昨年は長期休業や試験期間など、授業のない勤務日には、 他の職員たちと連れ立って昼食に出たものだったが、最近は単独行動である。 そして、橋本さん(談話室参照)と時々待ち合わせるレストランMに行く。 普通の日でも、授業がうまく空いていて支障のない日は、そこで昼食である。 すると、不思議な魅力をたたえた2人の女性に出会える。 私の予感では、もうすぐ、さらにひとり、不思議な魅力を持った女性が 現れるはずである。
・・・いかん、いかん、こんな書き方したら、 橋本さん、期待してレストランMに入り浸ってしまうかもしれない。 手ぶらの橋本さんが行っても、たいていはおばさんのウェイトレスか、 少々やくざっぽい雰囲気を漂わせた男と向かい合った 年増の女性が散見できるくらいだろう。 実際、かわいい女の子と言えそうな若い女性を、 その店では1度しか見たことがない。 橋本さんに期待させてがっかりさせてはいけない。
私はそこでその時間、ひたすら本を読むのである。 それ以外に読書の時間と場所がないというわけではないけれど、 まとまった時間を確保できるのはそういう時間である。 そういう時間を確保するために、職場の人間がまず行かないであろう店の、 第一候補がレストランMだ、というだけの理由である。 候補は他に2店ほどあって、その時の事情で場所を変える。 この昼の読書タイムは、あれこれやりたいことを増やしてしまう私にとって とても貴重である。 こんなランチタイムが、もう半年ほど続いている。
先に書いた「不思議な魅力をたたえた2人の女性」というのは、 今読んでいる、村上春樹の「ノルウェイの森」のことである。 10年以上前に読んだ、再読である。 「ノルウェイの森」については、改めて書くことにしよう。
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