朝日の世論調査で、自衛隊派兵賛成40%、反対48%となったそうだ。 先月の調査では、賛成34%、反対55%だったそうだ。 賛否の差が縮まってきたことで、与党側は、 「自衛隊の活動に理解が深まりつつある」とコメントしているようだ。
たいていは、「今の世の流れじゃ、しょうがない」なんじゃないの? 戦後60年、民主的な制度にはなったとはいえ、 いつもいつも、この手で世論を動かされてきたのである。 日米安保や有事法案や今回の自衛隊のような問題だけではない。 年金や増税の問題でも同じである。 もとを正せば、過去の曖昧にされた政治家たちの過ちにあるのだ。 そこはもう既成事実として放っておいて、 さまざまな無理難題を強引に持ち込んで、国民が、 「今の世の流れじゃ、しょうがない」と思うようになるのを待つわけだ。
私自身は、自衛隊派兵は憲法改悪への具体的ステップだと解釈しているので、 他の状況がどうあれ、派遣反対である。 むしろ、こういう状況にしてしまった責任を、 今まで政府内外で暗躍してきた連中は責任をとらなければならないはずだ。 さまざまな過ちには目をつぶり、国民に不幸な時代を押しつけ、それを 「時代の流れだから」と諦めさせる、それが日本の政治の常套手段なのだ。 (消費税導入問題のころに、当時と過去を見渡してそう思ったのである) こういう意味では、戦前も戦後も何ら変わっていないのではないかと思う。 いい加減しろ、と思うのだが、いつも大衆が靡いていくものだからどうしようもない。
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