湖から - 2004年08月25日(水) やっとデイビッドが電話をくれた。 遠い遠い遠いメインのどこかの湖から。 携帯のシグナルはやっぱり弱くて、途切れ途切れの声が聞き取りにくかった。 何度も切れて、その度にかけ直してくれた。 夜中の1時半。 湖のほとりに建つお兄さんちのサマーハウスは、目の前がビーチでその先に大きなレイクが広がってるらしい。僕たちが行ったアップステイトのレイクの10倍はある大きさだよってデイビッドは言った。 毎日朝早く起きて、日が沈むまで湖で過ごしてる。 ナターシャはとても幸せで、日が暮れてからもうちに入るのを嫌がってウォウォウォウォーって泣くんだよ。僕は今日ひとりで7マイルほどカヤックをした。 デイビッドの話す声はとてもとても穏やかで、湖の風景をまるで小説みたいに描写してくれて、わたしには、デイビッドの目の前に広がる月明かりに揺れる水面も夜空にちりばめられた星たちも、泳ぐナターシャも吠えるナターシャもカヤックを漕ぐデイビッドも、映画を観てるみたいに見えた。 ありがとう、デイビッド。 ピースフルな声が嬉しい。 残りの休暇をうんと幸せに穏やかに過ごして欲しい。 ありがとう、デイビッド。 わたしもとてもピースフルになれた。 -
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