あごあごしい日々 

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 +惨めな勝者へ贈る言葉+

もしかして・もしかしたら。
本日の日記は、真実の
【シューマッハファン】様は
読んじゃ駄目な内容かも知れない。

一応断ったからね★
此処から先読んで不快になっても
スッパリ見捨てますから
覚悟して下さい。

昨日、遂に一睡も出来なかった。
伝える言葉を持たない私は、
自分の心すら吐き出せずに彷徨った。

今日が
『暇だから会社来なくて良いよ』
なんて日だったことを感謝しよう(爆)
(やっぱクビかな…)

漸く微睡んだ朝。
でもすぐ目が覚めた。
夢までもF1だったから…。

私の人格が
『今回ミハエルは悪くないのに!!』
と、勝手に泣きながら
他の誰かに責任転嫁出来る様だったら
こんな悩むことはなかったろう。

レース後観客と一緒に
ブーイングした行為でも解るでしょうが、
私は『ミハエルにも責任がある』と
思ってる。勿論、今でもだよ。
だから、彼を悲劇のヒーローとして
捉えようとは微塵も思わない。

じゃ、正しいのはバリチェロ?
否。バリ君も正しくなんてない。
バリチェロを讃えることは出来ない。

あの出来事は、まさに共同正犯。
栄光を望むフェラーリの元
納得して契約した2人のドライバー。

その狭いコミュニティの中で
特異なルールに則って行われた
【儀式の様なもの】だと思うんだ。

だからと云って、声高に
ミハエル、貴方は間違ってる!!
バリチェロ、アンタも違う!!
フェラーリ、絶対間違ってる!!!!!
とは叫べない自分がいた。

昨日の段階じゃ
叫べない理由は解らなかった。
『好きだから』とは、違う感情だったし。

でも、今日は…。
少し解った気がするんだ。

私のやるせない思いは
『ミハエルがサラリーマンである真実』に、
気が付いてしまったことにある。
余りに莫大な給料のため
忘れて去られていた、紛れもない真実。
勿論バリ君だって、サラリーマンだ。

何時も憧れていたミハエルに
『サラリーマンの悲哀』を感じた一瞬
私はやるせない思いになった。

学生には解らないかも知れないけど★
バイトや会社勤めを経験した人なら
1度や2度思ったこと位有るでしょ?

理不尽な作業に従事したとき
『仕事じゃなかったら、
絶対こんな事やらネェよ!!』って。

その事態が
「マグニチュード8.2」位の規模で、
今ミハエルを揺らしている…。

そう思うと、やるせない。
でも、不思議と誰を責める気持ちも
起こらなかったんだな。
フェラーリと云う組織すらも。

この時点で、私の頭の中を
中島みゆきが流れていった。

『風の中の昴ー、砂の中の銀河ー♪』

若い子には解らない?
【NHK プロジェクトX】のテーマソング。

ナレーションの「田口トモロヲ」が
抑揚した声で呟いた。

『彼は勝者になった』
『組織の命令だった』

そうか!! そう考えれば良いんだ!!!!
目から鱗で、私は導かれた(笑)

そして、今回大手振って
ミハエルを責められる人は
ごく少数しか居ない。

嫌な仕事/意に添わぬ仕事を
命令されたとき、辞表出せる人。

一度でも「本当は嫌だけど…」と
感じながら「仕事してしまった輩」が
今のミハエル責め立てたって、
説得力が全くないし。
あからさまな言動の不一致でしょ?

だから、私は批判できない。

全ては氷解した。
「ミハエル、それは違う」と思いつつ
「でも責める気にならない」
宙ぶらりんの気持ちになった理由。

ずっと胸くそ悪かったのは
私が常に不快と思っていたことに
近しい嫌悪があったからだ。

これで私は大丈夫♪
『ミハエル、君も大変だねぇ…』
てーな気持ちで見守れるから(笑)

こうして、プロジェクトXは終わる。
クボジュンが言う
「…そして、それからの物語です」

ちゃんちゃんちゃんちゃん…♪(前奏)

『2002年晩夏』
『…栄光のWチャンプが誕生した』
『あらゆる苦難を乗り越えて…』

そして、また歌が聞こえる。
「テールライト・ヘッドライト
旅はまだー終わらーないぃぃぃぃぃ♪」



2002年05月13日(月)
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