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記憶のインデクス - 2002年11月04日(月)

自分の中にある感情に、たまに不思議なインデクスがついている。
地方の小さな町にある商店街を抜けた時、ススキがえんえんと続く
河原で、綿毛が人の頭のように見えたとき、それが思いもかけず
自分の記憶を引っ張り出した。

それは、もう会うこともない人たちの生い立ちに関わるイメージだった。

人と別れるっていう事はしみじみやりきれない。
どこかに手がかりはあるのに、もう会えないし自分から何かを
起こす権利がない。
私の経験していない過去を持った人たち。
もう少し聞き出してみたかったその過去も、もうきっとずっと
知ることはないのだし、仕方なく私はその小さな商店街の町並みに、
想像したその人の過去を探すしかないのだ。


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