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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2004年04月26日(月) ウィーンは君を待っている とても疲れた状態で会社のデスクに座っていました。
今日やった仕事といえば、先週木曜日に一日で13ページ書き上げた粗製濫造の書類を、みんなに回覧してチェックしてもらったこと、それをFAXしたこと、5部コピーを作ったこと。そして、会社のホームページを一ページ仕上げたことです。
自分がなぜ、ここに座っているのか、疑問を持ってしまいました。
(ウィーンは君を待っている)
はて、ウィーンとは何のことだったのか。
今月も無事給料が出ました。喜ばしいことであります。僕は、給料が出なくても働くほどお人よしではありません。しかし、労働は「苦痛と金銭の等価交換」ではありません。働くからには、金銭以上の何かが必要です。
(ウィーンは君を待っている)
心をかすめる、この言葉はなんだろう。
先日のオープンスピーカーズの記事は、翌日の新聞には載らなかったのですが、翌々日の火曜日の紙面にタブロイド版の3分の1ほどの大きさの記事になっていました。
(ウィーンは君を待っている)
だからウィーンて何なんだよ!
椅子に座っているという仕事を終え、いつもとは違うAAミーティングに行こうと立ち上がったときでした。携帯電話が鳴り、地元の週刊新聞からAAのことを記事にしたいという話が舞い込みました。時間がないので、取材は29日に電話で受けることになりました。
29日は長岡に行く日でしたが、こちらを優先させることに決めました。
峠の登りは遅いトラックに阻まれて、ちっとも道がはかどりません。トンネルに近づいたころに、一通のメールが携帯に着信しました。それを見て僕は気が変わり、アクセルとブレーキを同時に踏み込んで、無理やり車を180度回しました。
市内に戻っていつものミーティングに出て、そして家に帰って、新聞社に送る封筒を整えました。僕は第一にその時間が欲しかったのです。他にも欲しいものはあり、それらもそれなりに満たされました。
自分の心に率直に耳を傾けられなくなったら、それは疲れている証拠なのでしょう。何をしたいのかも分からなくなったら、自分に素直になるにこしたことはありません。
今日という一日が過ぎれば、人生の終着駅も、一日近づくのですから。
ウィーンは君を待っている。
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