心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年10月16日(火) 謙虚以前の問題

小学校から中学へ進むときには、同級生がみんな一緒でも、高校になるとバラバラです。いや、小学校から中学への進学でも、慣れた場所を離れる辛さはあるでしょう。
僕は18で親元を離れ、大学を中退した後は、仕事は転々と変えてきました。AAのホームグループも、今のところが延べで5カ所目(実数だと3カ所)。来年はまた別のグループでバースディをやりたいと思っています。父親はすでになく、母親も老齢、夫婦といってもどちらかが先に死ぬのが通例です。

かように人生とは、誰かと親しくなっては別れ、場所に馴染んではそこを離れるという、別離と喪失の連続です。どうにも孤独であるのが人生の実態だと思います。

自分を愛せない人は、その孤独に耐えられないと思います。耐えきれず辛いからこそ、人を愛してみるものの、そもそも自分を愛せず、尊敬できず、信頼できない人間が、他の人を愛し、尊敬し、信頼できるわけがありません。結局、自分を満たす道具として相手を利用したあげく、喪失の嘆きを真の愛と勘違いしてみたりします。

孤独の人生にも、最初から最後まで自分につきあってくれる友人がいます。最も近しいその友人、つまり自分自身を最良の友として、愛し、尊敬し、信頼する。謙虚だ謙遜だなどという話は、それができた後の話であります。

世の中には自分を愛することが自然にできる人がたくさんいますが、アル中さんには少ないように思います。自分を愛する能力のない者が、その能力を獲得するのは大変です。でも、その能力の有無が人生の質を大きく左右するのですから、意識的な努力をしてみる価値はあると思います。

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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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