天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

猫アレルギー - 2008年02月04日(月)

土曜日。またパンクした車のタイヤを直しに行く。今までぺちゃんこになるたび空気だけ入れて持たせて来たけど、とうとうタイヤを替えなくちゃ行けなくなった。中古と新品どっちにするか聞かれて、「中古」って即答。新品買ったって、どうせニューヨークの悪名高き穴だらけ道路を走るとすぐダメになるから。でも中古のタイヤが25ドルって聞いて、そんなので平気なのかなってふと心配になってジェイソンに電話する。そういうときはいつもジェイソン頼りだった。ジェイソンはうちにいなかった。携帯にも出なかった。

お部屋を掃除してコインランドリーに洗濯に行って、タンゴ・パーティに着てくドレスを選びながら9時半のジョスのお迎えを待つ。


92ストリートY。大好きな場所。何回かフランクと来たことがあった。ジョスとは2回目。1回目は、「恋に落ちた」と思ったあの日。ジョーおじさんはあのときジョスのことを「ボーイフレンド?」って聞いた。「わかんない。だって1週間前に会ったばかりだもの」ってわたしは答えた。この日もジョーおじさんはジョスのことを「きみのボーイフレンド」って呼んで、「You are in love, aren't you」って笑った。わたしも笑った。

ミッドナイトにパーティを抜けたあと、ジョスがプランを決める。翌日の日曜日はジョスは半日仕事で、わたしはジョスんちから一緒にジョスの仕事場まで行って、そこからわたしがジョスの車を運転して教会に行く。教会が終わってからまたジョスの車を運転してジョスをピックアップしに行く。

ジョスの車は大きいから心配だったけど、アキュラは乗り心地よくて運転しやすくて、快適だった。教会終わってから向かえに行くと、ちょうどジョスは仕事が終わったとこだった。それからアルゼンチン料理のランチに連れてってくれた。

エンパナーダがものすごくおいしかった。「ここのは本物のアルゼンチン・エンパナーダなんだよ」ってこジョスが言った。チマチューリンっていうソースがおいしくて、エンパナーダにもチキンにもわたしはジョスよりたくさん乗っける。オリーブオイルとバジルの刻んだのとチリとビネガーと、あとなんだろ。ジョスに聞いたけど、「知らない」ってジョスは笑った。

それからお隣のアルゼンチンのデザートのお店に行く。マイアミのオスカーのコンドのすぐ向かえにあるアルゼンチンのベーカリーとおんなじデザートとやペストリーが並んでた。オスカーのコンドに行くたびに、毎朝そのベーカリーでコーヒーとペストリーを食べた。だからどれがおいしいか知ってたけど、ジョスが選んでくれたのはわたしが食べたことのあるのよりうんと美味しかった。

オークの格子にガラスを嵌めたパティオ側の壁に見覚えがあったのは、それもマイアミのベーカリーとおんなじだったからかもしれない。

あったかい日曜日だった。ガラス越しに差し込む日差しをいっぱい浴びながらたくさんおしゃべりして、そんなすごく普通のデートみたいのがずっと欲しかったんだって思ってた。ジェイソンとは、そんなふうに過ごしたことなかった。お店を出て車が停めてあるところまでジョスはわたしの肩を抱きながら歩いて、立ち止まらずに突然キスするから前から来た人にぶつかった。


ジョスはわたしをうちまで送ってくれて、それからうちでサルサを踊る。ジョスはオン1でしか踊れない。オン2を教えてあげたけど、上手く行かないからオン1で踊る。チャチャもオン1で踊る。くるくるいっぱいスピンしてくれて、途中でタンゴ入れたりして、サルサもジョスは上手い。ジョスのダンスはとてもクリエイティブなのがいい。うちのハードウッドフロアがこんなに踊りやすいって知らなかった。このアパートやっぱり大好きだって思った。

でも。大きな問題がある。

ジョスがうちに来たのは3回目。1回目に猫アレルギーが発覚した。1時間ほど経ってから、突然くしゃみの連発。涙と鼻水が止まらなくなる。くしゃみが出始めるまでの時間がだんだん長くなってるのは慣れて来たせいなのか、これからもっと慣れて行くのか、それでいつかアレルギーが皆無になるのか、わかんない。これはほんとに大問題で、「猫アレルギーの人」はわたしの「ボーイフレンド・バツ条件」リストのトップ。でももう遅い。困った。すごく困った。「きっと慣れてくよ」ってジョスは言ってくれるけど。「猫アレルギーの人」をバツリストからはずして、なんとか対策を考えるしかない。



月曜日。今日もくたくたになって仕事から帰宅。

留守電をチェックする。ジェイソンからのメッセージはない。


なんでわたし、ジェイソンの電話待ってるんだろ。







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