西日が差したら枇杷の実を食べよう
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2003年01月24日(金) |
神様の恋人は神様じゃあないのよ。『火まつり』 |
みなさんは、映画館に行って、座席にすわって、暗闇になって、 さぁ、はじまるぞ、というときに、いきなりスクリーンに、 自分がみようと思っていた映画とは違う映画のタイトルが映し出され、 「ほぇーーーー。こんなはずでは・・・」と、 泣きそうになったことはありますか?
わたしは、あります。 もちろん、映画館のミスでなく、わたしがアホだから。 同じ劇場で、時間替わりで中上健次映画を何本か上映しているイベントで、 うっかり、目指す『十九歳の地図』の上映回ではなく、 『火まつり』の方に、足を運んでしまったのです・・・。 (同じ柳町光男監督&中上健次原作ですが)
目の前にデーン!と『火まつり』〜の、タイトルが映し出されたときは、 「な、なんじゃそれ・・・」と泣きそうになったものの、 そこはポジティヴシンキングがモットーのわたくし。 「神様がこの映画をみた方がいいと言ってくれているんだわ、きっとこれは運命よ」、 と、素直に『火まつり』ってきました。
で、感想。 自分じゃ、映画館どころか、ビデオでもぜーったい見なかっただろうなぁ、 というタイプの作品。 しかし、面白くなかったかと聞かれれば、これが意外と面白かった。 ものすごーく乱暴に、自己流の解釈をしてしまうと、 「神様とセックスして、ある意味、トランス状態におちいり、 自分も神様になったと勘違いしてしまった男の話」? あ、ここでいう神様とは、キリスト教に代表されるような唯一絶対神ではなく、 日本古来の、多神教の神様です。 海の神とか、山の神とかの。ほら、舞台は神々のくに、熊野だし。
もう一つだけ、付け加えるなら、川上麻衣子がモッズの『♪激しい雨が〜』で、 「パラパラもどき」を踊るシーンは、リアクションにたいそう困りました、とさ。
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