| 2005年12月29日(木) |
「富豪刑事」見終わる |
うーーん、、どう見てもしょうもない内容のドラマなのだが、おもしろい。 そのおもしろさは内容自体にあるというよりは、さまざまな趣向にあるのだ。
そのひとつが、毎回の決まり切ったパターンだ。 焼畑署のこの刑事グループのメンバーは常に愚かである。 美和子をいつもはばにして、愚かな議論と捜査を続けている。 そこに、無邪気な美和子の「あのぉ〜、、」という挙手があり、 「ちょっとよろしいでしょうか?」と立ち上がると、 毎回見ている我々は、キタキタキタキター、と思うわけだ。 そうして、彼女の突拍子もない、財力なしにはなし得ない提案が出たり、 固定観念にとらわれた刑事たちには考えもつかない推理が披露されたりする。 そういう痛快さがまずひとつ。
毎回決まり切ったパターンはそれだけではない。 美和子の祖父の喜久右衛門は、この孫娘から捜査のための援助を乞われると、 「お前も警察でそんな重要な任務を任されるようになったか、、」と感涙し、 「お前は天使のような子じゃ、、」が口癖であり、 提案以上のもっと派手な計画を立てては美和子にたしなめられ、 孫娘には知られたくないはずの過去の悪行を、調子にのって披露し始め、 とにかく、悪どいことをして貯めた巨万の富を世のために使いたいという 贖罪の機会を与えてくれるのが、この溺愛する孫娘であるという構図。
刑事たちのパターンも、毎回同じである。 毎回、事件を解決してるのは美和子なのに、毎回邪魔者扱いである。 出世欲と自己保身しか考えてなく、 鎌倉警部も、美和子の解決した事件を全部自分の手柄にしてしまう。
事件が解決すると、リムジンの運転手が「お嬢様、お迎えに上がりました」 と迎えに来て、憂いを帯びた表情で岐路につく美和子の背後で、 「勝手に帰るなーーー」と同僚刑事が叫ぶラストもパターンだし、 その後で必ず、瀬崎龍平の喜久右衛門憎しの場面があるのもパターンだ。 (しかし、この瀬崎の長年の深い恨みにもかかわらず、 喜久右衛門はほとんどまったく瀬崎のことを知らなかったという、 きょうの最終回でもっともおもしろかったのは、この一瞬のセリフだった)
ま、このドラマがくだらないと排斥されるのだったら、 水戸黄門が40年ほどもちやほやされるのは犯罪的だと言っていいだろう。
このドラマの物語は荒唐無稽のものかもしれない。 連日、脚を棒にして聞き込みに回り、知力の限りを尽くして捜査にあたって いる、現実の刑事たちがこれを見たら、怒るかもしれない。 しかし、私はまた強く思った。 日本の政治は、税金を教育にも回さなさすぎるし、 事件の捜査にも回さなさすぎるのだ。 じゃ、いったいどこに莫大な金額を回してるの? と考え始めても。 ちょっとこのままでは何ともよくわからないのだが。。。
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