一平さんの隠し味
尼崎の「グリル一平」のマスターが、カウンター越しに語ります。


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2004年01月14日(水) 第二部  その4


第二部  その4


実は、隣で私の変わりにチヌを釣ってくれてる人は、会長の息子さんで小さい頃から釣りに連れられて行ってたみたいで

若いけど、実力はベテラン・級らしく、みんな仕掛けを教えてもらってたました。

会長の命令で私と変わったトシちゃんは、「こんな引き!初めてやわ!」 と、何回も何回も独り言・・・(私も初めて!笑)

糸も出しきってしまい、どうするのかなあーと、思ってたら、今度は少しずつ、リルを巻きはじめたんです!

「これは大きいで!・・・どうか切れないように、神様!お願いしますよ!」・・・・・・・(トシちゃん顔が紅潮してきてるがな・・・)

だんだん、糸を巻くにつれて、沖の方から、チヌの胴体がキラリ、キラリと水面から見え隠れしてます。

魚というものは、一度水面に顔をだすと、空気を吸うせいか、ぐったりしてきます。

もう!少し!そばまで来てる!上から見たとき、確かに大きな胴体が・・・「グラリ!」・・・!

トシちゃんが改めて「デカイ!」と、叫んだ!  竿の先は完全に曲がって海のなかえ入り込んでしまってる。

他のイカダに乗ってる人達も、みんな見てる!すると会長が大きな声で!

「タマや!」・・・「タマや!」・・・・・・・・(ええええ何のこと?わからへん?タマ?)

隣でトシちゃんが、必死で今まさに釣り上げるようとしている!

「一平さん!アミ!アミ!網!その長い網!」・・・・・・・(ええええ何処にあるの!どこ!どこ)


                またこの次


 









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