きょうは午後から混成バンドの臨時練習だった。 10月3日に第5回の練習をしたのだが、試験期間に入っている学校が 4、5校あって、その学校の生徒は不参加だった。 我々の高校時代にはなかった試験1週間前からは部活動禁止という規則が、 私が教員になった20余年前にはもうあたりまえのように存在していて、 案外生徒たちは忠実にこれを守っているのである。 勉強するためにそういう規則ができているということを忘れている生徒が、 実は大半なのだけれど、試験前は、勉強するかどうかは別にして、 部活動などやっていてはいけないということだけが、 一種の精神風土のように根をはって生育しているわけだ。 ま、部活動を見てやらなきゃいけない顧問にとっては(私も嘗てそうだった) この期間が来るとほっと一息つけるので、制度の空しさはともかくとして、 「やっと人間並みの生活ができる」などと冗談言いながら、 ありがたくこの期間を迎えたものである。
で、この混成バンドの本番は今月の30、31日である。 24日の日曜日には、今回の演奏曲の作・編曲家が来て練習する。 10月3日に大きな修正をした部分もあるし、新たに配った楽譜もある。 その日に来られなかった生徒はそれを知らずに24日を迎えることになる。 それではやはりまずいので、臨時にきょうの練習を設定したのである。 きょう試験中の学校も何校かある。 だから、きょうの練習は前回欠席者と試験終了者というわけである。 我々顧問団としては、確かにこれは予定外の仕事が増えたわけで損なのだが、 よりよい音楽を作りたい気持ちには代えられない思いで、不平は言わない。
前置きが長くなり過ぎてしまった。 その練習会の休憩時間に、会場校の正門を出て、 石の上に腰かけて煙草を吸っていた、その空気が何とも快かったのである。 最近、朝晩がやたらと寒く、その割りに、日中の陽ざしが強かった。 昨日も午後買い物に出たら、暑いと思わせるほど陽が照りつけていた。 けれども、きょうは実に穏やかに晴れ渡っていた。 快い空気の中、目の前には稲穂の海が広がっている。 暑い・寒い・暖かい・涼しい、、のような形容はまったく忘れて、 至福という文字が心に浮かんでは消えるような、そんな心地よさだった。 行楽なぞに出かけられるような身分ではないけれど、 その10分間はなかなかうれしい時間であった。
ちなみに、この好天気も、明日までのようである。 台風がまたこちらに向かっているようだ。 水曜日ごろに日本列島に接近するという予報のようだ。 もうひとつ発生しているようだが、そちらの予報はまだ出ていない。 この時期に台風がこちらに向かうというのは珍しいと思うのだが。。。
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