心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2004年05月19日(水) 基本的に仕事の愚痴の話

僕は人にお金を貸せるほど裕福ではありませんが、もしそうだったとしたら、貸せる基準は「相手が返せるかどうか」にすると思います。そうでなければ、貸したのでなくて、あげたのと同じになってしまいます。

しかし銀行が僕の勤めている会社に金を貸す基準は、現在どれだけの利益を上げているかではないらしく、どちらかというと売り上げの額に注目しているようです。
何でそんなことを言うのかというと、ときおり赤字の仕事を引き受けるからです。見積書の金額から仕入れの金額を引いた額では、とうてい営業経費やら、人件費やらをまかなうことができないケースが、ままあるわけです。
まあ、それも会社の事情だから仕方ないですし、技術屋としては金額のことであれこれ言いたくない気持ちがあります。

けれど、歯車は悪い方向に回るものです(マーフィーの法則)。赤字の仕事は、見積書の金額を抑えるために納期が短く設定されている場合が多いのです(工期=金額)。当然、納期は守られず、客は怒り、営業サイドは「赤字の仕事をいつまでやってんだ」と文句をたれるのですが、技術サイドは「こっちが赤字にしたわけじゃねーぞ」と反論することになります。
早く次の仕事を入れて黒字に転換したくても、技術屋の手が空かないと受注できません。そうやってタイミングを逃すと、良い仕事は去り、また赤字の仕事が・・・。そして職場の雰囲気は殺伐と・・・。

こんなことなら、最初に赤字の仕事を引き受けなけりゃ、歯車は良い方向に回っていたかもしれないのにと、後になって思うものなのでしょう。けれど、よい仕事が来るまでじっと耐えていても、かならず仕事があると限ったわけでもありません。それに売り上げを確保しないと銀行が・・・。つくづく経営というのは、というか商売というのは「博打とおんなじ」だなぁと思うのです。才能のない人間がやるものじゃありません。

まあ、僕は一介の社員で、経営者でもなんでもないし、今後とも人様に給料を払う立場には絶対ならないでしょうから「基本的にはひとごと」です。でも、将来に暗雲が垂れ込めていると、明るい気分にはなれません。
今日出張して打ち合わせをした仕事が、そんな「赤字仕事」でした。その仕事を実際に引き受ける(割り当てられる)社員がかわいそうであります。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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