wisdom - 2003年12月07日(日) わたしなんか初心者に毛が生えた程度なのに、ちゃんとそう言ったのに、それに15年もスキーなんかしてないのに、デイビッドは一番てっぺんの上級者コースにわたしを連れてった。っていうより、まだ雪が充分に積もってないスキー場の朝は、上級者コースのリフトしか動いてなかった。 初めはなんとか滑られたけど、傾斜のきついとこで転んでそのままザザザザーって落ちてった。それでもなんとか頑張ってみたけど、また激しく転んでザザザザザー。かなりの距離落ちた。固く凍った雪の上で3回転はしたと思う。死ぬかと思った。もう恐くて恐くて、そのあとは出来ることも出来なくなる。目に見える小さな障害物がみんな恐くなって、転んでばかり。このままスキー続けなきゃなんないならここで凍え死んじゃいたいって思ったほど。ふもとは果てしなく下の方でリフトの乗り場も見えやしない。恐くてもうとても動けなくなったわたしをデイビッドが途中まで抱きかかえながらゆっくり滑ってくれて、やっと「これ楽しい」って笑えたけど、永遠にかかりそうなそのやり方に観念してスキーを外して歩いて降りることにした。デイビッドはわたしのスキーを肩に担いですごい傾斜をゆうゆうと滑ってった。そしてところどころで木のうわってるとこで止まって微笑みながらわたしを待っててくれた。 とちゅう中級者コースと合流するところから、スキーをつけて滑って降りる。 降りたころには中級者コースのリフトも動いてた。 あったかいカフェテリアで、ホテルで作ってったチーズのサンドイッチを食べたあと、デイビッドはクラスを見つけて来てくれて一緒に申し込みに行った。グループレッスンだったのにほかに誰もいなくて、カルって名前の先生にプライベートレッスンを受けられた。 カルはとてもいい先生で、魔法みたいなレッスンのおかげで中級のコースなら全然恐くもなくなって安心して滑られるようになった。何度もひとりでリフトに乗って何度も滑り降りた。 待ち合わせした約束の時間になってカフェテリアに行くと、デイビッドはもう座ってホットチョコレートを飲んでた。ポケットから水色のカードを取り出して、「見て見て」ってデイビッドに渡す。レッスンの成績表。7段階の7が上級コースのマスターで、わたしは5をもらっちゃった。それからどんなレッスンだったかこうやってああやってってひとつずつ報告する。子どもを褒めるみたいに褒めてくれて、「成績表、今度のときまでちゃんと大事にとっときなよ」ってデイビッドは言った。 帰りはアップステイトに入ったあたりから大雪になった。ラジオで大雪のニュースをやってた。シティに戻ったら街は雪に覆われてて、わたしは運転に疲れたデイビッドを置いてナターシャと雪の中お散歩した。 土曜日も雪に閉じ込められて、わたしはうちに帰れなかった。 木曜日の晩からずっと一緒にいた。 楽しかった。デイビッドと一緒に過ごす時間はほんとに楽しい。 なんでガールフレンドになれないの? もしもこのままずっとわたしはあなたのガールフレンドになれないのなら、わたし、そういうの続けたくない。 どうして突然そんな勇気が出たのかわかんない。わたしはデイビッドにそう言ってた。 Yes, God has plans. God has a plan for you. そう、神さまはひとりひとりの人生を計画してくれて、そして人がその人生をどう辿って行くかを見守ってくれてるんだよ。それはね、与えられままでどうすることも出来ない計画じゃないの。神さまはね、自分が与えた人生をどのようにひとりひとりが悪戦苦闘しながらも上手く生きてくか、見てくれてるの。だからお祈りするんだよ。幸せに上手に切り抜けられたときも、自分の力でどうしようにも出来なくなったときも、お祈りするの。神さまはひとりひとりの人生をプランしてくれる。そしてそれをしっかり生きてくための知恵を授けてくれる。困難を乗り越える知恵を授けてくれる。 神さまが作ってくれる計画を信じて、神さまが与えてくれる知恵を信じて、神さまの手にすべてをゆだねながらも与えられた知恵を一生懸命駆使して生きるの。それが幸せへの道なんだよ。 -
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