心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年05月28日(水) 引っ越し後の生活(その1)

新居に引っ越して最初に手をつけたのは、たんす関係。
とりあえず仕事に着ていく服がないと困りますので、それが入っている段ボール箱をまず開けました。犬の毛やら猫の毛やらついていたり、糸屑がたくさんついてたりするのを、こまめに取って洗濯しています。

それから不要な服を捨てています。たとえば、下着のシャツなんて5〜6枚あれば十分でしょう。それが20枚近くあったりします。古くて襟口がよれよれになったようなのがたくさん混じっています。要するに元妻は「捨てられない」人だったのです。いらないものはどんどん捨てていきます。なにぶんワンルーム住まいなので、不要なものを置いておく余裕はありません。

風呂は毎日入っています。それで体を温めないと、一日パソコンに向かった疲れが、肩や腰に蓄積して辛いことになりますから。でも来月水道代とガス代の請求を見て泣くかも。

朝食はパンを焼いています。トースターはリサイクルショップで千五百円のポップアップトースターを買いました。それにマーガリンを塗り、あとはコーヒーと野菜ジュース、ちぎったレタスにドレッシングをかけて、あとチーズとヨーグルト。昼食はコンビニ弁当。隣の同僚は、前の晩にスーパーで半額になった弁当を買い、翌日の昼に食べているのだそうです。僕もそうしようかな。夕食は今のところすべて外食です。
まだ調理用具はほとんどそろっていません。

カーテンは頼んだのがまだ届いていません。かといってカーテンなしの生活も嫌なので、千数百円の安いカーテンをみつけて買ってあります。さすがに安物は薄っぺらくて、夜は外から中の生活が丸見えです。昨日ようやく新カーテンが一つ届いたと思ったら、レースのカーテンのほうでした。遮光カーテンはいつになったら届くのか。

ようやくパソコンを置く机の場所が決まり、設置を始めました。ネットにつなぐ前にパソコンの起動チェックをしようと思い、電源を投入してみました・・・が、起動してくれません。真っ黒な画面に NO BOOT DEVICE とメッセージが出るばかりです。

ああ、輸送中にハードディスクが壊れてしまったのか。引っ越しの時はテンパっていて、パソコンをプチプチでくるむことも、自分の車でハンドキャリーすることも考える余裕がありませんでした。それがこんな形で跳ね返ってくるなんて。

でも単なる電源コネクタの接触不良かも知れません。そこでHDDの電源コネクタを抜き差ししてみることにしました。が、ここでもう一つチョンボを重ねることになります。電源が入ったまま挿抜をしてしまったのです。さらに悪いことに、電源コネクタの誤挿入防止の爪が折れていて、端子が一つずれた場所につっこめてしまいました。おそらく+12VとGNDが短絡するぐらいのことは起きたのでしょう。
バチっという音とともに火花が上がり、基盤が焦げる例のいやーなにおいが部屋に立ちこめました。

「ああ、やっちまった」

ドライブは振動で壊れたやも知れず、基盤は短絡で壊れたやも知れず、もうこのHDDを救う手段はないかもしれない、そう思いました。400GBのHDDの値段は2万円あまりでしょうか。それだって今の僕にはしんどすぎる出費になりそうです。いや、問題はその中に入っている十数年分のデータです。

たしか4月にDVD-Rに最低限のデータだけバックアップを取ったはずです。しかしDVD-Rの容量なんてたかだか4GB。HDDの1/100にすぎません。

データサルベージっていくらかかるんだろう? という考えが頭の中をぐるぐる回りました。僕の月収ぐらいでしょうか。なんかもう絶望的な気分になり、ここで初めて離婚したこと(そしてそれに伴って引っ越ししたこと)を後悔したのでした。まさに、_| ̄|○という感じの午前2時だったのです。

(続きます)


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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