心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2005年08月01日(月) 怒り袋

ネット・オークションでこちらの操作ミスでちょっとした損をしてしまい、その件で何の落ち度もない取引相手にそれとなく苦情をほのめかしたら、すっかり機嫌を損ねられてしまいました。画面の向こう側にいるのも人間であることをすっかり忘れてしまうのであります。

パソコン通信の時代やfj.*やjapan.*での経験も合わせれば20年以上もコンピューターでコミュニケーションをし、文字だけしか見えなくても、それは機械が自動生成しているのではなくて、人間が書いているのだ。僕の文章を読むのも人間なのだ。とわかっていても、ちっとも痛い目にあった教訓を生かすことができない、成長できない自分がいます。

熱い議論の中で培った信頼関係があるのも確かですが、今回の件はまったくこちらが悪いのであります。

自分の心の中には、怒りが詰まった「怒り袋」とか、恨みが詰まった「恨み袋」があり、ときおりそれがはち切れそうなぐらいにパンパンにふくれあがる時があります。それが今夜であります。

理由は夕食のおかずであったりします。引っ越しで忙しい妻を気遣って、義母が夕食のおかずに天ぷらを揚げてきてくれました。だが僕はこの天ぷらがあまり好きではないのであります。まず、油の温度が低いのでびしょびしょで食べていておいしくない。具材もナスとタマネギなどで、あまり天ぷららしくないのであります。
気遣ってくれる気持ちはありがたいのではありますが、僕の機嫌が悪くなることを承知していながらそれを断らない妻の態度が腹に据えかねるのであります。
子供たちも積極的に箸を付けたがらないので、それは翌日の朝も、晩も、また食卓の中央を占領し続けるのであります。それがあるので、妻も新しい料理を作らない。そういう未来がずらっと見えてしまうのであります。
あげくに、誰も食べないのはもったいないと言って、妻が仕方なく食べて、そして結果として太っている。妻が自分の好きなものを食べて太っているなら、それはそれで腹立たしいかもしれませんが、今夜のようなもどかしさを感じなくてすむような気がする。
僕だって、実母を訪問するたびに、いろいろと「くれてやる」といって差し出される野菜の大半は、実は我が家でも余っているぐらいの季節のものであるので、母の機嫌を損ねるか、妻の機嫌を損ねるか、天秤にかけたあげくに断っているのであります。

そんなこともあって、天ぷらに文句をつけていたら、妻がいきなりそれを全部流しの三角コーナーに捨ててしまいました。それで「天ぷらはもうもらわなければいいんでしょ」と宣言しました。

事態は僕の思い通りになったわけだが、もちろん「怒り袋」ははち切れんばかりなのであります。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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