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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年07月08日(日) AOSMみやげ話 1 時系列に沿って書こうとか、基本的な説明から始めようとすると、筆が進まないので、思いつくままに書いてみようと思います。
英語について:
AAの国際公用語は英語とスペイン語ですが、アジア・オセアニア地域帯ではスペイン語が公用語になっている国は(たぶん)ないので、会議は英語ということになります。
ちなみに僕の英語は、最近ニュースにもなった駅前留学のスクールに1年間通っただけです。職業訓練給付金制度ってのがありまして、その指定のコースに8割以上の出席率で通うと、授業料の8割を補助してくれるという仕組みです。例の報道の後、あそこは給付金制度の指定も取り消されたと聞きますが、受講途中だった人のお金の扱いがどうなるのかはニュースでは伝えていませんでした。
僕の英語はスキルは「ギリギリ最低限の日常生活がこなせるかもしれない」程度です。なので会議や会話の内容は半分ぐらい・・・いや1/3ぐらいしか聞き取れません。もっとも僕は正式な参加者でもなければ、ホスト委員会メンバーでもありません。ただのオブザーバーですから、後ろの席に黙って座っていればいいだけなので、聞き取れないのは個人的問題に過ぎません。分かんなければ分かる人に聞けばいいだけのことです。
現実の世界で話されている英語は、ニュースのアナウンサーや英語の教材のような耳慣れた(?)ものばかりではないという、当たり前の事実を痛感させられました。国によってあまりにも発音が違うのです(英語が母国語の国でさえ)。それは教材だって満足に聞き取れない人間にとっては、あまりにも高いハードルでした。「慣れるしかないよ」と言われたのですが、慣れるチャンスがない生活しかしてませんから。
発言権がないとは言え、休憩時間や食事中、あるいは交流会では別の国の評議員と直接話すチャンスはいくらでもありました。たとえこちらの言葉がたどしくても、そこは忍耐と寛容の精神で接していただいて、こちらとしては相手の回復に甘えるしかありません。ともかく最も高いハードルは、誰かをつかまえて会話を始める自分の勇気の不足なんですが、それは日本人相手の時でも同じことですね。
おかげさまで日頃抱えていた疑問のいくつかには答えやヒントが得られました。サービス会議だからオフトピックもサービス活動関連ばかりってわけでもなく、こちらが尋ねさえすれば、ステップやメッセージ活動やリハビリ施設の話も熱っぽく語ってもらえました。例えばステップ4の棚卸し表の書き方とか、スポンサーシップについてとか、「霊的」ってアジア圏のAAには障害にならないかとか・・・。
もちろん日本人同士でもたくさん話をしたのですが、その中でもある人の言葉がとても印象に残りました。もちろん、正確な言葉ではないですが、
「幅広いバリエーションがあるAAのやり方の中で、ある一部分のやり方だけが日本に伝えられて日本のAAになった。そのやり方が間違っているわけではないが、やはり偏っていることは間違いがない。どれが間違っている・正しいという議論は無用で、やはり様々な方法を持ってくることが日本のAAに必要だと思う」
その言葉を聞いて、僕は自分が漠然と感じていたものが明確な思考になった気がします。僕もそう思うようになった材料や、あまり関係のないことも含めて、思い出せる限りでAOSMの様子をぽつぽつ書いていきたいと思います。
AAの原理はAAの本が伝えてくれる。その原理は時代や国を超えて共通であり、変わることがない。変えようのない本質がそこにある。その一方で、そこに書かれた内容をどう解釈しようが各自の自由であり、メンバー一人ひとりの個人的体験や、スポンサー(や先ゆく仲間)から受け継いだ考え方・やり方も、それぞれ等しく分かち合う価値がある。繰り返し強調されながら、なかなか理解されていないことだと思います。
一つの原理を中心として、メンバーの数だけバリエーションがある。その広がりをそのまま受け入れるのが吉であって、どこかにこだわりを持てば失うものが大きい・・・ということでしょうか。
まあ、具体的な話はおいおい。
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