心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2004年06月20日(日) 日曜日

こちら の記事でありますが、実は紙の新聞の上には見つかりませんでした。
僕の住んでいるところでは、地方紙以外は夕刊はありません。前日の夕刊の分と、当日の朝刊をあわせた「総合版」というのになります。当然総ページ数は少なくなるので、削られる記事がでます。この記事もそれだったのでしょう。

父が死んだあと、母は淋しさを埋めるためか様々なことを始めました。海外旅行・日本画・洋画・水泳。定年で仕事を辞め、パートにも出なくなった後は、とりわけ油絵に凝っています。今回、地元の美術展に応募し、展示されることになったというので、母と一緒に見に行きました。もちろん無料券があるからこそ美術館に入ってみようという気になったのです。
最終日でもあり、自分の絵を搬出に来たアマチュア画家の人がたくさんいました。大体は年配の方であり、女性のほうがちょっと多め。若い人はほぼ例外なく女性でした。

4月からパソコンの調子が悪くなっていたものの、我慢してあと2年は使おうと思っていました。けれどこの夕方、ついにまったく起動しなくなってしまいました。土日に作業した仕事のデータが取り出せない状態で途方にくれましたが、パーツ類を買ってきて復旧作業にかかりました。

夜、仲間と電話。終わったあと、自分がなぜAAを続けているのが、しばらく考えてしまいました。結局のところ思いつくのはあのリストです。

1.義務感。
2.楽しみだから。
3.自分にこれを分け与えてくれた人へ借りを返すこと。
4.再飲酒に対する保険が少しずつ増えるから。

一年半のサービス活動で、僕の視野は広がり、いろいろなことを知りました。知らないでいたかったことも知りました。AA外部から見たAAの姿も知りました。人は皆不完全でありますから、この共同体もまた不完全で欠点だらけのものであります。もはや「AAって素晴らしい」と無条件に信じられた頃には戻れません。
けれど僕は、いくら不完全であっても、AAを信じ愛することをやめることはできません。なぜならそれは、僕に「生きる意味」を与えてくれた存在であるからです。
例え苦しみが大きくても、そのぶん得るものも大きいと信じて、神様の照らしてくれる道を、ただ歩いていくのであります。

復旧完了は夜2時半。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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