心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」

たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
もくじ過去へ未来へ


2001年09月16日(日) 稲刈り

実家で稲刈りをしました。といっても自家消費用ですから、経費を最低限に抑えるため「バインダーで刈って、ハゼを作り、天日で干す」という、肉体労働です。僕は体を使った労働は苦手なんで、結婚相手は農家の娘でない人と決めていたぐらいです。僕の役目は、刈り取られた稲束を田んぼ全体から集めてきて一列に並べ、ハゼにかけるという単純極まりない労働です。農協から「胴割れ」を防ぐために早めに収穫するよう指導があったものですから、暑い中での作業です。しょちゅう水分を補給し、大量に汗をかきます。体を使う仕事の良いところは、頭の中がカラッポになることです。
いろいろと悩みや希望や欲望を考えていても、次第にそれが消えていき、「ぜい、ぜい」と息をしながら、体だけが動いていきます。休息に稲の上に寝転んで、空を眺めると、透き通るような空色に白い雲が浮かんでいます。春と秋の行楽シーズンを田の手伝いに費やすのは、あまり良い気持ちはしません。でも、体を動かすことが、心のどこかを癒してくれるのは間違いありません。
そういえば、AAのイベントも春と秋の農繁期に集中することが多く、1年目2年目は無理を言って行かせてもらいましたが、最近はそうもいかず、地元のオープンスピーカーズも休まざるを得ないほどです。ラウンドアップも多分脱穀と重なるでしょう。汗だらけになって、何よりも望むのは風呂に入ることです。汗に濡れたシャツが風で冷やされるとなおさらです。
そういや、ドカタをやっていたメンバーが「ミーティングに遅れずに行きたいのはやまやまなんだけど、どうしても風呂行ってからじゃないと」って行ってました。何事も、その人の立場にたってみないと理解できない、ところがそれが一番難しい。



もくじ過去へ未来へ

by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


My追加