助けになれないと嘆くこと自体が共依存的だし、上から目線なのかもしれません。
「もう電話もメールもしてくるな」という怒りのパターンには慣れっこなのですが、冷静にグサグサと突かれて、実に・・・実に生きた心地がしませんでした。
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