TENSEI塵語

2004年04月02日(金) 着々と憲法改悪に?

昼に入ったピザ屋で、読売新聞を見てびっくりである。
予想していたことではあるが、あまりの速さにびっくりである。
読売の世論調査で、憲法改正(?)賛成が65%にもなったという。
その理由の多くは、現憲法下では国際貢献が難しいから、、なのだそうだ。
本当に大衆というものは恐ろしいものだ。
政府の策謀とマスコミの論調に、かくもあっけなく靡いてしまうとは、、!
まさか社説まで軽々しい発言をしていないだろうな、、と、読んでみたら、
早く改正(?)しなきゃいかん、みたいなことが書かれている。
四半世紀前もこんな右寄りの新聞だったっけ、、?

そうじゃないじゃないか!
今回の苦渋の派遣だって、そもそもは、さまざまな憲法違反の結果である。
外交にしろ国際貢献にしろ、憲法の精神に則って知恵を絞ってくれば、
今回のようないびつな事態は避けれたかもしれないのだ。
そういう努力を積み重ねた上で、現憲法の下では平和はありえない、と
結論するなら、まだしょうがないことだと思える。
はっきり言って、そういう努力がなされたと、胸はっては言えまい。
特に小泉クンになってから、憲法違反が露骨である。
だから今回のように困った事態にもなるのである。
憲法違反の積み重ねで進展してきた事態を憲法順守で解決できるわけがない。
悪いのは厚顔無恥の連中なのに、憲法のせいにしてしまうとは、、!

憲法前文にはこう書かれているのだ。
「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から
 永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、
 名誉ある地位を占めたいと思ふ。
 われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、
 平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 われらは、いづれの国家も、
 自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、
 政治道徳の法則は、普遍的なものであり、
 この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、
 他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

 日本国民は、国家の名誉にかけ、
 全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ」

そして、第9条にこう書かれているわけだ。

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
 国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
 国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」

わざわざ引用するまでもないのだが、こういう憲法の下で、
なぜ首相が、国連でも合意に至らなかった戦争を支持し、
軍隊を派遣できないことで後ろ指さされるような思いをしなければならないか、、?
今となっては自衛隊の派遣はやむをえない、と国民の多くが考える、
それは理解できないことではないけれども、
そんな情勢になってきたのは、数十年に渡る憲法軽視の政策の罪ではないか。
憲法が悪いのではない、それを軽んじた、、、というか、
それを邪険にしてきた政策にこそ罪があるのだ。
しっかり裁判のようなものをした上で国民投票を行って欲しいものだ。


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