ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」
たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年09月19日(水) 仲間の力じゃないんだよ ソーバー1年目に一冊の本を何度も読みました。
(いや、ビッグブックじゃなくて)
加藤諦三という人の本で、巻頭にこんなことが書いてあります。
人間は二つのことが大事である。
一つは、自分を尊敬し、自分を大切にすること。人にどう思われるかではなく、自分が自分をどう思うかが大切だ。
もう一つは、人間は他人との関係が大切である。意欲の源泉は他人との関係にある。
それに続いて、「この二つのことは、お互いに矛盾するではないか」と主張する若者の話が出てきます。僕もこの若者と同じように感じていました。自分を大切にすれば他者との関係はぎくしゃくするし、関係を大切にすれば自分を犠牲にするしかない。だから二つのものを同時に大事にはできない、と感じていたのです。
わがままを貫き通すか、そうでなければ自己犠牲の連続。そういう二者択一の人生を生きるのはとても辛いことです。でも、子供の頃からずっとその生き方を続けてきたので、ほかの生き方があるなんて知らなかったのです。
だが、知ってしまいました。知ってしまえば、別の生き方がしたくなる。要するにステップ1と2です。
関係ない話ですが、ステップ2をすっ飛ばして、ステップ4・5を済ませた人は、その次のステップ6に至ったときに、矛盾を抱えます。「性格上の欠点を神に取り除いてもらう」と書いてあるのですが、ステップ2を迂回してきていますから「神に取り除いてもらう」事ができません。
しかたないので、一生懸命「自分で取り除こう」とします。それも無駄にはならないでしょうが、いつの間にか人生が「自己犠牲の連続」になりがちです(経験者は語る)。そのうち「ステップって辛い」とか言い出しますから。
その時には、いったんステップ2まで戻った方が良いです。
例えば「仲間のおかげ」という言葉を使うのをやめる。だって「神様のおかげ」ですから。
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