心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年09月08日(土) 金曜のこと

伊豆半島に上陸した台風は、本州を北へ抜けていきました。
会社の創立記念日パーティーというのがあり、参加は義務ではないのですが、出なかったら出なかったでいろいろ問題が発生するのが会社勤めというものであります。おまけに、僕がいてもいなくても良いような会議が本社で設定されました。

できれば行きたくない・・と思ったものですから、木曜の晩は中央道も中央線も不通であるので、不通の時間が長引いて「交通機関の都合で本社に到達できない」という結果を、ついつい神様に「ね、お願い」とばかりにお願いしてしまいました。

金曜の朝は、まだ特急と高速道路は不通のままでした。「今日は行けるかどうか分かりません」と電話して、内心うぷぷっと噴きながら、こりゃ遅れた仕事を片づけるのに都合がいいわい、とほくそ笑んでいました。が・・、やがて窓の外には晴天が広がり始め、高速通行止め解除の知らせが来てしまいました。
解除直後の大渋滞を抜けて、神奈川へ。

夕方からのイベントは、パーティーといっても立食パーティーであります。どうして立食パーティーで、あんなにたくさん酔っぱらいが出るのか不思議な光景でした。参加する前には、嫌だな、面倒だなと思っていても、その場に行ってしまえば、知っている人と話をしたりもして、それなりに意味は出てきます。
そう、AAのイベントに行くのと同じで、行ってそこで人と会うと何かが違ってきます。
とわ言うものの、ここは酒の席ですから、極めてつまらない人間的な言葉も飛び出します。しかし、静かに笑ってやり過ごせるのはありがたいことです。こういうときに、自分という人間が変化してきたことに気づかされます。トロ3貫食べたし。

往路が車なら、復路も車だと信じていたのですが、ドライバーはすでに飲んで顔が赤くなっていました。「どうすんだよ」と聞くと、「えー、宿取ってないんですか?」と問い返されました。マジ? 今から宿を取るのは面倒です。上司に相談して最終の「あずさ」で帰ることにしました。
飲み会を途中で抜け出して帰るのは慣れたものです。

町田の駅で、最終あずさの指定席を買おうとしたら、駅員に止められました。「中野の駅でポイント故障、それから機関車が故障して大月方面は不通です」

ああ、神様に「交通機関止めてください」とお願いしたばっかりに、電車が止まってしまいました(希望より12時間遅かったけど)。やはり、自分のためにお願いを祈ってはいけないのでありましょう。とりわけ、わがままなことは。

とりあえずスイカ(カード)で改札を抜けて八王子を目指そうとしたら、自動改札にとおせんぼされました。駅員に5分待たされたあげく、「カードの故障ですね。取り替えは明日にならないとできません」という結果でした。

鉄路が復旧して、豊田に止まっていた特急が八王子駅のホームに入ってきたのが11時近く。会社の近くの駅に着いたのが1時。出払ったタクシーを長々と待ち、会社の駐車場で自分の車に乗り換えて、家に着いたらもう3時近くでした。

おかげで「ビッグブックのスポンサーシップ」の日本語版を最後までゆっくり読めました。体はとても疲れたけれど、ともかく頭には来ずに一日過ごせました。それが何しろ一番ありがたいことでした。自分のために祈ってはいけない、とりわけそれを公言してはますますいけない、という教訓を得て。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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