ずんだいありー
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2005年08月12日(金) 8月

8月の初旬は基本的に大きなイベントが無く、市況も大きく動かないことが多いので
新聞・テレビ共に扱う内容が広島→長崎→08/15と戦争ネタ、もしくは日航機墜落
事故特集になるよね。ある意味、恒例ネタ。

子供の頃、母親や教師だった父親がやたらと「おはようジャーナル(NHK)」の
「戦争を知っていますか特集を見なさいっ!」と言ってたことや、革新市政という
名の共産党傀儡市政だった時に「原爆」被害写真を毎年毎年見に行かされたことを思い出す。
かすりの黒い模様部分だけが肌にやきついた女性や銀行に残った影、はしごの影、
黒い雨の跡、丸木美術館のおんどろおんどろしい絵なんてもー、恐怖心しか残らなかった
けれどとにかく見た。

「はだしのゲン」を読んだりしてもー怖くて眠れなくなったり、韓国人の朴さんがやたらと
頬骨が出てて「朝鮮人ってこういう顔なんだー」ってステレオタイプ増長させたり(笑)
早乙女勝元の「東京大空襲」の本やら、ひめゆり学徒隊(その他、白梅・でいごなどの
学徒隊もある)のうち、生き残った宮良ルリさんが語る「ガマ」と呼ばれる自然壕での
最後についてなんて、もう25年経った今でも声質すら思い出せる。
「玉寄勢センセーーーーー、東風平センセーーーー生徒が叫んでいた」なんていうこととか、
あーた、マジリアルに思い出せる。

だからなんだ。

んなことで実は8月の戦争教育、ほぼ洗脳のように受けてしまってたりしまつ。
小2の時、自分が戦争教育後に書いた作文を何年か前に見つけたことがあって
「戦争が憎い!ソレンが憎い」とか意味不明なことを書いていてすんげーーーーーー
びっくりした。なにがびっくりってあれだけ戦争教育でアメリカの非人間的な殺戮行為を
勉強するはずだったのに共産党シンパの当時のソ連(しかもカタカナ)が憎いとか
書いてるんだから。

まぁ、そんなこんなで。

mixiでも同じように戦争について書いている人が多いし、考えさせられることも多いん
だけどね。でね、とある書込みに、「日本人すべてが広島・長崎・終戦の日に戦争のことを
考えるべき」と書き、続けて「日本人が立ち上がらなければ有色人種の主権国家は
できなかった」と書いていた人がいたんだよ。

マジかよーーーーーーーーーーーーーー。

日本人は「有色人種」代表として立ち上がったのか?と激しく疑問を感じると共に
なんだか腹の底からぐらぐらと怒りが湧いてきてしまったのだな。
「広島・長崎」「戦争」について考えるということと、「日本が戦争をしなければ
有色人種の主権国家はできなかった」ということがリンクする、その論理がどうしても
理解できない。

有色人種の主権国家を構築する礎に日本は果たして戦ったの?
この辺はある意味、百家争鳴の議論が行われて久しいのだと思うし、
敢えてここでそれを展開しようとも思わなんだが、なんだか「広島」「長崎」「戦争」
「有色人種」「主権国家」がひとつのセンテンスの中で並列して存在している論理に
どうしようもない不条理を感じてしまう。なによりも日本が他国の国家建設の為に
立ち上がったという意見にもんのすごい傲慢さを感じてしまうの。
もちろん、短い文章なのでそれを書いた人の舌足らず的なコメントだったら
それはそれで全然いーんだけど。

でも、ちょっと逆説的に考えたら、有色人種の主権国家が成立したのは日本が
アメリカと戦い、原爆を落とされて広島と長崎でたくさんの人が死んだことが
背景にある。=主権国家の有色人種は広島・長崎で死んだ日本人をリスペクトすべき、
ってくらいの論理が成立しちゃいかねないよなぁ。って飛躍したけど。

日本人が受けた戦争による被害、それが人の感情に訴えかけるキャッチーな形
(語り部や原爆映像など)で取り扱われることが多いがため、戦争被害国としての意識を
時にとても強く感じる。間違いなく、戦争によって被害をたくさん受けたのは事実だろうし
今でも消せない苦しみを抱えて生きている高齢の人、またそういった人から生まれ育った人が
いるのは間違いない。でも、同じように日本人は戦争によってたくさんの人を傷つけて
きたんだよ、今でもその苦しみから逃れられずに亡くなっていく人が世界にはゴマンと
いるんだ、つーことも解するバランスが必要だと思うんだけどな、強く。
そういった事実(もう、見えにくいけどさ)を知らないから、「留学先で日本の行った
悪行について問われてみんなの前で謝罪すべき、とか他のアジアの留学生から言われ
ちゃって自分の国の歴史を何も知らない自分に驚いてそして恥ずかしく思い、
他国で初めて自国を知る必要があると思った。」みたいな朝日新聞「声」大好きネタが
またできちゃうんだよ。

じゃぁ、てめーは知ってんのかよーー、といわれたらもちろん、大して知らないので
この辺にしとく。

ただ、原爆で亡くなった人々を悼むという個人的行為と主権国家という概念とがリンク
してしまうことに激しい嫌悪感を抱いてしまうの。個人が死ぬことと日本人として
死ぬことってこの場合、ずいぶん違うと思うんだけどなーーーー。


Seoul-Soul |MAIL