ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」
たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2005年08月06日(土) 加藤諦三 通勤では車の中でラジオを聞くことにしています。行きの通勤(昼時)ではFM長野を聞いています。この時間帯、以前は地元局制作の番組を流していたのですが、現在はJFNのCOCO mixに替わっています。ちなみに僕は「しのじゅん」と井坂綾の区別がつきません。
帰りの時間帯は、NHKラジオ第一の「ラジオ夕刊」を聞いています。新聞を取っていなくて、ニュースサイトも読んでいない自分としては、時事を知る唯一の窓であります。
「夕刊」というだけあって、ニュースだけでなく、論説委員が出てきて解説をしたり、コラムがあったりと、1時間近く聞いていても飽きない内容になっています。
先日そのコラムのコーナーに、早稲田大の教授で、本もたくさん書いていて(数百冊だそうだ)、ラジオの人生相談の回答者もやっているという、加藤諦三という人が出ていました。僕はこの人のちょっとしたファンなのですが、なにせ著書が多いので買い集めることはしていません。
最近出した本に『無名戦士の祈り』に関する本があって・・・という切り口で話は始まるのですが、その祈りは「心の家路」にも収録している I ASKED GOD とほぼ同じものであります。南北戦争で負けた南軍の無名の兵士が残した祈りであるという紹介から始まって、いや実はこれはネイティブアメリカンの○○族に伝わるものに似ている、とかいう話の展開を見せます。
で、まあこの人は心理学者で日本人の心理というのをず〜っと研究している人ですから、話は「日本人の若者は」という話が本題であります。平成バブル景気以降、日本人の若者は拝金主義に陥っているということを指摘するのであります。たとえば昨日一千万円で買った株が、今日は二千万円になる。これが我が身に起れば「素晴らしいことだ」という風潮に支配されているというのであります。そういわれてみればそうかもしれません。堀江社長なんかが時代の寵児になれるのも、拝金主義者たちの支持があってこそなのかもしれません。
では、アメリカはもっとドラスティックな競争社会なのではないか、という指摘に対して、教授はアメリカは確かにそういう面があるが、そうでない価値観も尊重するという民主主義が浸透していると答え、その一例として、無名戦士の祈りがあちこちに掲示されていることを論拠としてあげます。
たとえば、アメリカは日本に比べて離婚率がとても高い。では家庭は殺伐としているかというと、必ずしもそうとは限らない。日本は離婚率は低いが、「家庭に対して満足しているか」というアンケートに対し「満足している」と答えた人の割合は主要13カ国の中で最低であった。確かにアメリカは離婚は多いかも知れないが、家庭に対して満足している人の割合は日本よりずっと多いのである。
エリートサラリーマンがうつ病になるのが珍しくなくなってきた。霞ヶ関の官僚が自殺するのも珍しくなくなってきた。これらは子供の頃からこつこつとまじめに努力してきた人たちである。また、児童虐待をする親も(全部ではないが半分ほどは)子供の頃から勤勉であった人たちである。まじめに努力してきたのに幸せになれない。これは目指すものが間違っているのではないか。
金銭とか社会的成功を目標に置くから幸せになれない。もっと他の価値観を見いだすヒントとして「無名戦士の祈り」を提示して、コラムは終了するのでありました。
僕は金がないのであります。だから働かなければならないのであります。労働するのは金銭のためなのです。もし報酬が支払われなければ僕は仕事に行きません。では金銭のために働いているのかと言えば、答えはノーであります。得た金銭で家族が生活ができる。それがありがたいのであります。ほかにもいろいろあります。
お金は欲しいですから、宝くじも買います。でも何億円かが当たっても、お金持ちになったと周囲からうらやましがられたいとは思いません。金銭のために働く必要がなくなれば、別のことのために時間を割くことができるようになるという夢があるだけです。
「家庭に対して満足しているか」というのは、なかなか厳しい質問であるのかも知れません(少なくとも僕に対してはそうです)。それに「はい」と答えられた人は、たぶん霊的な病も、それほど重病ではないのでしょうね。
一日かかって、ギガビット対応の屋外用LANケーブルをベランダに張り巡らせました。テレビのケーブルも3C2Vから5CFVに配線替えです。毎年AAの地区委員会と重なって行けなかった、地元の街の大きなお祭りに家族一緒に出かけました(今月は委員会は休み)。
でも、体も心も疲れていたので、途中で家族と別れて帰ってきてしまいました。韓国食材の店の前で出来たてのチヂミを夕食代わりに買い、タイ式マッサージの店の前でタイ式の焼き鳥を4本買いました。こんな小さな街にも、異国の文化は着実に浸透してきています。
でもやっぱ金は欲しいよ。
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