ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」
たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2003年04月17日(木) ハイヤー・パワーのふるい 昨夜はほとんど眠れませんでした。
仲間を傷つけてしまった後悔と、神の役を演じた自分への自責の念が、僕を苛んでいたのです。
無理やり体を布団からひっぺがして、5分遅れで職場につきました。睡眠不足が原因の激しい頭痛がするものの、それを理由に頭痛薬を飲んだら、とたんに寝てしまうでしょう。そんな日に限って、来客もあり、電話も多いのです。
その応対をしているときだけは、空元気を出して努めて明るく振舞い、それ以外のときは、頭を抱えてうつむいているだけです。無理に演じるのは、一番悪いと判っているのですが、生きていくためには仕方が無い現実との妥協というもの(かもしれない)です。
病院メッセージだったのですが、単純に自分の心の荷物を降ろすだけのテーマにしてしまいました。
「怒りと自己憐憫」
良かれと思ってやったことが裏目に出る。神の役を演じたことに後悔を持つ。でもそれは、「神のように完璧で失敗の無い自分」になれない、現実の自分に対する怒りと、その反射の自己憐憫に過ぎないのです。自分よりあらゆる面で優れた存在であるハイヤー・パワーがあれば、その前にいる自分は、まったく不完全で、弱く、無力な存在です。
でも、その自分の不完全さに腹が立つのです。不完全であることがプライドを傷つけるのです。
そんな自分に、「いったいお前は自分を何様だと思っているんだ」と言ってやる事が大切でした。不完全であることが許せないことは、つまりは無力に成りきれていない証拠ではないかと。
ハイヤー・パワーはときどき僕を試しに来ます。
それでも、飲んでいた頃と本質的に何も変わっていない人間が、不思議と飲まないでいられるのです。
話せる場所があって、とても助かりました。
不完全な仲間に囲まれている、不完全な自分。自分を許さなければ、他の人を許すこともできはしないと思い知らされました。
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