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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年02月14日(木) AAの中での自分の評判 AAの中での自分の評判。
評判は高いに越したことはないのですが、評判は狙って取りに行けるものでもありません。それは泡みたいなもので、勝手にぶくぶくと膨れたかと思うと、風に吹かれてどこかに飛んで消えたりします。したがって、評判の高い低いで、自己評価が上がったり下がったりするのは、それは「他者の評価への囚われ」です。
せっかく酒への囚われを取り除いてもらったのに、今度は別のものに囚われたのでは何のためのAAだか分かったものではありません。
AAの中で評判を与えてくれるのは「仲間」です。仲間は大切にしなければいけません。けれど、仲間は(どんなに飲まない期間が長い人であっても)同じ病気であり、わがままで身勝手で、不正直で、常に何かを恐れ、恨んでいる存在だということも忘れてはいけません。そう言う意味で、本当に「仲間」なのです。
仲間同士、仲良くできれば一番良いことです。でも、意見が合うとか仲が良いとかの理由で集まっている集団は、ひとつの衝突やいがみ合いで崩れてしまいます。意見が合わなくても、仲が良くできなくても「仲間とともに」「一緒にやる」ことがAAですから、それができている人同士は意見が合わなくても根源的な信頼が生まれます。
自分が相手にどう思われているか気にならない人はいないと思います。けれど、仲間への囚われから自分を解放していかなければ、細々とした衝突の繰り返しや、納得できない自己犠牲の連続によって、だんだんAAが嫌になってしまうでしょう。でも、それは自分が自分をそうし向けているのです。
仲間同士はひとつの原理と目的を共有できればいいのですよ。
仲が良く楽しそうなのが新しい人を「惹きつける」魅力になるのではなく、衝突やいがみ合いを繰り返しながらもひとつにまとまっている集団に「何かの力の存在」を感じてくれることが魅力でしょう。
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