ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」
たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年11月09日(金) 研修会メモ(自然的回復) さて、アメリカではアルコール医療も自助グループも(少なくとも日本と比較すれば)充実しています。
アルコール依存症治療の調査研究を進めていくうちに、医療ともサポートグループとも無縁に酒をやめ続けている人が想像以上に多いことが分かってきたそうです。こういう一人で酒をやめているケースを、ナチュラル・リカバリー(自然回復)と呼びます。
医者も嫌い、自助グループも嫌い、酒をやめるぐらい一人でできる・・と主張する人はたくさんいますが、ある程度の年数継続できたという人は数えるほどしかいません。では、アメリカでの調査で「意外とたくさんいた」という自然回復者は、どんな人たちでしょうか?
その人たちは、主に都市部にいるのだそうです。そして「個人的な脆さ」を抱える人たちです。
たとえば、親がアルコホーリクで、小さい頃から飲酒の過酷な現実を見せつけられ続けた人たち。あるいは長年DVの被害を受け続けた人。小さい頃から性的虐待を受け続けた人など。講師の先生は、回復のための内部資源(internal resource)と呼んでいましたが、その内部資源が少ないために、誰とも人間関係を結ぶのが難しく、結果として医療の現場にも、自助グループにも登場できない人たちです。
つまり、一人で回復=自然回復を好んで選んでいるわけではなく、それしか選びようのない人たちが、やむなくアルコールや薬物の依存から自然回復の道を進むというのです。
また外部資源という意味では、あまりにも過疎地に住んでいるために、医療もサポートグループも存在しない条件の人もいるそうです。
回復のための内部資源、外部資源というアイデアは、いままで考えたこともないものでした。
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