ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」
たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年05月11日(日) 物件 物件を探すにあたって、今のところから極端に離れるつもりはありませんでした。
たとえば隣の市に移り住んでしまえば、かなり違う生活もできるでしょう。ついでに戸籍も移してしまえば、記載上はバツ1も消えます。除籍謄本を取ればわかっちゃいますけどね。
しかし僕もアル中の端くれ、あまり極端に環境を変えると、その変化について行けずに変調を来すことは考えられます。なにせ季節の変化にさえ弱いのがアル中さんたちですから。
というわけで、最初は今の場所から離れずに探していました。
最初に下見した物件は最高でした。ワンルームだけれど、重量鉄骨造。アパートに住むAAメンバーが隣室の人の出す音に悩まされている話を聞くたびに、壁の厚いところがいいと思っていました。3階建ての3階の角部屋。前の道路も広く、駅前へのアクセスも良し、コンビニやスーパーも近し。ただ、問題は、今の場所に近すぎること。子供が中学に上がったら、通学路からすぐに見える場所です。
道路から見上げれば、父親がそこに存在していると思えるのは、ある意味安心を与えるのかも知れませんが、逆に憎んだり辛かったりする時にも目に入ってしまうのは、心理的虐待になりかねません。犬の散歩のコースにされて、毎朝仕事に行っているか、誰か遊びに来ていないか監視されるのも気持ちの良いものではありません。なにより僕が「子供離れ」できていない距離感です。
次の物件は、古いながらも2DK。広ければ壁が薄くても我慢できるか。ターミナル駅からも歩いていける距離と好物件でしたが、下見できた3階の部屋はすでに契約済み、入居可能な部屋は1階で駐車場の真ん前。どうにも静かな環境ではなさそうで諦めました。
さらにその次は、4階建てのワンルームマンションの4階。川沿いで眺望がすばらしく良いのですが・・、大家さんが今の隣の町会の人でした。
結局高速のインターに近い場所にしました。重量鉄骨のワンルーム。ゴミは階下のゴミポートに出しておくと業者が回収。町内会に入らないのに、町内のゴミ置き場に出すのは気が引けますから。気に入らない点もありますが、街中から離れた分だけ家賃が1万円ちょっと安くなりました。初期費用も安くなったので、浮いた金で洗濯機を買うことにしました。
契約書に判子をつき、不動産屋に振り込みをし、ガスや電気など今の家のを名義変更したりなんだり、だんだん後戻りできなくなっていくなぁ、と切ない気持ちに襲われてみたりしています。
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