航海日誌

2001年10月12日(金) ウサギさんの言い分。

もったいないので金曜の分に書きます。


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僕は清。この家の飼いウサギだ。
年は忘れたけど、三月の寒い頃ホームセンターの中でやたらとオウムやらリスやらの五月蝿い合唱の中で僕は独りいた。
他のウサギもいたんだけど、僕のような大きな奴はいなくて、毎日退屈だから草のベットで寝ていたんだ。
そうしたら、人が寝てる昼間に(とはいってもやかましくて寝れたものじゃないんだけどね。)1人の女の子が来たんだ。ゲージの前で何やら両親と話してた。
ま。どうせ僕には関係ないだろうけどって、知らんぷりしてたんだ。
そしたら。

そのコは僕のゲージに近付いて、僕を見る。
僕は目だけそっちに向ける。どうせ期待したって他の奴にいくんだから。
「……お前、うちに来るかい?」そう言ったのだ。
僕は驚いて、立ち上がった。
「うちにくる?」
僕は跳ねた。
この五月蝿い環境から出してくれるというのだろうか?
このコが?

「よし、買った!」

威勢のいい声が響く。

嘘だろ。こんな客がいるのか?
そのコは両親に何かいわれながらももう店員に何か言っていた。
僕はゲージから出され、店員に抱かれた。
抱かれるのは好きじゃ無い。けど今暴れると良く無い気がするから我慢しよう。
そうやって、僕は段ボールに入れられ、レジの音を聞いた。

「…このコなんだっけ?」
「ああ。あの茶色いコだよ〜」
そんな声がする。レジの女の子たちの声だ。
僕のこと、覚えてたんだなぁ。

僕はそうしてこの家に来たんだ。
そしたら、何か先に変なやつがいたんだけど。

そいつ、僕より先にいるくせに、僕より子供みたいなんだ。
僕はかまうなっていうのに、しつこくかまってくるんだ。腹がたつから、噛むんだけど、それでも懲りない変なやつなんだ。
おまけにこの間なんか僕を女の子と間違えて(でもどうして間違うんだ?)襲ってきたし。(正確には上にのっかってきた。)
あいつやっぱおかしい。やたらと嫉妬深いしさ。
嫉妬深い男は嫌われるんだぜ。

ま、いっか。
相変わらず僕の飼い主さんは模様替えが好きで、僕らも今の場所に落ち着くまでは二回くらい部屋を変わったよ。まったく、いい加減にして欲しいよね。それに、あいつがいるから僕はあまり外に出れないんだ。
まあ、外は子供がいるし、車は五月蝿いから別にいいんだけど。
たまにお父さんが公園につれていってくれるから、その時は暑かったり、寒かったりしても嬉しいんだ。でも、公園はイヌの糞があって汚いけどね。

僕達は綺麗好きだからさ。
イヌの糞ってほんと臭いんだ。鼻が曲がりそうになるよ。
あいつらは人間にこび売って、でかいツラしてるけどさ。僕らはもともと人間のものじゃないからね、プライドがあるんだ。
だからそうやすやすと抱かれたりはしないのさ。

今の環境はまあまあかな。これで広い庭があると最高なんだけどな。
静かだし、たまにハチとか入ってくるけど、奴らも手を出さなければちょっかいは出さないんだ。そいつらがいると、飼い主さんがものすごく慌てて僕らをかばってくれるからちょっと嬉しいんだけどさ。

ねぇ。「ドッグ&キャッツ」とかゆー映画があるらしいんだけど、僕らのほうがよっぽど絵になるのにねぇ。所詮ウサギはいつも傍役なのさ。
そのうち飼い主さんに僕らの作品を作ってもらおうかな。もちろん、主役は譲れないけどね。


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とゆーわけで。前回が朔さんだったので、清をかいてみました。
……いや、こんなウサギいたらいたで問題ですが。
……でもけっこう頭良いんですよ、ウサギって。
……あんまり人の言うこときかないけど。………。


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