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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2004年06月17日(木) ハイゼンベルク ハイゼンベルクの不確定性原理というものがあります。
位置と運動量は同時に正確には求まらないという、説明するのが面倒な理論です。
電子の位置を知ろうと強い光を当てると、その強いエネルギーで電子の進む向きが変わってしまいます。じゃあ、弱い(波長の長い)光を当てると、今度は電子の場所があいまいになります。
理解してくれなくていいです。もっと簡単にしましょう。
今、目の前にある湯飲み茶碗にお茶が入っていて、このお茶の温度が知りたいとします。
温度計を突っ込んで、赤い棒の伸びが止まったところの目盛りを読むべしと学校で教わりました。それは間違いではありません。
でも、温度計はたいていお茶より冷たいです。冷たい棒を突っ込まれたお茶は、そのぶん冷めてしまいます。目盛りの数字は「お茶の温度」ではなくて、「温度計を突っ込んで冷めたお茶の温度」です。知りたいのは「お茶の温度」だったのに・・・。
始めに温度計をお茶と同じ温度にしておけばいいんですが、その温度を測るために温度計を使ってるんだし・・・(全然不確定原理と話が違うって?)。
何を言いたいかと言うと、「人の心を外部から推し量るのは難しい」ということです。
心の中を知ろうとすればコミュニケーションが必要なのですが、言葉を投げかけると、その言葉によって人の心は変わることがあります。いや、多少でも必ず変わってしまうのでしょう。だから、言葉をかける前の心の状態がどうだったのか、知ることは永遠にできないのだろうと思います。
大体人の心は、プライドだとか不安だとかを抱えていますし、人は正直とは限りません。電子に感情があるかは知りませんが、人には感情があります。
「相手の気持ちを思いやって」と言いますが、相手の気持ちがわからないときには、温度計の暖めようもありません。僕は冷たい男であります。
amazonで色平哲郎という人の本を探していたのですが、目的の本がみつかりません。本の元になったコラムを連載していた新聞社に電話をかけて出版社を教えてもらいました。「源流の発想(風のひと、土のひと)」 であります。本が届いたら、同封の振込用紙で支払うところはAAと同じ仕組みであります。
大手流通ではなく、地方・小出版流通センター扱い の本でした。
AAの本も、とりあえず地小で扱ってもらえれば、一般の書店から注文できるのになぁーと思いつきました。
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