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不運・・・ |
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| 過去 : 未来 : メール | 2005年01月28日(金) | ||
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33歳の男、中卒の友達がいる。 彼は小学生の頃お母さんを亡くした。 お母さんが入院中は親戚の家で妹と一緒にお世話になった。 同じくらいの従兄弟のいる家で、彼らの居心地はいいものでなかった。 お母さんが亡くなり、お父さんは再婚した。 新しい若いお母さんを「お母さん」と呼ぶことはなかった。 すぐに「異母兄弟」が生まれた。 中学校3年生のとき、彼は早く親から独立したいと思った。 だから就職を選んだ。 15歳の少年から見た社会は魅力的だった。 働けばお金が入る。 どんな仕事でもやった。 無欲で若い彼にいろんなところから仕事が入った。 そして妹には専門学校へ行かせ、看護婦免許も取らせることができた。 そのうち、飲み屋さんで出合った彼女と結婚、子どもが生まれた。 子どもが保育園に入る頃、彼女は家をたびたび空けるようになった。 そして離婚。 彼は自分の子どもに自分と同じ思いをさせてしまうのかと悔やんだ。 再婚。 中古の家購入。 二人の子どもが生まれた。 すべてが軌道に乗り始めた。 30歳になった頃彼はひどい『アレルギー』があることが判明。 外での仕事ができなくなった。 いろいろな技術免許も、経験もある。 でもあたらしい職を探すにはそれは何の役にも立たず、あるのは「中学校卒業」という肩書きだけ。 |
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