ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」
たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年11月24日(土) 予備の原稿 正直になると言うことは、怒っているのに、怒ってないふりをするということではありません。傷ついているのに、傷ついていないふりをすることでもありません。
どうして、怒っていないふり、傷ついていないふりをする癖がついてしまったのか。それはおそらく、自分を守る手段だったのでしょう。怒っていること、傷ついていることを表現するよりも、じっと黙って耐えた方が安全だったのでしょう。表現すれば、もっと嫌な思いをし、もっと傷つけられる羽目になるから、平和を装ってきたのです。
その怒りを溜めに溜めて、あげくにどーんと爆発する。爆発のきっかけを作ってしまった人は、「普段おとなしいこの人が、こんなに怒るなんて、私とんでもなく悪いことをしてしまったかしら」と思い悩んだりします。可哀想に。でも、膨らみすぎた風船が、静電気のパチっというショックで割れただけの話です。
怒りを適切に表現する、なんて話もありますが、そんな高度がテクニックがすぐに身に付くんだったら、こんなひねくれた大人に育っていません。
仕方ないから、小出しに出すしかないでしょう。仲のよい夫婦というのは、「お互いに」ギャーギャー文句がうるさいものです。でも、毎日夫婦げんかをしているのとは違います。
我慢するのが解決方法で、怒らないようにするのが回復だと思うのなら、それは勘違いですよ。怒らない日が3日あって、1日怒っただけだとしても、3日溜めた分だけヒドかったりしますから。
怒りを根本から取り除くということは、人にできる業ではないと思います。
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