天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

木曜日のひと - 2003年04月24日(木)

昨日デイビッドに「タンゴ踊りに行く?」ってメールしたら、ネットワーキング・イベントにサインナップしたから残念だけど明日は行けないって返事が来た。「でも9時には終わるから、そのあと会おうか」って書いてる。「じゃあタンゴはひとりで行ってくるね。終わったら電話するね。イベントってどこであるの?」って書いたら「前行ったとこと同じ場所」って、そのあとにアルジェンティンタンゴ・クラブの住所を書いて送って来た。わかってるんだって、それは。「そうじゃなくて、あなたのイベントがどこであるのか聞いたの」ってまた送ったら、もう寝ちゃったみたいで返事は来なかった。

平日のお休み利用してたくさんすることがあったのに、出来たのはドライクリーニングに出してた洋服を取りに行ったのと、ドラッグストアで歯磨きペーストとかボディローションとかヘアムースを買ったのと、前のアパートの近くにあるお店まで行ってベッドのキルトを買っただけ。お部屋の模様替えをしたい気分だけど、家具の配置をいろいろ考え直してみても今以上の空間を作れそうにない。だからせめてベッドカバーを素敵なキルトに変えようと思ってた。前に見たときにいいなって思ってたのが、セールになってた。

時計を見たらもう6時前で、急いで高速に乗る。初めて走ってみたルートなのに、珍しいことに間違えなかった。セントラル・パークを抜けてアパーウェストサイドに入る道ももう完ぺきに覚えた。そんなにえらそうに言うほどの道順じゃないんだけど。

少し遅れてアルジェンティンタンゴ・クラブに着く。
先週習ったことをすっかり忘れて、最初のパートナーの人のときはめちゃくちゃ緊張してたけど、太った大きなおじさんが踊ってくれたときはリードが上手くて、緊張がすっかり溶けた。右半回転、左半回転、右半回転、ってつま先でくるくる回るのを教わって、すごく楽しかった。「楽しー」を連発してた。汗いっぱいかいて気持ちよかった。


外は相変わらずまだ寒い。
イーストビレッジにいるデイビッドが地下鉄に乗って、わたしは車で少し下って、デイビッドのアパートの前で待ち合わせる。チョコレートを削ってファッジを作ってアイスクリームにかけてくれたのを食べて、それから一緒に歩いて出掛けた。

もう閉まってるお店のショウケースを覗いたり、ドラッグストアでクランチンマンチとキャンディ買ったりして、映画を観ようとしたら開演時間が20分過ぎてて入れてもらえなかった。わたしが靴屋さんのショウケースで素敵なサンダル見つけて眺めてるあいだに、隣りの隣りの隣りのレストランにひとりで入ってったデイビッドが出てきたと思ったら、手にビスコッティひとつ持ってる。「クランチンマンチひと掴みとトレードしてきた」って。変な人。ビスコッティ割って、半分くれた。ちょっとだけ犬のビスケットの味がした。

アパートに戻ったら、ナターシャが大喜びで迎えてくれる。座ってるナターシャを、しゃがんで後ろから抱き締めて背中に頬ずりしてたら、「フィルムがあったらよかった。すごくいい絵だよ」って、写真撮る格好してデイビッドが言う。今度デジタルカメラ持って来ようと思った。ナターシャと一緒に写真撮って欲しい。デイビッドとも一緒に写真撮りたい。ジェニーに見せてあげようかな。全然カッコヨクないんだよって言ったけど、ジェニーが想像してるよりかはイイかもしれない。わかんないけど。「ふうん」って素っ気なく言われちゃうような気もするし。

「土曜日はいつも何してるの?」って聞いたら、この日はいつも何してるっていうような曜日はないってデイビッドは言った。それから「でも木曜日は別だなあ。なんかさ、いつのまにか木曜日は『きみと会う日』になって、何も特別なことしないけどこういうのなんかいいなあって思うよ」って言った。一回は金曜日だったはずなんだけど。

デイビッドのアパートでの過ごし方はおもしろい。
わたしはたいていナターシャとくっついて床に座ってて、勝手に CD 選んでかけたり FM の好きなステーションかけたり、ちょっと歌ってみたり踊ってみたり。デイビッドはたいていカウチにお行儀悪く座ってて、キッチンに立ってお茶を入れてくれたりキャンディとか持ってきてくれたり。ふたりで別のことしててもおしゃべりが途切れない。

デイビッドが突然音楽を止めてテレビをつけると、わたしもカウチに座りに行って一緒に見る。でもまたいつのまにか、ナターシャとくっついて床に座ってる。

夕べは3時まで仕事したから今日は10時から2時までだけ仕事してそれからテニスしに行って、帰ってから5時まで仕事してそれからまた別の友だちとテニスしに行って、「なんでこんなくたびれてるのかと思ったら、テニスしすぎ」って、言い訳しながらデイビッドカウチでうとうとし始めた。「ちゃんとベッドで寝なよ。あたし帰るから」。そう言って、起こすの可哀相だからひとりで車のとこまで行くことにした。

車のとこに着くまで電話で話そう、そうすれば心配しなくていいから、ってデイビッドが言った。ドアのとこでバイバイをしたらもう突然携帯が鳴る。「hello」が電話の中と後ろのドアの両方から聞こえた。

2ブロック半歩くあいだ、「今桜の下歩いてるところ。バラも咲いてるところ」「車の信号は青だけど歩道の信号は赤だから止まってるところ」ってずっとわたしは実況中継してて、デイビッドがそのたびに「それ、フェイクのバラだよ。よく見てごらん」とか「その信号壊れてるからさ、永遠に渡れないよ」とか言ってた。

「無事車に乗り込んだところ。今エンジンかけたところ。じゃあおやすみ。ゆっくり休んでね」って言ってから「ではまた来週」っておどけて言ったら、「木曜日にタンゴで会いましょう」ってデイビッドが言って笑った。




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